入賞者｜映画と育む、コトバとココロ。映画感想文コンクール2022

グランプリ
低学年の部

かわらないあいじょう

国立学園小学校1年生
田中夢乃

「あいはわかちあってもなくならない。あいはむげんだから。」
というピーターのお母さんのことばをきいて、むねがぎゅっとなりました。わたしにはおとうとがいます。おとうとがうまれるまえ、お母さんのあいじょうは、おとうととはんぶんこになるとおもっていました。だから、おねえちゃんになるのはいやでした。そのときのことをおもいだして、ビアのあいじょうがとられることをしんぱいした、ピーターのきもちがよくわかりました。でも、ピーターはお母さんのことばをおもいだして、はんせいしました。わたしもおとうとがうまれて、お母さんのあいじょうがはんぶんこにならないことにきがつきました。なぜかというと、
「ママはゆめちゃんのこと、まいにちきのうよりもだいすき。」
というからです。わたしも、おかあさんとおとうとが、きのうよりもだいすきです。

グランプリ
中学年の部

「峠　最後のサムライ」を見て

豊島区立朋有小学校4年生
安蔵直輝

ぼしん戦争という大きな時代の変化の中で長岡藩の家老であった河合継之助は、東西両軍どちらにもつかず、最後まで戦争をせずに和平を実現しようと行動した人物だ。

しかし時代にはさからえず、長岡藩は戦争にまきこまれてしまう。それでも彼は死ぬ直前まで、人々を守るために戦った。自分の死をさとったとき「おれを戦場に置いてゆけ」と言ったのが、ぼくの心に熱く残った。

ぼくはこの映画を見て、「負ける戦いと分かっているとき、リーダーはどのような行動をするべきか」ということについて考えた。

実はこの映画を見る少し前、ぼくの小学校では運動会があったが、ぼくは白組で、ゆう勝は赤組だった。一年生から六年生までたくさんの競ぎやしゅもくがあったが四年生の百メートル走でぼくが走るとき、すでに白組の負けは決まっていた。白組が全員一等でゴールしても、ゆう勝できないことは知っていた。しかしそれでも六年生のおうえんだん長は大きな旗をふって、エールをとばした。ぼくも勝ち負けを考えずに、グラウンドをむちゅうで走りぬいた。あのときのことを思い出してどうしてぼくはゆう勝できないと知っていたのに全力で走ったのだろうと、ずっと考えていた。

『峠　最後のサムライ』では、負けると分かっていても、変えられることを限界まで変えていく人間をえがいていた。「サムライ」とは、武士という身分やしょく業ではなく、「何のために」生きるのか、「どうやって」生きるのかというてつ学を自覚した人間をいうのではないかと思う。

負ける戦いと分かっているとき、それでも最後まで変えられることを限界まで変えていく。それがサムライなのではないだろうか。あの運動会のおうえんだん長も、最後まで全力で走りぬいたぼくも、きっとサムライだったにちがいない。

グランプリ
高学年の部

おばあちゃんもだいじょうぶ‼

坂戸市立入西小学校6年生
髙草木愛桜

　昨年、一人暮らしをしている私のおばあちゃんが認知症になりました。認知症について調べている時に、この映画
「ばあばはだいじょうぶ」を知り、家族で見ることにしました。

この映画で出てくるばあばは私のおばあちゃんと本当に似ています。例えば、旦那さんを亡くしている所や花が大好きな所、孫の面倒をよく見てくれる優しい所。さらに認知症の症状の「どろ棒が入るんだ」と言ったり、十分前に話した事をまた同じ内容で話したり、日付けが分からなかったり家族のサポート状態をふくめ、まるで私の家族を見ているようでおどろきとしょうげきを受けました。

ばあばが大きな声でどなったり、夜中に一人で外に出ようとしている時は家族も不安と混乱で動揺して思わず乱暴な言葉で返し、争いになっておたがいが不快感をいだいたようでした。この状況も私の家族と同じで改めて認知症について理解を深めた瞬間でした。

ばあばは三年前から野菜や花が育てられなくなり、物事を忘れてしまう事を自覚してなやみ、不安に感じながらも皆に迷惑をかけないように沢山のメモを残していた事を知り、とても切なく感じました。

現在、高齢化が進んでいて日本の平均寿命は八十歳を過ぎています。その中で認知症になることはめずらしくありません。だからこそ認知症をもっと理解し、高齢者の介護で家族の負担になり過ぎないように、デイサービスを利用したり、周りのサポートももらって助け合うことが大切だと思います。

映画の最後でばあばは家族皆と一緒に食事をしたり、子供や孫と話したりしているうちに表情がおだやかになり笑顔が増えて以前のばあばに近づいていました。私は、家族と時間を過ごす事も認知症の一つの薬だと考えます。なので私もおばあちゃんを尊重し、家族皆で笑顔で過ごせるようにしたいと思います。

グランプリ
中学校の部

有余期間

京都市立加茂川中学校3年生
今井彩乃

少しずつ暗くて何も見えない空間にいた自分が意識を取り戻し始める。まだ目は開けていないが随分眠っていたのだと体から感じる。今は何時だ。昨日の記憶と今日の始まりの狭間に今、私はいる。

私が観賞したのは細田守監督が手掛ける「時をかける少女」だ。主人公の紺野真琴は友達の功介と千昭と毎日を過ごしていた。平凡で楽しい毎日を過ごしていたある日のこと真琴はある出来事をきっかけにタイムリープ（時を肉体はそのままで記憶だけが入れ替わる現象がおきる）ができるようになる。しかしタイムリープは長くできるものではなかった。タイムリープができていた原点は千昭だったからである。千昭は今を生きる者ではなく、時を超えてやって来た未来を生きる者だった。未来へ帰らなければならない千昭。「未来で待っている」と真琴に言い残し姿を消していく彼を、真琴がいつまでも見つめているところで作品は幕を閉じた。

