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名匠オタール・イオセリアーニの全監督作21本をデジタルリマスター版で上映する〈オタール・イオセリアーニ映画祭 〜ジョージア、そしてパリ〜〉が、2月17日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムで開催。日本で劇場初公開となる「そして光ありき」(89)の冒頭映像と場面写真、イオセリアーニのコメントが到着した。
全編セネガルでのロケにより、ディオラ族の生活が白人の森林伐採により侵食されていくさまを描き、ヴェネチア国際映画祭審査員大賞に輝いた「そして光ありき」。
映像は、木の伐採と運搬とともに、新聞や雑誌の販売・靴磨き・服の生産といった街の姿を映出。やがて木々は船に積まれ、男がヘリコプターで飛び去り、原題「ET LA LUMIERE FUT」の文字が現れる。
場面写真は、ワニに乗って水上を移動する女性、全員で日の入りを見る日課、男性の取れた首を元に戻す様子など、ディオラ族の慣習を明かしている。
イオセリアーニは演出において「ディオラ族の礼儀や慣習に反することは絶対しなかった」「例えば、息を吹きかけ嵐を起こすことや首を切り離された人間が元に戻ることなどは、どれもアフリカの民話に実際登場するので、奇妙なことははじめから何もない。彼らの生活を描くことで、強烈に明確な表現で観客との会話を可能にした。映画は会話(セリフ)がなくても伝わるものだ。私に言わせてみれば、映画の最後の手段であり、良い作品には会話なんて必要ないんだ」と語っている。
配給:ビターズ・エンド