国内外の映画祭で注目された古川原壮志監督の長編デビュー作「なぎさ」が、5月12日(金)よりテアトル新宿ほかで全国順次公開。ポスタービジュアル、監督とキャストのコメントが到着した。
頼れる親のいない環境で、妹のなぎさ(山﨑七海)と共に育った文直(青木柚)。成長した彼は、広い世界を求めるように、なぎさを残して故郷を後にする。そして3年後、偶然訪れた心霊スポットのトンネルで、文直はなぎさの幽霊に出会う。そこはなぎさが事故死した場所だった。なぎさを探してトンネルの闇を彷徨いながら、文直は罪と喪失の時間に誘われていく──。
CM監督として活躍しながら短編映画「なぎさ」(17)や「Birdland」(19)を撮り上げ、注目されてきた古川原壮志監督。長く練り上げてきた企画を実現させた本作「なぎさ」は、第34回東京国際映画祭Nippon Cinema Now部門と第70回サン・セバスティアン国際映画祭New Directors部門に出品され、第40回トリノ映画祭フィクション長編部門スペシャル・メンション(特別表彰)を授与された。
主人公の文直を演じるのは、「はだかのゆめ」「うみべの女の子」の青木柚。妹のなぎさ役は、撮影時12歳でこれが映画初出演の山﨑七海。さらに三浦誠己や宇野祥平らが共演する。夢幻的で神秘的な映画世界に注目だ。
〈キャスト・監督コメント〉
2020年の撮影から時を経て、こうして劇場で上映される事、本当に嬉しく思います。
文字通り真っ暗なトンネルの中にいた10代最後の夏。
消えることのない文直の痛みと自分自身の弱さを重ね合わせながら、なぎさを、そして自分を探し彷徨う日々でした。
古川原監督がずっと大切に抱えてきたこの作品を、まっくらな劇場で、そばに感じていただけたら幸いです。
──青木柚(主人公・文直役)
まず、オーディションの結果を事務所の方から電話で聞いた時、嬉しくて泣いたことを覚えています。
ただ、「なぎさ」という作品は初めての映画出演ですごく不安だったり自分で大丈夫なのかと心配になる 時もありました。
そんな時に古川原監督、スタッフの皆さんが本当に細かく丁寧にフォローをしてくださって。 そのおかげで、このなぎさという役を演じることが出来ました。
「なぎさ」という作品に出会って沢山のことを学ぶことが出来ました、皆さんに本当に感謝しています。
初めての経験が「なぎさ」で、本当にこの作品に出会えて幸せでした。
当時の全てが詰まっている作品なので是非沢山の方にご覧頂きたいです。
──山﨑七海(なぎさ役)
この映画のアイデアは学生時代、二十年ほど前に生まれました。そして仕事や生活に追われながらもプロット、脚本と時間をかけてこの映画の製作へと至ることができました。フィルムメイカーの誰もが抱き進んできた道程だとは思いますが、こうして自作の公開を迎えられること心から嬉しく思います。あの時抱いていた「新しい映画」を追い求めた所存です。それを観客の皆様と共有できるならこれ以上喜ばしいことはありません。どうか触れたことのない新しい発見を、劇場から持ち帰っていただけますように。
──古川原壮志監督
「なぎさ」
出演:青木柚、山﨑七海、北香那、日向丈、宇野祥平、蜷川みほ、三浦誠己
脚本・監督:古川原壮志
プロデューサー:明里マミ
撮影:石田遼 美術:秋葉悦子 照明:神山啓介 録音:小川武 衣装:一宮理紗
ヘアメイク:伊藤聡 キャスティング:元川益暢、富岡萌
ラインプロデューサー:早川徹 助監督:宮本忠栄 制作担当:多賀典彬
協力:佐賀県フィルムコミッション 制作プロダクション:フラッグ
配給:アークエンタテインメント
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