私はこの物語で一番心に残った言葉がある。「帰らなきゃいけなかったのにいつの間にか夏になった。お前らと一緒に居るのがあんまり楽しくてさ。」

これは千昭が自身の秘密を真琴に話したときに口にした言葉だった。楽しかった毎日を噛みしめ、戻りたくてももう戻れない物恋しい気持ちを痛い程つきつけられた言葉だった。特にこの「戻りたくても戻れない」という感覚が十五歳の私にとってとても共感できるものだ。時間、という中でも子供から大人に成長する時期で子供でもありたいし、大人にもなりたい、何者にもなりたくないという気持ちは「大人と子供をうろうろする」という時間単位として大いに私の日常にあるものだ。ずっと友達だと思っていた男友達と一歩ふみ入れた関係になったり、まだ遊んでいたい自分の心を制して勉強したり。この青春という有余期間があるからこそ日常で起こるちょっとしたことにもがく。何度もつまずき、また立ち上がる方法を見つける。それを捨てて未来に帰らなければならないという事実はとても苦しい。この言葉を通じて、私が生きるこの「今」であったり、「今」を通して前に進むこの「有余期間（＝青春）」の大切さを知った。きっとこの「今」がいつかの自分の財産となる。この作品を通して今、という時間の大切さ、一歩ふみ出す意味を学んだ。そして「今」をこれからはもっと大切にしたい。
少しずつ暗くて何も見えない空間にいた自分が意識を取り戻し始める。まだ目は開けていない。でも今はもう分かる。大人でも子供でもいたくない。それでいい。昨日から今日へ移り変わる自分がすぐそこに、すぐ隣にいる。時が進むたび私も前に進める。少しだけ目を開けると、カーテンの隙間からわずかに朝日が差していた。

全国優秀賞
低学年の部

本当の幸せ

北海道教育大学附属旭川小学校2年生
秋山結菜

ブータンは世界で一番幸せな国だと映画の中で言っていました。でも、映画の中で見たブータンの学校には物が何もなく、わたしには幸せに思えませんでした。だから、ブータンの教室の幸せなところについて考えてみることにしました。

ブータンの幸せなところを二つ見つけました。一つ目は、べんりな物が一つもないことです。わたしの生活には、電気やトイレなどべんりな物が当たり前のようにあります。でも、電気やトイレが使えなくなったら、みんな文くを言っておこり出します。べんりな物がないとわがままにならないから幸せな気持ちになれます。二つ目は、人が少ないところです。一人一人のことをよく知ることができ、みんなとなかよくなれます。

わたしはいままで、ないことは幸せだと思っていなかったけれど、よく考えてみると、ないことにも幸せがあると分かりました。

全国優秀賞
低学年の部

風の谷のナウシカをみて

フェリーチェ玉村国際小学校2年生
光山來里

はじめてみた時、むずかしくていみがわからなかったのに、なみだがとまらなくて、はずかしかった。すっかりナウシカのことがすきになりなんどもみた。ずっとむかしの話おどろいた。ボロボロのふくに電気のない生かつをするみらいがふしぎだった。人間がよごしたせかいをふかいと虫がきれいにしようとしているのに、人間だけがせかいをよごしつづけていることがかなしかった。わたしは、ナウシカのつよい心、やさし心、虫やどうぶつと友だちになれるところが大好きだ。ナウシカがオオムにひかれて風の谷の人が「ひめさまあ」とないている時、わたしも同じ気もちでなみだがとまらなかった。生きかえったあとも、なみだがとまらなかった。たすかってよかったなみだなのか、ナウシカのつよい心にかんどうしたのかわからなかった。ただ、こんなにえいがでないたのは、はじめてだった。なんどみても、わたしは、ナウシカのようになりたいと思った。

全国優秀賞
低学年の部

みんなで、がんばろう

静岡市立清水有度第二小学校1年生
朝倉誠士

ぼくは、みんなより、一しゅうかんはやく、なつやすみがはじまった。おにいちゃんは、ずっとこどもべやにいる。おしゃべりしたり、あそんだりできないし、ごはんもべつべつにたべている。パパとママもおでかけしない。かぞくみんなで、おうちにいるけれど、おにいちゃんとはなれて、さみしいきもち。

そんなとき、ミニオンのえいがをみた。

「ぼくちゃん、わるぅいこちゃん。」

といって、わるさをするブラットは、みんなにちゅうもくしてほしいのかな？あそんでほしくて、ちょっかいをかける、ぼくとすこしにているなとおもった。

おにいちゃんとあそべるようになったら、いっしょにゲームをしたいし、おんぶもしてほしい。ちょっかいをかけるのはやめて、グルーとドルーのように、なかよくたすけあえるきょうだいになりたい。ぼくは、おにいちゃんがだいすきだ。

全国優秀賞
低学年の部

みらいをとりもどそう

賢明学院小学校2年生
横山七々実

ワンスラーは、お金がほしいために、木をぜんぶきってしぜんをこわしてしまい、さんそをかわないと生きられない町にしてしまいました。一人のしたことで、しぜんがこわれてさいごの一本の木がなくなったばめんは、とてもかなしかったです。でも、人げんは、なれてしまうと今ある生かつがただしくて、しぜんの木のほうが、虫がついたりかれたりして、よくないと思ってしまいます。わたしには、プラスチックの町で、さんそをかって生かつするなんて考えられません。そして、とくにテッドが、みらいをかえるために、たねをまくことをきめたところがよかったです。じ分がしなければとゆう気を出したことは、すごいと思います。せかいでも、木がどんどんきられて、たくさんのどうぶつや草花がなくなっています。人げんや生きものにとって、ひつようなさんそを出してくれる木や森を、もっと大せつにしていきたいと思います。

