内田裕也、魂の歌唱シーンも!晩年に出演した映画とは?

2019年3月25日


(c)2016「星くず兄弟プロジェクト」

内田裕也、魂の歌唱シーンも!晩年に出演した映画とは?

映画のロックンロール

内田裕也は新たな伝説となった―。

妻で女優の樹木希林の死から、約半年。2019年3月17日、内田裕也が亡くなった。享年79。エルビス・プレスリー、チャック・べリー、そして誰よりもジョン・レノンの虜(とりこ)になって、ロックンロールを駆け抜ける。そんな一直線の人生だった。

その内田裕也が「ロックの神様」を、まるで本人役みたいに演じている。それが3月2日にブルーレイ、DVDがリリースとなった手塚眞監督作『星くず兄弟の新たな伝説』だ。

ステージから一度も降りず、休まなかった


(c)2016「星くず兄弟プロジェクト」

酔いつぶれながらも「…もう一杯!」とタダ酒を要求する、性質(タチ)の悪い酒場の老人。その老人がやがて、ゴーグルをかけて襟元には青いストライプのスカーフ、フード付きの白のロングコート姿で颯爽と、「ロックの神様」としてステージに立つのだ。あの杖、みずからロックンロール・ウェポンと名付けた杖を、ギターに見立てて。<コミック雑誌なんかいらない!>をシャウトする!

♪俺にはコミック雑誌なんかいらない 俺のまわりはピエロばかり 俺のまわりは映画のスクリーン 頭に来るも何もありゃしない ただふきでるのは笑いだけ ただふきでるのは笑いだけ……エビバディ・ロックンロール!!
(ちなみに1986年に内田裕也が手がけた同タイトルの映画『コミック雑誌なんかいらない!』で、キネマ旬報賞主演男優賞を受賞してもいる。)


(c)2016「星くず兄弟プロジェクト」

撮影時には「内田裕也の出演日はスケジュールの都合で1日だけ。しかも撮影の初日だった。スタッフの緊張感はとても高かったが、内田は精力的に出演をこなし、ステージ場面は何度もテイクを重ねる間ステージから一度も降りず、休まなかった。」というエピソードもあり、劇中で魅せたステージ、あの姿の深みが増していく。

さらに、手塚監督は出演オファー時の経緯について、「裕也さんは、日本のインディーズ映画を支えてきた流れもあるじゃないですか。ロックと映画の交差点にいた方なんですよ。」と語っており、内田裕也の人生は音楽活動だけではなく映画でも、ロックンロールし続けたのだ。神代辰巳、曽根中生、若松孝二、大島渚、リドリー・スコット、勝新太郎…巨匠・名匠・鬼才たちと“共闘”し、数々の傑作を生み出している。

音楽と映画、日本と世界を飛び超える


(c)2016「星くず兄弟プロジェクト」

1939年に生れた神戸の不良ロック青年は1966年前座として、日本武道館のビートルズ来日公演に参加。沢田研二がヴォーカルを務めるザ・タイガースを発掘する。1967年、単身渡欧。転換期のロックシーンを体感する。そして帰国後は日本のロックを変革しようと海外アーティストを招聘、同時に世界で通用するバンドのプロデュースを目指した。

つまり、内田裕也の声と肉体は音楽と映画というジャンル、日本と世界の国境をジャンプして、ワールドワイドにロックンロールしたのだ。

日本の音楽と映画の風景を一変させた男。『星くず兄弟の新たな伝説』でその男が、「ロックの神様」として降臨する。その奇跡的な瞬間を、少しでも多くのオーディエンスに目撃して欲しい。

また前作、伝説のカルトムービー『星くず兄弟の伝説』を同梱した「『星くず兄弟 伝説BOX ーBlu-ray Brothersー 『星くず兄弟の伝説』/『星くず兄弟の新たな伝説:超完全版』」も発売中。ライブシーンはノーカットフルコーラスで収録されている。

制作:キネマ旬報社

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