このドラマが放映されて、もう10年近くになる。
最初は、見ることができなかった。初回でインターンのカーターがうちひしがれてうずくまっているところで、涙が止まらなくなって、切ってしまった。その時の自分にとって、研修医の頃のつらい思い出がフラッシュバックして取り乱してしまうほど、印象が強かった。
その時から、このファーストシーズンは封印していた。
ある時をきっかけにして、もう一度見たいという思いが強くなってきた。医学生や研修医と接する機会が増えてくる中で、あのころのつらい思いを思い返す必要が分かってきたからだ。そこで、DVDを買った。
あのうちひしがれたカーターのシーンも何とか見られた。そして、そのカーターにグリーンが歩み寄り声をかけたことをはじめて知った!。
そうだった。自分自身も初級の医師として自分のふがいなさに怒りを覚えていたときに、声をかけてくれた先輩やコメディカルスタッフがいた。それを思い返すことができた。患者さんにも救われた。第2話、第3話と進めてゆく中で、そんな思いを強くした。
封印を解いて良かった。 もし、私と同じように封印していた人がいたら、10年後の今、その封印を解いて見てほしい。きっと、見る価値があったとおもえるだろう。