香港映画ですが、主人公はフランス人という異色作。
過去の負傷により記憶障害を患う元殺し屋の男が、
何者かに殺された娘と義理の息子と孫の仇をとるために
三人の現役の殺し屋を雇って戦うというストーリーです。
味方である三人の殺し屋たちの義理堅いキャラも魅力的ですが、
話が進むにつれて主人公の記憶が徐々に薄れていってしまうのが
この映画最大のポイントです。
娘たちを殺されてしまったことや
敵討ちに協力してくれている仲間たちのことまで
忘れていってしまうのが切ない……。
果たして本当に娘たちの仇をとれるのか、
そもそも記憶をなくした人間に復讐の意味はあるのか……。
月が輝く林の中や強風が吹きすさぶゴミ収集所での戦い、
そして夜の街での娘の仇との直接対決。
銃撃戦もバリエーション豊かで見入ってしまいます。
よけいなBGMがかかることなく静かに繰り広げられるのもいい。
物語は、後半のまさかの展開からクライマックスまでの流れが
特にすばらしかったです。
復讐系のアクション映画が好きな方には絶対おすすめです。