師任堂のすべて 朝鮮時代に輝いた女性芸術家

師任堂のすべて 朝鮮時代に輝いた女性芸術家

韓国で視聴率50%を記録したドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』以来13年ぶりにイ・ヨンエが主演し大人気を博したドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』。
本書は、師任堂の生い立ちと芸術家としての彼女の芸術をわかりやすく解説した1冊です。

定価 2,800円+税
刊行 2017年8月3日
判型
ページ数
発行元 キネマ旬報社
ISBN 978-4-87376-453-5

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内容

メディア掲載レビュー

詩・書・画に時代を先駆けた並びない才媛

 李朝朝鮮にこんな並びない才媛がいたとは! その名は「申師任堂」(1504~51)。詩・書・画の3つにおいて、晴れ晴れしい活躍を繰り広げ、しかも母として7人の子をみごとに育て上げた。長女の李梅窓と四男の李瑀(玉山)は母譲りの芸術的才能を継ぎ、さらに三男の李珥(栗谷)は〈東方の聖人〉と称されるほどのとびきりの文臣、儒学者となったというように。本書はその才女の生涯を精細に跡付けている。
師任堂は韓国銀行の5万ウォン札の肖像に2007年に選定されている有名人だが、男性優位の儒教精神に添う「良妻賢母」の代表格というイメージが韓国内では強いという。が、著者はそれだけではないことを繰り返し説いている。官吏だった夫の李元秀には、道理から外れればさりげなく助言することを忘れなかった。自分の世界を確立した女性だったのだ。親子関係も上下のそれではなく、自らが率先して絶えず学び、制作にいそしむ姿を子らに見せ続けた。まさに「親の背を見て子は育つ」。子育てでも時代を先駆けた。
詩は情愛にあふれ、書は残っている作品数は多くないものの、草書を中心に楷行書、篆書も手がけている。楷行書は王義之と趙孟頫からの影響が指摘されているが、どの書体も凛として、品位の高さが際立つ。絵画は伝存作が多く、花草魚竹や梅花、山水、草虫図と幅広い。どの作も格別の優美さに目を洗われる。
わが国でいえば中世末、室町時代後半にあたる。このようにスケールの大きな女性マルチアーティストが当時の朝鮮に存在していたことに改めて感嘆する。なお、本書題字はハングル書道家の渡邊美奈子さん。

評者・臼田捷治氏
(月刊『書道界』11月号掲載)


<LaLaTV番組HP>

<BSフジ番組HP>

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