「木村屋のたいやき」をご存知だろうか、パリパリの薄皮の板の中に鯛を模り、あんこ、チョコ等の定番フレーバーのほかに毎月期間限定メニューとしていちご大福たいやき、キムチ炒飯たいやき等の斬新なアイディア溢れるフレーバーを投入、そこからソーセージチーズたいやきの様に定番商品になるメニューも存在する、つまり期間限定の「お祭り」で比較的自由なフレーバーによる冒険をして反応を分析、新たな「定番」商品を生み出すのだ、
さて我等がまるでたいやきを食するごとく愛し、嗜む「アニメ界」においてはここ十年来ワンクールの放映という期間限定メニューが繰り返され、肝心の「定番」となるフレーバーになかなかめぐり合えないでいる、無論一部ヒット作のように何度もシリーズ(二期、三期)が作られ、劇場版も製作されるような例外もあるがそれですら熱狂的なファンの地道な活動によって支えられた期間限定メニューの期間限定復活、つまり「定番化」しているわけでは無いのだ。
本作「みつどもえ」はその新たな定番になる可能性を持った「期間限定フレーバー」である、
本商品のオーディオコメンタリーにおいて主演を勤めた3人のプロフェッショナルは各々の役柄に対する思いいれ、製作現場への愛着について述べている、皆これきりで終わりたくないという強い意志を持っている、
なにより本編を見れば、この世界が閉じもしなければ消えもしない、山頂から大海を目指す川の流れごとく、いつまでも続いている世界である事は誰の目にも明白、われらはこの大いなる世界のホンの一部を垣間見たに過ぎないのだ。
期間限定のお祭りから定番化された日常へ、
それはこの形のままでは難しいかもしれない、だがここで「声」をあげなければ、この愛するフレーバーを「好きだ」「これからも続いて欲しい」との意思を明確にあらわさなければせっかく垣間見れた「毎日がお祭り」の理想郷を失ってしまう。
君も!君も!声をあげて共に宣言しよう!!
「みつごは続くよどこまでも!!!」