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フィルム・ノワール傑作選 [DVD]

5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

仕様
価格
新品 中古品
DVD 通常版
¥11,000
フォーマット ブラック&ホワイト, ドルビー
コントリビュータ ラルフ・ミーカー, オットー・プレミンジャー, ジョセフ・H・ルイス, コーネル・ワイルド, ダナ・アンドリュース, ロバート・オルドリッチ
言語 英語
稼働時間 4 時間 50 分

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商品の説明

レビュー

1940年代から50年代にかけてハリウッドで作られた犯罪映画の総称、フィルム・ノワール。光と影のコントラストが極端に強調されたモノクロ映像、そこは勧善懲悪のモラルが破綻をきたし、男を誘惑して破滅へと追いやる悪女(ファム・ファタール)たちが跋扈する、甘美な倒錯が主導権をにぎる悪夢的な世界だ。その魅力を堪能できる三傑作が登場した。オットー・プレミンジャーの未公開作『歩道の終わる所』は、ギャングのボスを執拗に追う刑事(ダナ・アンドルーズ)が主人公だが、自らの手で殺めてしまったチンピラの妻(ジーン・ティアニー)への愛と、父親が泥棒だったオブセッションに苦悩する、引き裂かれた神経症的ともいえるキャラクター造型が凄い。『拳銃魔』で知られるジョゼフ・H.ルイスの『ビッグ・コンボ』(劇場公開題『暴力団』)も、やはり刑事(コーネル・ワイルド)が犯罪組織のボスの情婦に偏執的な愛を捧げ、果ては自分に好意を寄せる踊り子を死に追いやってしまう、一種の悪徳刑事ものである。気が滅入るような歪みきった人物造型と、とってつけたようなハッピー・エンドの不条理なまでの落差のうちに、このジャンルの形容し難い背徳的な魅惑が潜んでいる。そして、極め付けは『キッスで殺せ』。マッカーシーイズムが吹き荒れた50年代に圧倒的に読まれた反共パルプ作家ミッキー・スピレーンの扇情的なハードボイルド小説を換骨奪胎し、赤狩りの底知れぬ恐怖の暗喩として完璧に昇華させたロバート・アルドリッチの力業に溜め息が出そうだ。冒頭、深夜のハイウェイを裸にレインコートをまとって走るクロリス・リーチマンをとらえた伝説的なショットから、パンドラの箱が開けられ、海辺の別荘が燃え上がる黙示録的なラスト(『博士の異常な愛情』を想起させる)まで、まさに間然する所のない傑作だ。 (高崎俊夫) --- 2006年01月号 -- 内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)

[1]製作・監督: ロバート・オルドリッチ 脚本: A.I.ベゼリデス 撮影: アーネスト・ラズロ 音楽: フランク・デヴォル 出演: ラルフ・ミーカー/アルバート・デッカー/ポール・スチュワート[2]監督: ジョセフ・H.ルイス 脚本: フィリップ・ヨーダン 撮影: ジョン・アルトン 音楽: デヴィッド・ラクシン 出演: コーネル・ワイルド/リチャード・コンテ/ブライアン・ドンレヴィ/ジーン・ウォレス/ロバート・ミドルトン/リー・ヴァン・クリーフ/アール・ホリマン/ヘレン・ウォーカー/ジェイ・アドラー/ジョン・ホイト/テッド・ディ・コーシア/ヘレン・スタントン[3]製作・監督: オットー・プレミンジャー 原作: ウィリアム・L.スチュアート 脚本: ベン・ヘクト 撮影: ジョセフ・ラシェル 音楽: シリル・J.モックリッジ 出演: ダナ・アンドリュース/ジーン・ティアニー/ゲイリー・メリル/バート・フリード/トム・タリー/カール・マルデン/ルース・ドネリー/クレイグ・スティーヴンス
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内容(「CDジャーナル」データベースより)

