病は進化ではじまった
およそ700万年前にアフリカで誕生した人類。
その起源は、四足歩行していた霊長類と別れ、二本の足で歩き始めたことにあります。
その後、人類は自由な手を器用に使いこなすことで、脳を巨大化させ、高度な文明を築き上げてきました。
ところが、皮肉なことにこの進化の過程で、私たちの体には“負の宿命"とも言うべき「病の種」が埋め込まれていたのです。 人類にとって宿命とも言える病気を進化の観点から追求する「病の起源」。
2008年に放送した前シリーズでは、「睡眠時無呼吸症」「骨と皮膚の病」「腰痛」「読字障害」「糖尿病」「アレルギー」を取り上げました。
今回の新シリーズは、いま世界の多くの人々が苦しんでいる病「がん」「脳卒中」「心臓病」「うつ病」を取り上げます。
最先端の医療現場で患者を見つめる一方、進化の痕跡を求めて数百万年の悠久の時をタイムトラベル、時空を超えて病の起源に迫っていきます。
【ナビゲーター】 陣内孝則(「病の起源 がん」)br>
【内容】
人類にとって最大の脅威となっている病“がん"。日本人の2人に1人が患い、3人に1人の死因となっている深刻な病気です。
がんは、多細胞生物に宿命の病と言われてきましたが、自然界の動物では、ほとんど見つからず、進化の隣人チンパンジーでさえ“がん"で死ぬ個体は極めてまれです。
なぜ人類だけが、これほど“がん"になり命を落とすのでしょうか。その答えは、人類が二本の足で歩き脳を巨大化させてきた陰で、宿命として抱え込んでいたことにあることが、最先端の研究から明らかになってきました。
実はヒトは、他の動物に比べ“がん細胞"が増殖しやすい条件を、進化の過程でいくつも抱え込んでいたのです。
がん細胞の栄養源を大量に作ってしまう仕組み、そしてがんの増殖を防いできた体内物質の減少など・・・。
進化の陰で宿命として“がん"になる種が埋め込まれていた人類の体。私たちは、どう“がん"に向き合い、闘っていけばよいのか、進化の過程からその答えをひもといていきます。
■封入特典 : リーフレット(予定)
○2013年 5月、6月:NHK総合テレビで放送
ドキュメンタリー/セル/49分/16:9LB/ステレオ・ドルビーデジタル/片面一層/カラー/トールケース/リーフレット付