全国優秀賞
低学年の部

まもろう　ちきゅう

神戸市立多井畑小学校1年生
澤夏寧

わるいやつがちきゅうのために、にんげんをどうぶつにしました。おもしろかったところは、にわとりにされたおとうさんが、わるいやつにひをふかれて、やきとりになったところです。しんちゃんがみんなをたすけるために、くすりをのんでぞうになりました。わたしもくすりをのんで、つよいからだになったら、たたかおうとおもいます。

わるいやつが「じんるいがなかったときのほうが、ちきゅうはきれいだった。」と、いいました。「ほんとうだ。」と、おもいました。でも、どうぶつになるのはいやです。にんげんは、かじになったら、ひをけせます。おこめや、やさいをつくることができます。みんなで、きょうりょくすることができます。

はみがきのとき、みずをだしっぱなしにしない。でんきをけす。ごみはもってかえる。ちきゅうのためにいま、わたしができることをやっていきたいです。

全国優秀賞
中学年の部

まちがいをみとめるゆうき

八千代市立萱田南小学校3年生
近藤希美

このえい画をえらんだ理由は、家にあったマンガを読んでドラゴンボールにむ中になり、学校の友だちからえい画が公開されていると聞き、せひみてみたいと思ったからです。

一番心にのこった場面は、ピッコロがてきにたおされかけた時に、それを見たごはんがせかいさい強にへん身したところです。ピッコロをたすけたい一心から今までにないパワーを発き出来て、その気もちの強さがすごいと思いました。また、ごはんがパワーをためてわざを出そうとあせっていた時には、ピッコロが、時間をかせぐために力をふりしぼって、てきの動きをひっしでとめようとしました。そのけっか、ごはんのわざがせいこうして、てきをたおす事が出来ました。ピッコロとごはんがおたがいを思い、たすけ合ってたちむかうすがたに感動しました。二人のかんけいはとてもすてきだと思いました。

このえい画の一番大事なポイントは、「みとめること」だと感じました。自分のまちがいをみとめる、相手の言葉や行動をみとめる事はむずかしい事です。ガンマ１号と２号は、あくのそしきと教えられ、こうげきするように命じられていたカプセルコーポレーション一味が、本当はわる者ではない事に気づき、自分たちがしている事の方がわるい事だと気づきました。そのまちがいをみとめて、命れいにさからい、ごはんやピッコロたちの味方になっていっしょに一生けん命たたかいました。自分たちのまちがいに気づいたガンマ１号と２号、その二人のまちがいをうけ入れたごはんたちにも感心しました。

タイトルにあるスーパーヒーローとは、自分のためだけではなく、みんなのために行動できる人だと思いました。わたしも、毎日の生活の中で、自分がまちがっていると気づいた時にはそれをす直にみとめて、自分の事だけでなく、まわりのみんなの事も考えながら行動できる人になりたいです。

全国優秀賞
中学年の部

戦争を考える

星美学園小学校4年生
戸室花温

（この映画を観たい…）
原作を読んだことがきっかけどなり、強くそうおもいました。映像は、ぐんぐんとわたしの心に入り込み、私の知らない戦争を私も知らなければいけないのだと気づかせてくれました。

東京が戦争が危ないからと、一人田舎へ疎開をしたかよ子は、命が助かって良かったけれど、東京にいた家族が空しゅうで死んでしまうという、私には考えても考えても想像もつかない体験をします。戦争とは、一番大切なものを、ある日突然うばってしまう恐ろしいものなのだと分かりました。

戦争が終わり、疎開先から東京に戻ったかよ子は、もういないはずの家族の姿を探していました。似ている人を見つけては、人違いであることにがっかりします。現実を受け入れられないかよ子が、かわいそうで仕方がありませんでした。

かよ子が、自分の家の焼けあとへ行って、家族の茶碗を拾う場面は、悲しくて涙が出ました。うずくまって泣きさけぶかよ子の耳に、
「うしろの正面だあーれ！」
と聞こえ、笑顔の母ちゃんが立っています。家族みんなの顔も見えて、みんながかよ子に会いに来てくれたのでした。夢でも、幻でも良いです。そこから、かよ子は、前を向いてみんなの分も生きようと頑張ることが出来るようになったのだから。

私は、この映画を観た後に、東京都慰霊堂へ行って来ました。空しゅうで焼け野原になった東京の写真が展示されていて、その悲さんな状況に言葉を失いました。

テレビでは、ロシアのウクライナ侵攻のニュースを毎日のようにやっています。そのニュースに慣れてはいけないと思いました。

映画の中の、ハーモニカで吹く『海』の音色がやさしく、いつまでも私の心に残りました。

全国優秀賞
中学年の部

リロ＆スティッチを観て感じたこと

相模原市立谷口台小学校4年生
岸木祐太

ぼくは「リロ＆スティッチ」を観て、友達の大切さについてもう一度考えることができました。

なぜかというと、最初はちがう星にいたスティッチが初めて会ったリロとなかよくなっていくところが共感できたからです。とくにスティッチが宇宙に帰ってしまう時にリロとだきあった場面は心にのこりました。なぜその場面が心にのこったかというと、もともとスティッチは、何かをこわすことを目的としてジャンバはかせにつくられた生物だったのに、リロと出会って「こわしてもなにもうまれない」ということを学ぶことができました。そこから物や人を大切にしようとスティッチは変わっていきました。物や人を大切にすることを学んだスティッチは、家族=（オハナ）を大切にしていき、その後も一緒にくらすことができました。

ぼくは今、サッカーをやっています。チームに入ったころはチームメイトとけんかをたくさんしていました。けんかをした理由は、自分中心でチームメイトのことを考えていないことが原因でした。でも、サッカーをつづけていくうちに、自分ひとりでは試合に勝てないことがわかりました。サッカーはチームでやるスポーツだから、なかまを大切にしようと思って、自分を変えていくようにしました。そうしたら、チームメイトとけんかすることが少なくなりました。

