甲斐みのりのコラム「東京映画散歩」

第7回:新宿

『acteur(アクチュール)』3月号の、連載「東京映画散歩」第7回目のテーマは新宿。「初恋・地獄編」(68)「新宿泥棒日記」「薔薇の葬列」(69)「田園に死す」(74)、多くのATG映画の舞台になり、日本随一のネオンの街で、変わらぬ風景を追い求め、「時屋」「サントリーラウンジイーグル」「プーク人形劇場」「名曲喫茶 らんぶる」「どん底」をご紹介。他にも、映画や演劇に縁のあるいくつかを。

写真1

末廣亭

東京で唯一残る木造建築の寄席。
上席、中席、下席と、毎月10日ごとに演者が入れ替わる。
演目は、落語・漫才・漫談・奇術・ものまね・コントなど。
アルコール以外の飲食は自由。昼の部と夜の部があり通しで見ることができる。
最近では土曜日、主には若手の落語家による深夜寄席も開催。
浪曲師・末広亭清風が創業したのは明治30年。
新宿区新宿3-6-12 03-3351-2974

写真2

花園神社

「太陽にほえろ!」でボギーこと春日部刑事が殉職した神社で、
江戸時代より新宿の守り神として参拝客が絶えない。
昭和42年に唐十郎が主宰する「状況劇場」が紅テント公演をするのに境内を提供。
11月の酉の市の日には、
今ではすっかり珍しい見世物小屋が観られることでも知られる。
芸能関係者の奉納が多い「芸能浅間神社」も境内に。
新宿区新宿5-17-3 03-3209-5265

写真3

セイセイドー

新宿3丁目にある紀伊国屋ビルの地下1階。
元祖スープ系サラサラカレー「モンスナック」の向かいにある
「セイセイドー」こと盛成堂薬局は、明治33年創業。
演劇用化粧品の販売店として有名で、俳優さんやメイクさんたちの御用達。
化粧道具から、ドーラン、付けヒゲまで、プロ用がずらり。
レトロなパッケージのヘアグッズも取り揃う。
新宿区新宿3-17-7-B1F 03-3352-2928

写真4

珈琲の店 ピース

和から続く喫茶店もこの10年ですっかり少なくなってしまった。
本誌で紹介している「甘味喫茶 時屋」の並びで40年以上続く、
新宿西口ハルク1階の「ピース」。
新宿で映画を観たあとなど、雑踏に紛れひとりの時間を過ごしたくなったとき、
この店で酸味の強いコーヒーを飲む。
新宿区西新宿1-5-1-1F 03-3342-0812

写真5

パーク ハイアット東京

映画好きには言わずもがな、ソフィア・コッポラ「ロスト・イン・トランスレーション」
の舞台で、開業した90年代より海外から来日したスターの定宿。
丹下健三設計、新宿パークタワーの39階から52階までの高層階に入居する
ラグジュアリーホテル。
夜ともなれば窓から真下に、新宿の高層ビル郡と、
きらきら輝くネオンの海の眺め。
新宿区西新宿3-7-1-2 03-5322-1234

甲斐みのり

文筆家。旅や散歩、お菓子や手土産、クラシック建築にホテル、雑貨に暮らしなど、女性が好み憧れるモノやコトを主な題材に、雑誌や書籍に執筆。数校のカルチャースクールで、まち歩き講座の講師をつとめる。著書に『乙女の東京』『お菓子の旅』など。

 バックナンバー

第19回:向島界隈

第18回:高円寺

第17回:築地

第16回:東京駅~丸の内

第15回:浅草

第14回:渋谷

第13回:上野駅

第12回:上野恩賜公園

第11回:人形町

第10回:雑司が谷

第9回:聖蹟桜ヶ丘

第8回:椎名町

第7回:新宿

第6回:阿佐ヶ谷

第5回:東京タワー

第4回:神楽坂

第3回:井の頭公園

第2回:谷根千

第1回:神保町

帯

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