合成技術や輸送船の炎上シーンなども物足りないが、舞台が救命艇の上だけというのは映画としては雌らしい。
今ではある手法なのだろうが、いわば舞台で行われる演劇を映画にしたようなものだ。
みんなを助けるかのように見えたuボートの艦長が、やはりみんなをナチに売り渡そうとしていたところなど、そうだろうなと思ったとおりになった。もっとも見ている側は彼が方位磁石を隠し見ているのを知っているからなのだが。
ナチスは絶対悪として描かれるが、彼をみんなで撲殺してしまう遭難者も同罪なのかもしれない。
ナチを悪としたことで上映出来たろうが、彼を殺して殺人者となってしまった遭難者も苦しむ。
ぎりぎり受け入れられる展開だったのかな?