未知なる原石YOSHIに注目な 3月の「誰かに教えたくなるシネマ」
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毎月リリースされる未公開、単館系作品の中から、「観たら必ず誰かに教えたくなる」作品を厳選してご紹介。劇場で見逃した作品や隠れた名作が多く並ぶレンタル店だからこそ出会える良作、小規模公開でありながら傑作といった、様々な掘り出し映画との出会いを映画専門家レビューと共に提供します!

目次

 

YOSHIという未知なる原石

映画『タロウのバカ

ハピネットより3月3日リリース

(C)2019 映画「タロウのバカ」製作委員会

映画『タロウのバカあらすじ

戸籍すらなく一度も学校に通ったことのない少年“タロウ”は、高校生のエージ、スギオと自由奔放な日々を過ごしていた。そんなある日、偶然にも一丁の拳銃を手に入れたことをきっかけに、彼らの日常が変化していく。

 

映画『タロウのバカ』映画専門家レビュー

自由という檻の中でその長い手足を持て余しながら街をぶらつく少年YOSHIと、彼と触れ合うことである種の優越感を得ながらも、社会の淵にしがみ付く高校生に扮した菅田将暉仲野太賀。歳やキャリアは違うものの、完璧な哀歓の共鳴を見せる3人の姿が眩い。世間でいう“問題児”を通して直視する社会の闇、ニグレクト、援助交際など、描かれる題材こそ目を背けたいものはあるが、たとえ薄汚れた服を着ていても、どこか澄んだ物語を纏ってしまうYOSHIが放つ未知の輝きに魅せられてしまう。

 

マトリと狂人たちの演技合戦

映画『毒戦 BELIEVER

ギャガより3月3日リリース

(C) 2018 CINEGURU KIDARIENT & YONG FILM. All Rights Reserved.

映画『毒戦 BELIEVER』あらすじ

麻薬取締局のウォノ刑事は、素性が謎に包まれた麻薬王の“イ先生”を長年追っていたが、未だにその存在を掴めないでいた。ある日、麻薬製造工場が爆破されると、事故現場からラクというひとりの生存者が発見され……。

 

映画『毒戦 BELIEVER』映画専門家レビュー

麻薬捜査官と麻薬組織の捨て犬である青年がタッグを組み、麻薬中毒者の巣窟である狂人区に大潜入。奴らのギラギラした目に負けじと自ら麻薬を吸って死にかけるチョ・ジヌンの男気には感服。狂人たちそれぞれの演技も最高で、残念ながら本作が遺作となった名優キム・ジュヒョクの狂いぶりには目を見張る。残虐なクリスチャンを演じるチャ・スンウォンも破壊力抜群で、結果恐い人しか出てこない感はあるが、ここまで振りきれると爽快。最後に明かされる“イ先生”の正体にも……頭が下がります。

 

誰もが何かを秘めた果ての真実

映画『インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者

インターフィルムより3月4日リリース

(C) 2018 Warner Bros.Entertainment Italia S.r.l.- Picomedia S.r.L.

 映画『インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者』あらすじ

愛人の写真家の殺人容疑で追及を受ける実業家のアドリアーノ。そんな彼の前に、これまで敗訴したことがないという敏腕弁護士のフェラーラが現れる。彼の無実を勝ち取るために、彼女は驚愕の手法で事件の真相を語らせ始めた。

 

映画『インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者』映画専門家レビュー

無実を勝ち取りたい男と無敗の女弁護士による、静かに火花散る攻防が見応えの会話劇。密室殺人のトリックと、男と愛人に何があったのかが次第に明らかになる中で、序盤は完全に嵌められた哀れな被害者だったはずの男が、事件の前のある出来事を告白したことで様相が一変。守秘義務がある中で暴かれる真実に驚き、さらに驚愕のラストが待ち受けます。一面的に語られる話に見事にミスリードされ、まんまと騙される重厚なサスペンス。思わず唸るこの結末はさすがに想像できません。

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これぞ、掘り出し物の傑作!

映画FREAKS フリークス 能力者たち

アット エンタテインメントより3月4日リリース

(C) 2018 ABNORMAL DEFENSE FORCE INC.

映画『FREAKS フリークス 能力者たち』あらすじ

父に外出を禁じられ、一度も外に出たことがないまま育った少女・クロエ。ある日外の世界に興味を持った彼女は隙を見て家を抜け出し、ある老人に出会う。そこで自らがもつ特殊能力や母親の存在を知ってしまい……。

 

映画『FREAKS フリークス 能力者たち』映画専門家レビュー

スピルバーグ監督によるクリエイター発掘番組でファイナリストに残った監督ふたりが手掛けた本作。さすが巨匠が認めたというだけあって、その世界観と練られた展開には脱帽。身を隠して生きる能力者の親子を軸に物語が進んでいくが、時にそれは心温まる家族映画にも思えるほどドラマ要素もぬかりない。監禁された母を救おうと一致団結した父娘と祖父が、それぞれの能力を駆使して立ち向かうその姿にSF映画としての興奮を感じつつ、彼らの美しい家族愛に、気付けば涙しながら見入っていた。

 

人生を変えたヘンテコな旅

映画『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅

TCエンタテインメントより3月6日リリース

Brio Films (C)Sebastien Bossi (C)2018 Copyright BRIO FILMS-SCOPE PICTURES-LITTLR RED CAR-TF1 AUDIOVISUELS-SONY PICTURES ENTERTAINMENT FRANCE All rights reserved.

映画『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』あらすじ

本当の父親に会うため、祖国インドからパリに向かった青年・アジャ。お金も宿もなく、ある家具店のクローゼットの中で眠りについた彼だったが、真夜中にそのクローゼットごとロンドンに向けて発送されてしまう。

 

映画『クローゼットに閉じこめられた僕の奇想天外な旅』映画専門家レビュー

母の遺灰、パスポート、そして100ユーロの偽札だけをお供にパリへと向かった青年・アジャ。着いて早々タクシーにぼったくられたり、宿代わりにした家具店のクローゼットがまさかのイギリスに運ばれて難民扱いされたりなど、続々とハードな展開が巻き起こるが、そこで目にする景色や人々との出会いによって彼の世界は次第に広がっていく。各国の美しい名所とインド人さながらのノリノリなダンスを楽しみつつ、彼と共に“大切なもの”にたどり着くことができる、珠玉のロードムービーです!

 

迷える男女の愛と再生の物語

映画『ガーンジー島の読書会の秘密

キノフィルムズ、木下グループ/キングレコードより3月11日リリース

(C) 2018 STUDIOCANAL SAS

映画『ガーンジー島の読書会の秘密』あらすじ

ロンドンで暮らす作家のジュリエットは、大戦中にガーンジー島で行われていた読書会を取材するために島を訪れる。しかし、その会の創設者であるエリザベスには会えず、やがて彼らが重大な秘密を隠していることに気付く。

 

映画『ガーンジー島の読書会の秘密』映画専門家レビュー

戦時中にドイツの占領下にあったイギリスの島で行われていた、読書会の記事を書こうとした作家が、その創設者を探すうちに図らずも自分自身を見出していくというお話。ヒロインの作家を演じるのはリリー・ジェームズ。役を自分の方に引き寄せるタイプの役者で、聡明で茶目っ気のある華やかさを持つ、可愛らしい女性を好演。読書会の創設者の行方を巡る秘密と共に、その過程で自分を見つめ直していく作家の、婚約者と島の男性との間で揺れ動くロマンスの行方も最後まで楽しめます。

 

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