ぼくもスティッチと同じように人を大切にする気持ちを学ぶことができました。これからもその気もちを大切にもちつづけていたいと思いました。

全国優秀賞
中学年の部

今夜世界からこの恋が消えてもをみて

鹿児島市立中郡小学校3年生
鈴木妃夏

夏休みに家族で、えいがをみに行きました。このえいがは、じこをきっかけにいちどねむるとその日のきおくをうしなってしまうまおりと、そんなかの女をささえながらも、自分も大きなひみつをかかえているとおるの切ない物語です。わたしがこのえいがをみて一番悲しかったのは、まおりの日記からとおるがきえていくシーンです。死ぬ前にとおるがまおりにしてあげたい事で、
「日野の毎日を楽しい事でうめたい。」
という事がありました。自分の死を毎日日記で見返すまおりの事を思い、親友のいずみちゃんに日記から自分の名前をけすようにたのみました。名前はとおるのお姉ちゃんが日記をパソコンにうちこんで、とおるの名前をいずみちゃんの名前に書きかえていきました。このシーンを見た時自らの親友から親友の大切な人をけさないといけないいずみちゃんの立場と弟を自らの手で消さないといけないお姉ちゃんの立場が、とてもつらくてずっとないていました。とおるのねがいをかなえたけどそつぎょう式でまおりがとおるといっしょに行った場所の話をいずみちゃんと二人で行ったかのように話すまおりを見ると、とても切なかったです。この二人の物語を見ていて自分がすごいワガママでぜいたくだったなと感じました。やりたくないことは先のばしにして、すきな事ばかりして一日をむだにすごしているような気がします。当たり前だけど当たり前ではないこの一日一日がどれだけ大切なのかをこのえいがをみる事で感じる事ができました。これからは、毎日を大切にしていろんな事にちょうせんしながら、じゅうじつした毎日をすごせるようにしていきたいなと思います。

全国優秀賞
高学年の部

素晴らしい個性

川崎市立小杉小学校5年生
植田翔一郎

生まれつきの遺伝子の病気により、人とは違う「普通」ではない顔を持って生まれ、二十七回もの手術を受けてきた十歳のオギーが、小学五年生の新学期に初めて学校に通うところから物語が始まる。

僕が印象に残ったのは「だれだって一生に一度は拍手を浴びるべきだ」というオギーの言葉だ。

なぜこの言葉が印象に残ったかというと、相手の内面をよく見ると、拍手でたたえられるべき素晴らしい個性を、みんな持ち合わせているということに気付かせてくれた言葉だからだ。

オギーは外面のせいで差別的な視線を浴びたりいじめにあったりしてしまうが、オギー以外の「普通」な外面をもった登場人物それぞれにも抱えている悩みがある。それは僕も同じだ。僕と同じ年のオギーは、外面が「普通」じゃないと自覚しているけど、心がきれいで強くて、スターウォーズや宇宙が好きで、理科が得意で賢くて、家族から愛されているという素晴らしい個性がある。見た目は「普通」の僕は、塾で理科の偏差値がなかなか上がらず、理科が得意なオギーをうらやましく思う。

SDGsでは目標の十に「人や国の不平等をなくそう」とかかげられている。素晴らしい個性をみんなが持っているという認識が広まれば、勇気を持った決断や少しのきっかけでオギーに親友ができたように、自分が一歩踏み出すことで世界が変わることがあると思う。

まずは自分の素晴らしい個性に気付いてそれを磨くこと、まわりの友人の素晴らしい個性に気付くこと、それを伝えていくことで、僕のまわりから差別がなくなるようにしていきたい。それが世界中に広まっていけば、少しずつ差別のない世界が達成されるのではないかと思う。

全国優秀賞
高学年の部

戦争は他人事ではない

国語作文教室『文聞分』5年生
酒向美緒

「おあがり」
私は節子のこの言葉が心に残りました。節子は、食事の準備をしていた清太に石を差し出し、「おあがり」と言いました。節子ははじめ、とても元気があり、「のどかわいた」「おなかすいた」等と言っていました。しかし、栄養失調で体が弱くなってから元気はなくなり、ねてばかりになりました。そんな節子が最後に力をふりぼって清太にご飯を上げようとした場面を見て、涙があふれました。

心に残った場面は清太と節子が親せきのおばさんにご飯をほとんどもらえなかった場面です。おばさんは、みんなが国のために働いているのに清太が働いていないことで、清太と節子に十分な量のご飯をあげようとしませんでした。おばさんは意地悪でご飯をあげていないのではなく、ご飯がないからあげられないだけですが、とてもいやな気持になりました。自分たちのご飯をへらして、みんな同じ量にすることもできたのではと思いました。

また、清太がいもやさとうきびをぬすんでけいさつに連れていかれた場面も心に残りました。清太は、栄養失調になった節子のために、いもやさとうきびをぬすみました。また、くうしゅうでみんなが家からにげ出したとき、たんすの中の着物やご飯をぬすみました。悪いことをしなければ生きていくことができない孤児の清太と節子は、とてもかわいそうだと思いました。

私はこの映画を見るまで、戦争の本を読んだり話を聞いたりしても、他人事のように感じていました。この映画を見て、戦争は日本でも昔実際に起きていたことで、他人事ではないと気づきました。これからは、戦争のことをもっと調べたり、話を聞いたり、資料館に出かけたりして、戦争のときにどのようなことが起きていたのか勉強したいです。また、戦争が二度と起きないようにしたいです。

全国優秀賞
高学年の部

技師から得たこと

明和町立大淀小学校6年生
辻󠄀栞依瑠

病院では医師が目立ちますがかげで支えている技師がいます。映像一つ一つで命が救われます。このドラマに出会って映画も見ました。私は医師の仕事に興味があるからです。どんどんラジエーションハウスが伝える世界にはまって行きました。

