| Q 古家さんがK−POP、ミュージック・ビデオに興味をお持ちになったきっかけを教えてください。 |
古家 僕が98年に、韓国に留学していた時に偶然テレビで見た、韓国バラード界のプ
リンス、チョ・ソンモの『不滅の愛』というミュージック・ビデオに出会ったこ
とですね。この作品は、本の中でも書いていますが、北海道・札幌で撮影した作品なんです
が、撮影禁止のスクランブル交差点で堂々と撮影していたり、イ・ビョンホンが冬の
札幌駅前通りをありえないほど軽快に滑っていたり、とにかく、道産子の僕が見
て、笑える作品でした。と、同時に、よくこのようなものをミュージック・ビデオとして撮
ることができたなぁと、驚きましたね。それで、他にも面白い作品はないのかなぁと
調べるようになって、韓国のミュージック・ビデオの世界にハマっていったわけです。
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| Q なぜ、この本を企画されたのですか? |
| 古家 僕が東京のINTER−FMで担当している韓国の情報番組(『K−GENE
RAT
ION(毎週日曜17:00〜)』で、キネマ旬報社の神保氏に韓国映画のコメ
ンテーターとして出演していただいているんですが、その際に、神保さんから
「今度はうちで古家さんに本を書いてもらいますからね」と言われたのが、すべてのきっかけで
す。僕は正直言って冗談だと思っていたんですが、実は本当の話で、とても嬉しかっ
たです。何より、僕が、小学生の頃から、『キネ旬』の熱烈読者だったので、その憧れの
『キネ旬』から本を出せるというだけで幸せだったんですが……。僕自身、韓国の音
楽関連の仕事をしているので、キネ旬との接点をどのように自分の書く本に見出してい
くか、そのテーマを考えるのが一苦労でした。そんなときに辿り着いたのが、ミュー
ジック・ビデオだったんです。ご存知のとおり、韓国のミュージック・ビデオには、
短編映画の要素を含んだドラマタイズ・モノが多かったので、これならキネ旬と接点
をもてるだろう(笑)と。それから、5年間、ショートショートフィルムフェスティ
バルで、僕がプログラミング・ディレクターを務める、韓国のミュージック・ビデオ
の上映プログラムがあったので、ミュージック・ビデオに関して自分自身、かなり予
備知識があったので、一から作り上げるというよりも、これまで築いてきたコネク
ションや、映像データを使って書き上げていけばよかったので、それほど大変な苦労
はありませんでした。
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| Q 原稿を書かれるにあたり、苦労されたのはどんなところですか? |
| 古家 あえていうなら、データの整理でしょうか。とにかく、どんな分野においてもそう
ですが、日本人のように、韓国の人たちはデータベースを事細かに作らないんです
ね。そのために、ほとんど過去の資料が残っていないんです。ですから、今回紹介し
たミュージック・ビデオの監督や出演者のデータを探すのには苦労しました。結局見
つからず、監督不明の作品もあるくらいです。それから、スクリプトや台本のある
ミュージック・ビデオもあるのですが、台本と実際の内容が全く違うことも多く、ど
の内容があっているのか、これを作品を見て、自分で推測するしかないものもありま
した。こういった確認作業とリサーチには、随分と時間がかかりましたね。
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