ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ

ビー・ガン監督「凱里ブルース」 迷宮としての世界、ふたたび

一言「マニエリスム」と言ってしまえばよい。本作に寄せられた海外レヴューにある「逸脱」「横道にそれがち」「非線形さ」といった表現は、脱-中心化と脱-焦点化の〈原-身ぶり〉をもつマニエリスム芸術の特徴である。あるいは本作がタルコフスキー「ノスタルジア」(83年)、ヴェンダース「パリ、テキサス」(84年)、ホウ・シャオシェン「憂鬱な楽園」(96年)、アピチャッポン「世紀の光」(16年)など、数限りない映 […]

詩人、映画監督・福間健二による「同時代、共有したいもの」

都市の中、様々な上映会場へ足を向け、 軽やかに現代の映画を観て歩く詩人・映画監督、福間健二。 19年末の出会いのなかに2本の中国映画があった。そこから何が浮かび上がる?

中国映画が、とんでもない!ビー・ガン監督インタビュー

完全無欠の時を、わかりあえる夢を 東京にやってきたビー・ガン監督 ビー・ガンを取材した日は曇りだった。アテネ・フランセで「凱里ブルース」を初めて観た日も同じような天気で、スクリーンに映る空もまた灰色をしていた。クリス・フジワラ氏がその日の観客にむけて「It’s a good film for such a bad day.」と話した。絶好のインタビュー日和だ。 グランドハイアット東京の […]

中国映画が、とんでもない!

2020年代3号目の『キネマ旬報』は、現代中国映画の「深い理解への入口」へと読者をお誘いしてみたい。そして、いま始まろうとしている20年代の映画体験、20年代の世界を生きることに備えよう。このたび公開される、中国から届いたアートフィルムには驚くべき贅沢さ、大胆な構想、鋭敏な知性が躍っている。まずは素直な驚きに身を委ねてみよう。