映画の中で飲酒運転した男性が夫婦が運転する車に突っこんできた場面。意識不明で運ばれてきた女性のお腹にはもうすぐ産まれる赤ちゃんがいました。でもなぜその妊婦さんを一番に助けなかったのか？すごく残念でしかありません。なぜぶつかってきた男性を救ったのか？くやしくてたまらなかったです。私ならもちろん妊婦さんを救います。でも医師では助かる可能性がある順番と言う事でがっかりしました。順番をつける事が残こくです。もっとたくさんの医師が必要だと思います。一人一人に付けるような医師がいれば妊婦さんのだんなさんは事故の相手をうらむ事なかったでしょう。そのだんなさんには奥さんが助からずお腹の子供は助かると伝えられて、私も一瞬止まりました。この先の生活が見えないくらいのショックと事故相手の男性へのにくしみが出るのは当たり前だと思いました。そんなだんなさんへよりそったのは技師でした。私なら何を言ってもだんなさんにはひびかないと思ってそっとしておきます。技師はこれからある未来へ向かってほしいからと赤ちゃんの映像や奥さんとの最後の別れも脳の映像でやってました。映像と精神的なサポートができる技師は本当にすばらしいです。

放射線技師って映像を撮る仕事と思ってました。でもその撮るには一人一人の患者と向き合い、患者が納得いく検査を進めたり、少しでも病状が見られたことに気付く。撮るだけの仕事ではなかったのです。放射線技師も立派な医師だと思いました。そしてたくさんの医師が必要な今の世の中、医師不足が続かないように私は医師を目指そうと思います。

全国優秀賞
高学年の部

未来へのプレゼント

滋賀大学教育学部附属小学校6年生
山中陽仁

この夏休み、僕の胸を熱くするお話に出会った。それは「レスキュードッグ・ルビー」という映画を家族で観たからだ。この話は、実話で問題児の保護犬が警察のレスキュー犬として活躍していく間の信頼関係の話だった。その中で僕が感じた「今」をここに記しておこうと思う。

僕には家族に猫がいる。僕は、どんな時にも彼に寄り添い、彼もまたどんな僕でも受け入れてくれる。僕がこの映画を観て、まず衝撃を受けたのは、可愛いからとペットを飼い思い通りにならないからといって堂々と捨てる人間が僕と同じ世界に存在している事だった。僕は動物にも物にも感情があると信じている。彼らは人間の言葉を発しないだけで、気持ちは必ずあることを、人間が理解していない事をもっと世の中の当たり前にしたいと感じた。

次に、先入観で相手を決めつけてしまう事の怖さだ。僕も事件が起こった時、主人公と同じようにこの子ならやってそうだ、と決めつけで、相手を最初から信じ抜く気持ちをどこかに忘れてしまうことがある。問題が起こった際には必ず原因が存在し、その原因にはきっかけがある。余計な決めつけや、信じる気持ちを諦めてしまうとそこは見つけられない。

人も動物もどんな状況でもありのままの自分を受け入れてもらえる環境は、一人では用意できない。僕は今、自分のことを好きになり、相手も同じように好きになっていく友人関係を望んでいる。未来の僕に、ひとりぼっちじゃない未来をプレゼントしてあげられるのは、今の僕たちにしかできないことだ。それに気づかされた小学生最後のあつい夏休みだった。

全国優秀賞
高学年の部

当たり前の幸せ

和歌山大学教育学部附属小学校6年生
山田彩永

「今の生活は本当に恵まれているなあ。」
この映画を観終えて一番に出てきた言葉でした。

「サバイバルファミリー」は、電気を必要とする全ての物が突然使えなくなる話です。そのような状態でどう生活していくのか、私には想像がつきませんでした。

電気が止まるということは、人が生活できなくなるということです。買い物をするときにもレジが使えず、銀行からお金を引き出すこともできません。高価な時計を持っていても、食糧がないと生きていくことができません。

人は、食糧が得られない極限の状態になるとどうなるのでしょうか。映画では、水族館の魚やカニを調理して食べたり、飼っている豚を解体します。正直なところ、私はなんて残こくなことをするのだろうと衝撃を受けましたが、人は異常事態が起こるとそうなってしまうのだろうなと思いました。

私も以前、台風の影響による停電を一日だけ経験したことがあります。真夏だったので、冷蔵庫やエアコンが使えず一日でも大変苦労しましたが、映画では電気のない状態が二年半も続きます。

この映画を通して、人は便利なものに頼りすぎていることや、自然を目の前にした時の自分達の無力さを改めて感じさせられました。それに対し、電気のない生活をしていた昔の人々には頭が下がります。

様々なことに機械を使うことは便利です。しかし、それを使うことによって自分達が持っている秘術や考える力を失うことになります。最近、災害が多いので、普段から便利なものに頼りすぎることなく、自分達の生きていく力を活用していくことが大切だと思いました。

今、当たり前に過ごせていることに感謝し、日々を楽しんで、大切に過ごしたいです。

全国優秀賞
中学校の部

お弁当

花巻市立湯口中学校2年生
芦澤雫

「あなたがそういう嫌な態度を取るなら、私もあなたに嫌なことをします。」

母・かおりがそう言って始まった。娘・双葉への嫌がらせ弁当は三年間も続いた。初めは「態度は小さく声はでっかく」「早く起きろや」など、かおりが双葉への不満を海苔で表現したものが多かった。三年後、双葉は就職先を決める時期になり、恋も面接も上手くいかず、日々イライラしていた。そんな双葉に、かおりは「無駄なことはない」とお弁当で伝える。お弁当は作ってくれた人の愛がこもっていると感じた。

