【第12回】みうらじゅんのグレイト余生映画ショーin日活ロマンポルノ アーカイブ

【第12回】みうらじゅんのグレイト余生映画ショーin日活ロマンポルノ アーカイブ

2021年に、日活ロマンポルノは生誕50年の節目の年をむかえました。それを記念して、ロマンポルノの魅力を様々な角度から掘り下げる定期連載記事を、本キネマ旬報WEBとロマンポルノ公式サイトにて同時配信いたします。

 衛星劇場の協力の下、みうらじゅんがロマンポルノ作品を毎回テーマごとに紹介する番組「グレイト余生映画ショーin日活ロマンポルノ」の過去の貴重なアーカイブから、公式書き起こしをお届けしたします。(隔週更新予定)

「グレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」も12回目をむかえました。1年やったということですよね。そりゃ歳もとりますわ。でも、映画の中の人はいつまでも歳をとらず、永遠であるという所にグッとくるわけでございます。さあ、私の日活ロマンポルノベスト4本をお送りしたいと思います。

まれた瞬間から始まる、余生へのカウントダウン。残された人生をハッピーエンド&グレイトにすごすため、戦う男たちの永遠のバイブル!日活ロマンポルノ青春ロードショー!今宵お送りするのはみうらじゅん「THE BEST」。困った時はこの1本。絶対裏切らない、とっておき厳選セレクション超豪華決定版!人生を変えた永遠のアンソロジー、出会った頃のあのトキメキであともう一発!おかんは嘘をもうしません。日本人よ、これがポルノだ。 

やはりグッとくる作品というものはいつ観てもグッとくるものでございます。当然、一本目は『生贄夫人谷ナオミさんですよ。この作品は、東てる美さんのデビュー作でもありますね。

さて、僕の脳内天国に今も残るシーンを描いてみましたので見て下さい。

ほとんどラスト近くなんですけど、このシーンは当時、観た時から強烈ですね。和服姿のナオミさんが便器にまたがっておられるというね。いやぁ、脳裏に宿便のようにこびり付いていますよ、本当。

■『お柳情炎 縛り肌

お柳情炎 縛り肌』。これも好きでしたねぇ。ナオミさんの任侠モノって本当、グッとくるんですよね。悪い奴らに捕まって、調教を受けるのは団鬼六原作の骨頂ですがね、こんな感じですね(イラストを出す)。

戸板に、ナオミさんが、縛られて、とろろ(長芋)をあそこに塗られるんですよ。「かゆいかゆいわ」って悶え苦しまれる。食卓にそれが並ぶと妙に意識したもんです。とろろ、それまでそんなことに使うなんて知らなかったですからね。映画のはすりこぎ棒もゴツゴツしてるやつでね。とろろで思い出すのはもう一つ、「柔道一直線」(1969年~1971年放送のテレビドラマ)ですね。車先生がよく山に自然薯(じねんじょ)をとりにいったもんです。ま、これが僕の2大粘りモノですが。

■『幻想夫人絵図

次は、『幻想夫人絵図』。タイトルもいいですよね。この夫人はタイトル通り、何か観るといやらしい想像が膨らむ夫人なんです。犬を見ていたらフゥーとこういうイメージが膨らむ(イラスト)。

次のシーンには夫人、首輪と付けられ自らが、犬になっているという。観客の幻想をも皆叶えてくれる夫人ってことでね。共演している飛鳥裕子さん。S役なんだけどこれがまた、グッとくる。たしか京都出身の方だったと思いますね。

■『団鬼六 女教師縄地獄

次の作品は、『団鬼六 女教師縄地獄』。これは谷ナオミさんではなくて、団鬼六先生の原作シリーズの二代目のSM女優、麻吹淳子さんの主演作です。この人はナオミさんと違って洋風なんですよ。

女教師役はこの方が一番ですね。当然、SMモノなので途中、皮のボンテージ衣装もありますよ。「バーバレラ」(1968年に映画化されたSFコミック)系のボンデージ・ファッションより、いやぁ、御見事ですから、是非、御覧になって下さい。

生贄夫人』(1974)

お柳情炎 縛り肌』(1975)

幻想夫人絵図』(1977)

団鬼六 女教師縄地獄』(1981)

※各作品はFANZAをはじめする動画配信サービスにて配信中です

これで大ファンになった方は、ナオミさん、淳子さんの他の作品も是非とも掘り下げてチェックしてくださいませ。

というわけで1年間やってきた「グレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ」ですが、次からリニューアルして、タイトル同じなんですけど、「-民俗学入門-」という副題が入ります。要するに日活ロマンポルノって、今ではもう民俗学の域じゃないかと。その時代を反映している作品。そのニオイがプンプンする作品を取り上げていきますから。名作、珍作が飛び出し、日活ロマンポルノを民族学としても楽しんで行こうと思います。それではみなさんもグレイト余生を! 

出演・構成:みうらじゅん /プロデューサー:今井亮一/ディレクター:本多克幸/製作協力:みうらじゅん事務所・日活

■2021年6月 放送予定
日活ロマンポルノの作品を各衛星・ケーブル放送等にて放送中。
2021年6月は下記の作品が放送されます(変更の可能性もございます)

衛星劇場】(スカパー!219ch以外でご視聴の方)
・『白い指の戯れ
・『看護女子寮 いじわるな指
・『看護婦日記 いたずらな指
・『OLハンター 女泣かせの指

〔日活ロマンポルノ傑作選~団鬼六と女王たち~〕
・『団鬼六「黒い鬼火」より 貴婦人縛り壺
・『団鬼六 女美容師縄飼育
・『団鬼六 縄責め
・『団鬼六 美教師地獄責め

【衛星劇場】(スカパー!219chでご視聴の方)
・『看護婦日記 いたずらな指』(R-15版)
・『団鬼六「黒い鬼火」より 貴婦人縛り壷』(R-15版)
・『団鬼六 薔薇地獄』(R-15版)

あわせて、衛星劇場では、サブカルの帝王みうらじゅんが、お勧めのロマンポルノ作品を紹介するオリジナル番組「みうらじゅんのグレイト余生映画ショー in 日活ロマンポルノ♯96」を放送!

※人気コーナー「みうらじゅんのグレイト余性相談室」では、皆様から性のお悩みや、疑問を大募集

【日活ロマンポルノ】
日活ロマンポルノとは、1971~88年に日活により製作・配給された成人映画で17年間の間に約1,100本もの作品が公開された。一定のルールさえ守れば比較的自由に映画を作ることができたため、クリエイターたちは限られた製作費の中で新しい映画作りを模索。あらゆる知恵と技術で「性」に立ち向い、「女性」を美しく描くことを極めていった。そして、成人映画という枠組みを超え、キネマ旬報ベスト・テンをはじめとする映画賞に選出される作品も多く生み出されていった。
日活ロマンポルノ公式ページはこちらから

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