「映画本大賞2017」発表!映画評論家や書店員が選ぶNO.1映画本

2018年5月2日

映画本大賞2017

「映画本大賞2017」発表!映画評論家や書店員が選ぶNO.1映画本

映画を観る楽しみだけでなく映画を「読む」楽しみも伝えたいという思いから、映画雑誌『キネマ旬報』が毎年発表している<映画本大賞>。毎年数多く発行される映画関連本のなかから、その年のベスト・テンを選出して誌面に掲載しています。

選考にあたるのは、映画評論家、ライター、編集者、芸術書を担当する書店員など、映画本を愛する24人。それぞれが2017年の10冊を選出し、1位=10点、2位=9点……10位=1点として、それを集計した結果、今年も自信をもってお薦めできるラインアップが揃いました。いずれの本も映画との新鮮な出会いを約束してくれること間違いなし! ではさっそく10位から発表です。

第10位『岸田森 夭逝の天才俳優・全記録』

『岸田森 夭逝の天才俳優・全記録』(武井崇 著/洋泉社)

『怪奇大作戦』(1968年)、『傷だらけの天使』(1974年)、『呪いの館 血を吸う眼』(1971年)などで、いまだ絶大な人気を誇る俳優・岸田森。その魅力に取り憑かれた著者が、20年にわたる研究をまとめた集大成。

第9位『日本ヘラルド映画の仕事-伝説の宣伝術と宣材デザイン』

『日本ヘラルド映画の仕事-伝説の宣伝術と宣材デザイン』(谷川建司 著/パイインターナショナル)

『エマニエル夫人』(1974年)の配給、黒澤明『乱』(1985年)の製作、フランシス・コッポラ『地獄の黙示録』の製作支援……。ポスターを中心としたビジュアル宣材と解説、スタッフの証言から伝説の映画会社・日本ヘラルド映画を読み解く。

第8位『日本映画は信頼できるか』

『日本映画は信頼できるか』(四方田犬彦 著/現代思潮新社)

著者が、2010年〜2017年に執筆した日本映画論をまとめたもの。今後なされるであろう日本映画研究のための提言、小津安二郎をはじめとした戦後の日本映画の監督についての論考、2010年代の日本映画について綴ったレヴューを収録する。

第7位『「男はつらいよ」を旅する』

『「男はつらいよ」を旅する』(川本 三郎 著/新潮社)

「寅さんの負け犬ぶりにいまだに共感する」という著者が、〈美しきもの見し人〉車寅次郎の旅路を追って、『男はつらいよ』全作品を詳細に読み解きながら、北海道知床から沖縄まで辿り歩いた画期的シネマ紀行文。

第4位『「昭和」の子役: もうひとつの日本映画史』

『「昭和」の子役: もうひとつの日本映画史』(樋口 尚文 著/国書刊行会)

『砂の器』(1974年)、『田園に死す』(1974年)、さらに『超人バロム・1』(1972年)まで、60~70年代に映画やテレビで活躍した伝説の「子役」たちから見る昭和エンタテインメントの世界。消息不明だった春田和秀(『砂の器』子役)へのインタビューも収録。

第4位『ジャック・ドゥミ+ミシェル・ルグラン シネマ・アンシャンテ』

『ジャック・ドゥミ+ミシェル・ルグラン シネマ・アンシャンテ』(山田 宏一,濱田 髙志 著/リットーミュージック)

『ラ・ラ・ランド』に多大な影響を与えた、映画監督ジャック・ドゥミと作曲家ミシェル・ルグランのコンビによる『シェルブールの雨傘』(1964年)と『ロシュフォールの恋人たち』(1967年)。貴重な写真と資料の数々を大公開。

第4位『映画の乳首、絵画の腓 AC 2017』

『映画の乳首、絵画の腓 AC 2017』(滝本誠 著/幻戯書房)

映画とアート、音楽を同列に扱う語り口でカルト的な人気を集め、若き町山智浩、中原昌也、菊地成孔に衝撃を与えた伝説の評論集『映画の乳首、絵画の腓』(1990年/ダゲレオ出版刊)の増補新版。

第3位『無冠の男 松方弘樹伝』

『無冠の男 松方弘樹伝』(松方弘樹,伊藤彰彦 著/講談社)

2017年1月21日に逝去した俳優・松方弘樹のラストインタビュー。病に倒れる直前のインタビューを織り込みながら、独自の道を突き進んだ、その熱い役者人生を、『映画の奈落 北陸代理戦争事件』の著者・伊藤彰彦氏が明らかにした評伝。

第2位『日活1971-1988』

『日活1971-1988』(ワイズ出版編集部 編/ワイズ出版)

1971年~88年までの日活映画(一般作、ロマン・ポルノ、児童映画、ロッポニカ)のスタッフ・キャストら108名の証言人によるエッセイ、インタビュー、対談から貴重なスチール・スナップまでを収録し、失われようとしている映画史の一部を再現。

第1位『田中陽造著作集 人外魔境篇』

『田中陽造著作集 人外魔境篇』(田中陽造 著/文遊社)

『ツィゴイネルワイゼン』(1980年)、『魚影の群れ』(1983年)、『居酒屋ゆうれい』(1994年)などで知られる鬼才脚本家・田中陽造の、映画エッセイ、自作をめぐるエッセイ、映画公開時のインタビュー、1970年代の週刊誌上における幻の連載『異能人間』から未映画化の『痴人の愛』を含むシナリオなど、五十年にわたる著作を集成した、初の著作集。

5月2日(水)発売の『キネマ旬報 5月下旬号』では、24人のベスト・テンおよび選評を掲載。また11位以下、97位までの結果も発表しています。2017年の主だった映画関連書を網羅しているとも言えるこの特集。映画鑑賞のお供にお楽しみください。


制作:キネマ旬報社

24人のベスト・テンおよび選評や11位以下、97位までの結果など記事の続きはこちらから↓