私は小学生のころの出来事を今でも覚えている。昼食の時間、あるクラスメイトが隣の子のお弁当を見てこう言った。

「お前の弁当、野菜とご飯しか入ってないじゃん。」
それを聞いて、「本当だ。」「ヤバッ。」などと周りの人が言っていたが、私は、よくそんなことが言えるなと思っていた。そのお弁当だって、その子の家族が作ってくれたものだっただろうし、野菜とご飯だけだった理由もあっただろう。たとえ人のお弁当を見てどんなことを思っても、相手を傷つけるような言葉は言ってはいけないと思う。

私は母が作ってくれるお弁当が大好きだ。母のお弁当は、いつも色やバランスが良いし、何よりおいしい。妹たちも母のお弁当が大好きで「毎日お弁当がいい。」なんて言っている。そう言われて母はいつも笑顔になる。去年の夏休みの宿題にお弁当作りがあり、私は母にアドバイスをもらいながら作った。色合いや栄養バランスの良いお弁当を作るのは難しかった。そして、隙間なくつめるのも難しかった。母はお弁当の日、朝からこんなことをしてくれているのかと思うと尊敬せずにはいられない。なぜなら家族の中で一番家事をして、一番遅く寝ているはずなのに、誰よりも早く起きて朝ごはんやお弁当を作ってくれているからだ。自分がしたいことをする余裕もなく、疲れ果てて机で眠っている母を見るといつも申し訳なく思う。母にものすごい負担をかけているのだ、と。

私は中学生で遅くまで部活動があったり勉強したりする必要があるため、思うように母の手伝いをすることはできない。でも、時間の使い方を工夫すれば手伝えることが今より増えるはずだ。私が大人になって、いつか誰かにお弁当や料理を作るようになったら、母のようなおいしいものを作りたい。また、かおりのようにお弁当で何か相手にメッセージを伝えるものも作ってみたいと思った。そして、その誰かに笑顔になってほしい。つまり私はなりたい、母のように。

全国優秀賞
中学校の部

最強のふたり

岡谷市立岡谷東部中学校3年生
吉水優香

フィリップとドリスは正反対です。大富豪と貧乏人。フランス人とアフリカ系。障害者と健常者。立場も環境も違えば、価値観も全く違います。そんな二人が介護する側とされる側という関係を通して、やがてお互いが唯一無二の存在へとなっていきます。

この映画は、対照的な二人を通して障害、格差、人種差別といった社会問題について深く心に語りかけてくる作品です。「肩書き」で左右される社会。でも、それを捨て、その人自身を見ることの大切さを教えてくれます。そして、それができれば素直に人として尊敬し合えるし、足りない所を補い合えるのです。だからこそ、ドリスとフィリップは最強のふたりになれたのだと思います。

私は、フィリップが友人に「なぜ、ドリスをそばにおくのか」とたずねられた場面が心に残っています。ドリスはスラム育ちです。そして、宝石強盗での前科持ちで、介護経験もありません。フィリップの友人が不安に思うのも当然です。しかし、フィリップはこう答えます。「彼だけが私を対等に扱う」「彼の素性や過去など、どうでもいいことだ」お金持ちで障害持ち。同情し、気を使うばかりの周りで、対等に向き合ってくれる人がいなかったフィリップにとってドリスの存在は心地よく、大切だったのでしょう。一緒に冗談を言い合える、本年で語り合えるドリスの存在はとても大きかったことが分かります。

私は、この場面で、自然体で接することの大切さを感じました。また、障害と聞くと必要以上に気をつかいすぎているのかもしれないと感じました。確かに、理解しようとしたり、出来ないことを助けるといったサポートは必要です。しかし、献身的になりすぎてしまうなど普段人と接する気持ち、態度とは違うと思います。それは、フィリップのように相手に孤独感、居心地の悪さを与えるものかもしれません。だからこそ、思いやりを持ちながらもありのままの自分で接することが大切なのだと思いました。

社会には、色眼鏡がまだたくさんあって「肩書き」を重視する人もたくさんいます。差別もなくなってはいません。そして、当たり前です、一人一人価値観が違います。だからこそ、相手の本質を見ようとすること、認め合うことでよりよい関係が築けるのだと思います。また、私は人に合わせて自分を取りつくろってしまうところがあります。しかし、ドリスから自然体で接することがお互いを認め合い、補い合えるような関係になるための第一歩なのだと教えられました。だから、ありのままの自分を大切にしたいです。

私はこの映画『最強のふたり』から本当にたくさんの大切なことを教えてもらい、たくさんの勇気をもらいました。

全国優秀賞
中学校の部

CODAあいのうた

名古屋市立笈瀬中学校3年生
田村樹奈

CODA（コーダ）。耳が聞こえない親に育てられた耳が聞こえる子供の呼び方です。このような子供は日常会話だけでなく、家族の通訳として医療現場での高度な手話技術なども求められ、自分より家族との時間を優先することがあります。日本に少なくとも二万人以上いるコーダは自分と家族の間に様々な葛藤を抱えて生活しているのです。

この映画は、歌うことを夢みたコーダである少女、ルビーとろう者であるその家族の絆と成長の物語です。ろう者である家族は彼女の歌声を聞くことができません。しかし、父は彼女のコンサートで観客の反応の様子を見て彼女の才能に気がつきました。その夜、父は彼女の首に手を当ててその歌声を振動で感じたのです。私はこの場面が印象に残っています。理由は二つあり、一つ目は父の娘と向き合う姿勢に感動したからです。彼女がいなければ仕事も成り立たない父にとって、娘を応援することは大きなリスクになります。それでも、自分より娘の夢が叶うことを選び、真剣に向き合った父からの深い愛情を感じました。二つ目は、ろう者でも音を感じられることに驚いたからです。私はろう者と音で同じ時間を共有することは難しいと感じ、違うことで楽しい時間を共有すればいいと思っていました。しかし、父が自分の障碍の限界を超えて彼女の歌声を感じたことから、障碍に関わらず同じ一人の人間として同じ時間を共有することができると気がつきました。

