- 2019.06.30
「きみ波」が語る『君の名は。』『風立ちぬ』への応答
『きみと、波にのれたら』は、まるで水晶のように輝く印象を残す。透明で、澄んでいて、そして脆さを含んだ硬さを感じさせる。 これまでの湯浅政明監督は軟らかく、ダイナミックだった。今回の作品は、硬質で、静的だ。内包する時間感覚も異なる。
『きみと、波にのれたら』は、まるで水晶のように輝く印象を残す。透明で、澄んでいて、そして脆さを含んだ硬さを感じさせる。 これまでの湯浅政明監督は軟らかく、ダイナミックだった。今回の作品は、硬質で、静的だ。内包する時間感覚も異なる。
毎月リリースされる未公開、単館系作品の中から、「観たら必ず誰かに教えたくなる」作品を厳選してご紹介。劇場で見逃した作品や隠れた名作が多く並ぶレンタル店だからこそ出会える良作、小規模公開ながらの傑作など、様々な掘り出し映画との出会いを提供します!
平成を代表するベストセラー時代小説家・佐伯泰英。1999年に時代小説に転向した佐伯は、今日までの20年間で、累計発行部数6500万部を誇る作品群を発表している。その初の映画化作品となる『居眠り磐音』が、令和になって初めて公開される時代劇映画というのも何かの定めだろうか。映えある一本目の主演を任された松坂桃李にとっても映画の時代劇主演は初挑戦。
映画史に燦然と輝くシネアストにして生きた伝説、御年88歳を迎えるジャン=リュック・ゴダール監督の最新作『イメージの本』がいよいよ日本公開となる。(4月20日よりシネスイッチ銀座ほか全国にて) 現在はスイスのレマン湖畔ロールに住み、おいそれとは公の場に出なくなって久しいゴダール。映画史における神話的存在である彼は、その隠れ家のような場所でどのようにして映画を作っているのか?
古今東西、映画史には脈々と「ミュージシャン兼俳優」の異形の輝きが刻まれている。内田裕也と萩原健一はその中でも、最重要級の存在だ。そしてある時期、それぞれと出会い、タッグを組み、永遠の傑作群を残した神代辰巳監督も。ささやかながらここで、3人の“奇跡の軌跡”を振り返ってみたいと思う。
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初の長篇商業映画『湯を沸かすほどの熱い愛(以下『湯を沸かす』と略)』(2016年)で高い評価を受けた中野量太監督。その彼が、直木賞作家・中島京子の小説「長いお別れ」を映画化した。これは認知症になった山﨑努の父親と、それを支える松原智恵子の母親。竹内結子の長女・麻里、蒼井優の次女・芙美という一家4人の7年間にわたる触れ合いを描いたもの。