甲斐みのりのコラム「東京映画散歩」

第6回:阿佐ヶ谷

「acteur(アクチュール)」1月号の、連載「東京映画散歩」第6回目のテーマは、阿佐ヶ谷。かつて「阿佐ヶ谷文士村」と呼ばれ井伏鱒二や太宰治が過ごし、永島慎二『若者たち』や、阿部慎一『美代子阿佐ヶ谷気分』など漫画の舞台となり映画化もされた街。「中杉通り」と「パールセンター」商店街を中心に、喫茶店や酒場、趣ある店々が点在。

写真1

よるのひるね&ROJI

漫画や古書の復刊や新刊書籍発行をおこなう
「よるひるプロ」を同時に営むカフェ&バー。
杉並区阿佐ヶ谷北2-13-4-1F 03-6765-6997

窓から阿佐ヶ谷の路地を見下ろせる「ROJI」は70~80年代の
ジャズやロックのCDを約1000枚ほど揃えた
カフェ&バー。食事のみでも大丈夫。
杉並区阿佐ヶ谷北2-13-4-2F 03-6809-2110

写真2

寿々木園

阿佐ヶ谷駅から南に向かうこと数分、
住宅街に突如として現れる釣り堀。
創業は大正13年と長い歴史。20m四方で鯉が釣れる堀と、
10m四方で金魚が釣れる堀がある。
昔は現在の3倍ほどの広さがあったとか。
1時間550円でサオとエサ付き。
永島慎二もよくここで時を過ごしていたそう。
杉並区阿佐ヶ谷南3-38-33 03-3398-0607

写真3

cobu

七夕まつりで有名な商店街・パールセンターの
真ん中あたりに位置する昔ながらの洋品店「スミレ」。
その奥にあるのが、生前の永島慎二さんが通い、
今でも回顧展が開催される喫茶店「cobu」。
ちんまりと愛らしい椅子やテーブルがロマンチックな昭和風情をたたえ、ブティックの裏に潜む隠れ家のよう。
おすすめのメニューはロシアンティー。
杉並区阿佐ヶ谷南1-36-12 03-3316-0241

写真4

gion

井伏鱒二も常連だった和菓子屋「うさぎや」へ向かう途中にある駅前の喫茶店。
ブランコ席や、ピンク色の壁に囲まれた席がメルヘン。
モーニングから深夜まで営業、アルコールの種類も豊富。
たまごサラダが添えられたスパゲティナポリタン、
コロンとまるいグラスにたっぷり注がれる
いちごジュースやバナナジュースが格別。
杉並区阿佐ヶ谷北1-3-3-1F 03-3338-4381

写真5

コンコ堂

よいものも、つまらぬものも、入り交じっている意味の四字熟語「玉石混交」が由来の古本屋。
旧中杉通り沿い、店の外にはお買い得本の棚が。
セレクトショップの佇まいできっちり整えられた棚の中の本。
映画、音楽、文学、漫画、藝術、あらゆるジャンルが取り揃えられているが、趣味のよさが一貫。周囲には昔ながらの豆腐屋や貸本屋も。
杉並区阿佐ヶ谷北2-38-22 03-5356-7283

甲斐みのり

文筆家。旅や散歩、お菓子や手土産、クラシック建築にホテル、雑貨に暮らしなど、女性が好み憧れるモノやコトを主な題材に、雑誌や書籍に執筆。数校のカルチャースクールで、まち歩き講座の講師をつとめる。著書に『乙女の東京』『お菓子の旅』など。

 バックナンバー

第19回:向島界隈

第18回:高円寺

第17回:築地

第16回:東京駅~丸の内

第15回:浅草

第14回:渋谷

第13回:上野駅

第12回:上野恩賜公園

第11回:人形町

第10回:雑司が谷

第9回:聖蹟桜ヶ丘

第8回:椎名町

第7回:新宿

第6回:阿佐ヶ谷

第5回:東京タワー

第4回:神楽坂

第3回:井の頭公園

第2回:谷根千

第1回:神保町

帯

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