ろう者は外見からは認識されにくいことに加えて全日本人口の0.3％程度で少数派です。そこで、少数派であるろう者への支援やろう者に対する理解をどのように深めているのかを調べてみました。実際、様々な取り組みが行われており、私達の身近なことではテレビの字幕放送により、ろう者でも聴者とおなじように情報を得たり、番組を楽しんだりできます。また、音声以外の手段でコミュニケーションを取ることがルールのマルシェが開催されています。ろう者も聴者も手話や筆談、ジェスチャーで値段交渉をすることで手話に興味がなかった人がろう者を知り、理解するきっかけになると思います。他にも、会話を見ることができるメガネの開発や手話を共有言語とする店舗など世界中でろう者のための取り組みが行われています。

ろう者と関わることは聴者にとって手間のかかる面倒なことかもしれません。しかし、それをろう者は日常で当たり前のように感じています。父が娘の歌に向き合ったように私達も自分の損得を考えず、障碍の垣根を超え、互いを理解し合えばろう者がより生きやすい世界になると思います。全ての人が当たり前に幸せな生活を送られる世の中になることが更によりよい社会になることに繋がると感じました。私も誰もが夢や希望を持つことを手助けできる人になりたいです。

全国優秀賞
中学校の部

真の正義

愛知教育大学附属岡崎中学校2年生
瀧口七穂

貧窮な生活。家族の明日を守るために一切れのパンを盗み十九年間投獄させられたジャン・バルジャン。生まれ変わろうとする、ジャンと悪を許さない厳格な警部シャベールとの長きにわたる戦い。また、理想の明日をつかむため、青年たちが武器を取り革命を起こし戦う。これは、沢山の人達の正義が巡る物語をミュージカルで描いた映画だ。

ジャン・バルジャンは捕まったが、その後は沢山の人々を救ってきた。中には、自分の身を投げうってまでしてでも。だが、約束を破ったジャン・バルジャンを許さないと地の果てまで追いかける警部。果たして、何が正しいのか。約束を破ることはとても悪いことだ。人の信頼を裏切る行為であるからだ。だが、その理由が人を救うためであればどうなのだろう。お互い正義があるにしても全く違う。ジャン・バルジャンは警部の正義を否定しなかった。警部であるからには仕方のないことだと言っていた。警部はジャン・バルジャンの話を聞き、そして行動を見て、何が正しいのか分からなくなり自殺してしまった。正義は時に人を傷つけてしまうときがある。正義と悪は同じようなものだと思っている。そして、自分と同じ正義や悪を思う人はいないだろう。だからこそ、戦争も起きると感じる。私が思う正義とは、ジャン・バルジャンと似ていて、人を思う気持ちだと思う。誰かのために動ける人は凄いと思う。道徳の授業でいじめがあった時どうしますかというものがあった。私は、傍観者でいることしかできないと思っていた。自分の身を守りたいという気持ちから助けることが出来ない。だが、ジャン・バルジャンの行動を見てから、ただの傍観者でいるだけではいけないと思った。なので、いじめがあった時家族に伝え、学校へ相談してもらうことにした。まだ、人の手を借りないと出来ないが、自分のやれることから誰か助ける行動をしていこうと思った。

この物語は、小説と映画の二種類ある。そのどちらをお勧めするかと聞かれたら絶対に映画を推すだろう。この物語はミュージカルで繋がったいる。セリフはほとんどない。だが、歌は紙に綴られた言葉より、単に発せられた言葉よりも、人々の怒りや喜び、雄叫びなどの思いが感じられる。歌とは人の心により響くものだとこの映画を見て改めて感じた。

全国優秀賞
中学校の部

家族

糸満市立糸満中学校2年生
仲間智咲

「私が寂しいと言ったら先生は満足ですか。」これは、親が何度もかわる優子が進路相談で担任から「かわいそう」と言われたときに返した言葉だ。私はこの言葉を聞いて驚き深く考えさせられた。

この映画の主人公森宮優子は、５人の親を持ち今は料理上手な義理の父とふたり暮らし。一方で、夫を何度も変えてきた梨花は、愛娘を置いて姿を消した。ある日、優子に届いた一通の手紙をきっかけに、ふたつの物語が交差していき親たちが命がけでついてきたあまりにも切なく、愛おしい嘘と秘密が明かされていく。

この映画を見て、「家族」についての見方が変わった。私の家族は父・母・姉・妹・私の５人家族。優子のように親がたくさんいたり、苗字が変わったりしたことのない普通の家族だ。ある日の休み時間、友達と話していたら家族の話題になった。そこで初めて、私の友達はシングルマザーの家庭が多いことに気が付いた。その子たちにとって普通の家族なのだろうが、私は優子の担任と同じようにかわいそうで寂しそうだと思ってしまっていた。その後、何日かたってこの映画を見て、この言葉を聞いてハッとした。親が何人いようが家族の愛は変わらない。かならずしも寂しく、悲しいだけじゃないと知った。家族の形が変わっても愛してもらっている事実は変わっていないと感じた。

もし、私が優子と同じ立場だったら優子のようにできるだろうか。私にはきっと無理だ。私だったらもう笑って暮らすことができなくなると思う。だから、私は優子の生き方がすごく魅力的に見えた。そして、家族の愛を感じることは難しいことだけど、大切なことだと考えることができた。

これから先の人生は長くなにがあるかもわからない。家族の形が変わるかもしれないし、結婚して家族とのつながりが、なくなるかもしれない。だから、私という名のバトンが次から次に移っても家族の愛を感じ取り、家族を大切に大事にしていく。最期に家族に「ありがとう。大好き」と言えるように。

