少年はひたすら走る、走る。
無邪気でひたむきで一途なその走りは、
ままならぬ現実へのもどかしく鬱屈した心の叫びに。
そして生へのエネルギーの爆発へ。
それはまるで自分を抑圧する全てのものへの宣戦布告。
満ち溢れ、ほとばしる、たくましい生命力。
・・・生きる!
圧巻のラストシーン、物凄い爆発力に圧倒され、
感動でしばらく呆然と打ち震えたほど。
少年を引き立たせる映像はとても写真的で、
どこを切り取っても画になるように美しい。
公開時、思いがけず監督来日中でパンフにサインを頂いた。
そして暖かくて大きな手で握手まで。
監督の少年時代が元になっているとのこと。
これがあの監督にそのまま繋がるんだと思うと、
まるで壮大なドキュメンタリーを観たような気分。
本当に素晴らしかった。