登録情報

  • メーカーにより製造中止になりました ‏ : ‎ いいえ
  • 言語 ‏ : ‎ 英語
  • 梱包サイズ ‏ : ‎ 19.8 x 14.2 x 5.4 cm; 680.4 g
  • EAN ‏ : ‎ 4523215015561
  • メディア形式 ‏ : ‎ ブラック&ホワイト, ドルビー
  • 時間 ‏ : ‎ 4 時間 50 分
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/11/26
  • 出演 ‏ : ‎ ラルフ・ミーカー, ロバート・オルドリッチ, ジョセフ・H・ルイス, コーネル・ワイルド, オットー・プレミンジャー
  • 字幕: ‏ : ‎ 日本語
  • 言語 ‏ : ‎ 英語 (Mono)
  • 販売元 ‏ : ‎ 紀伊國屋書店
  • ASIN ‏ : ‎ B000BFLABW
  • ディスク枚数 ‏ : ‎ 1
  • カスタマーレビュー:
    5.0 5つ星のうち5.0 3個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年12月9日に日本でレビュー済み
「キッスで殺せ」私立探偵のマイク・ハマーが夜中ドライブしていたら、精神病院から逃げてきた女性を乗せるが、ある組織に捕まり、拷問を受け、その謎を追及することに・・・というお話。マイク・ハマーのシリーズにこんな話あったっけ?というくらい原作からかけ離れて作られた映画。その暴力シーンは今でも迫真的で驚く。あとに大成するアルドリッチ監督の才気が充溢した傑作。後にカーティス・ハンセン監督が「L・A・コンフィデンシャル」を撮るに当たって、この作品をスタッフ等に観せたとか。なるほどという逸話である。
「ビック・コンボ」暴力団の壊滅に意欲を燃やす刑事が逆に暴力団に拉致され、拷問を受けるが・・・というお話。面白いけど、若干、不自然な部分があるように思いました。主人公の刑事が拉致され暴行を受けるけど、相手が全員素顔でそういうことをするので、解放されてからすぐ逮捕できるのではとか。それでも暴力シーン等今観ても生々しいし、組織のボスの非情・冷酷ぶりも恐ろしいし、観る価値十分あります。
「歩道の終わる所」ある刑事が容疑者を訊問中、誤って殺してしまい、隠蔽を図るが・・・というお話。悪徳警官ものの一種ですが、良心と欺瞞の内に葛藤する主人公の行動には今を生きる人間にも相通じるものがあり、ラストも敢えてこういう終わり方にした所に好感をもてました(人によってはロマン・ポランスキー風にすべきだったという意見もあると思いますが)。私も仕事でミスすると隠蔽したり、したくなったりするので他人事ではないように感じてゾッとしました。
上記三作とも今の基準で観ても見応えがあり、観る価値もあると思います。オプションで色々ノワール映画についての冊紙等もあって充実したボックスセットになっております。
ここからは私の個人的な感懐なので読まなくてもいいですが、私が個人的に小説や映画のハードボイルド/クライム・フィクション/パルプ・ノワールに魅せられるのが、主人公が孤立乃至は一人で行動することが多く、私も今まで生きてきた中で、孤立したり、社会から疎外感を抱くことが多いという所に尽きる気がします。私のこのような個人的な胸中を共有するという人も少なからずいるかとも思いますが、どうでしょうか?個人的、一人で生きることがあまりいいこととされない社会でそれでも一人で生きていかなければならない苦悩を抱えているという方も古今東西、現在過去未来でいなくはないと思いますし、だからこそフィルム・ノワール等もある程度の理解者やファンが存在すると思います。まぁ私の場合は昔から協調性に欠けて批判されることが多く、一人でいる方が摩擦や軋轢が少なく、こういう生き方の方が向いているらしいからですが。ただ、気になるのがこの手のフィクションの主人公が最期に破滅する場合が少なくないところで、自分ももしかしたら・・・というのは考え過ぎか。
ともあれ、今作は今でも鑑賞するに足る傑作を精選した好企画だと思いました。機会があったら三作ともご鑑賞を。
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