母親のメリル・ストリープは、医師(科学者)として、真実を語らずに法廷戦略(つまり、言わなくていいことは言わない戦略)で、無実を勝ち取るようなことはあり得ないと考えたのだろう。それもわかる。
一方で、父親のリーアム・ニーソンの考える、不良娘を不慮の事故でたまたま死亡させてしまった息子(とは言え頭から血を出した恋人・たとえ喧嘩をしていたとしても・をそのままにして立ち去るのは、未必の故意と言えるかなりの悪行である)を法廷戦略で無実にもっていこうとする考え方もわかる。
見ているこちらとしては、どちらも理解できるので、自らがそうなったらと考えると見につまされるので、こちらも胸が張り裂けられる。
主演二人の大俳優たちの熱い演技もいいし、構成・テンポとも優れており、「家族ドラマ」としても名作といえるのではないか。