今からでも「育ててくれてありがとう」と感謝の気持ちを忘れずに家族の愛をしっかり受けとって、優子みたいに笑って幸せになる。私は絶対、それを実現させてみせる。

特別賞
SDGｓ特別賞

総理の夫をみて考えたジェンダー平等

渋谷教育学園渋谷中学校1年生
黒川透和子

「鳥は向かい風に向かって飛ぶんだ。」これは「総理の夫」を見て心に残ったセリフだ。

今の日本では、女性の政治への参加は昔と比べたら徐々に増えてきてはいるが、世界と比べるとまだまだ少ない。ドイツやイギリス、オーストラリアなどの国々では、既に女性の首相が存在している。女性も一国のリーダーとして活躍してきたのだ。しかし、日本では、国会の女性議員の占める割合もまだまだすくない。日本では、女性が政治で活躍するのがまだ、難しいのが現状だ。ましてや、国のリーダーである総理大臣になることは簡単なことではない。そんな「向かい風」に向かって飛び立ったのが、主人公の相馬日和の妻、相馬凛子であった。凛子は、女性も活躍できる世の中を作るために、総理大臣になった。

私はこの映画を見て、ジェンダー平等について考えさせられた。

私は、男女の偏見によって物事が分けられたことに関して疑問を持った経験がある。例えば、水泳を習い始めたときに、そのスイミングスクールのバッグをもらった。そのバッグは青色とピンク色があったのだが、どっちの色がいいか聞かれずにピンク色のバッグを渡されたのだった。私はピンク色はあまり好きではなく、青色の方がよかったので不満に思っていた。子供ながらに、女の子はピンクが好きという偏見で物事を決められるのはおかしいのではないかと感じていた。

また、職業体験のできる施設に友達と遊びに行ったとき、男の子の友達とパイロットの体験をしようとして列に並んでいたところ、女の子はこっちだよと言われ、キャビンアテンダントの体験ができるところに案内されそうになったことがある。女性のパイロットがいたっていいし、男性のキャビンアテンダントがいてもいいのに、案内しようとしていた人は男の子はパイロット、女の子はキャビンアテンダントという固定観念を持っていたのだ。

政治のジェンダー平等に関して、なぜ海外では女性でも活躍している人はたくさんいるのに日本では、リーダーになりうる人が少ないのか。その理由の一つに、今まで女性で政治をけん引してきた例が少ないということがあげられると思う。政治家は男性が圧倒的に多く、男性の方が信頼できると思い込んでいる人が多いのかもしれない。また、そもそも立候補している女性が男性に比べて少ないので、当選する女性の人数が少なくなってしまうのも必然的だ。

今の私には、ジェンダー平等の世の中にするために具体的な対策を考えることができない。しかし、自分でやってほしいことにあう公約の政党を支持したり、候補者に票を入れたりすることで、少しでも関わることができるのではないか。

特別賞
映画館へ行こう！賞　低学年の部

うまれてきてくれて　ありがとう

同志社国際学院初等部1年生
垣内一輝

ぼくは、おかあさんからいつも「うまれてきてくれてありがとう」といわれている。

このえいがで、メイジーが「どんないのちもいきるけんりがある」といったときに、ぼくはいのちをたいせつにしなければいけないとおもった。それは、じぶんだけじゃなくていきているひとや、どうぶつたちみんなにあてはまることだとおもった。

だけど、しぜんんは、まけてしまうこともあるとおもった。えいがのなかで、きょうりゅうが、かざんのふんかで、しまにおきざりになったばめんはとてもかなしかった。

ぼくたちも、じしんやかざんなど、しぜんにまけてしまうこともあるけど、がんばっていきようとおもう。

すべてのいきものに、うまれてくれてありがとうというきもちをもてたらいいなとおもった。

優秀賞／特別賞
映画館へ行こう！賞　中学年の部

当たり前のものがなくなった時

盛岡市立桜城小学校3年生
山田永菜

ミラベルはわたしと同じだ、えい画のと中ではっとしました。ミラベルの家族はみんな、まほうがつかえます。でもミラベルだけがつかえません。ミラベルのお母さんがいつもミラベルをはげましている所も、わたしと同じだ、と思いました。

わたしには発たつしょうがいがあります。だから、みんなより出来ない事や、時間がかかる事がたくさんあります。だからミラベルがいつも「なんで自分はお姉さんたちのように出きないの？」となやんでいる所が自分みたいでした。

ミラベルはなやんでいるけど、それを人には見せません。そこがわたしとちがうな、強いな、と思いました。わたしは、いやな事があるとすぐに家族に言います。

ミラベルの家ではとくに、おばあさんがまほうがつかえないミラベルに、いじわるな事を言います。わたしは家族にも友だちにもいじわるな事を言われた事はないけど、おばあさんがミラベルにいじわるな事を言うたびに自分が言われているみたいで、むねが「ドキン！ドキン！」としました。

ある日、ろうそくのほのおが弱くなってきて、ミラベルのお姉さんたちや家族のまほうがつかえなくなります。お姉さんたちは、まほうがつかえない事をおこったりかなしんだり、人にあたったりしています。

それをたすけたのがミラベルです。ミラベルはさいしょからまほうがつかえないから、ほのおが弱くなっても、うしなうものはありません。自分の頭で考えて行動して家でこのまほうをとりもどします。わたしは「当たり前だと思っていた事が出来なくなると、人は弱くもろくなるんだ。」と思いました。

ミラベルはまほうがつかえなくても強いです。わたしもこんな風に強くなりたいです。

特別賞
映画館へ行こう！賞　高学年の部

技師から得たこと

明和町立大淀小学校6年生
辻󠄀栞依瑠

病院では医師が目立ちますがかげで支えている技師がいます。映像一つ一つで命が救われます。このドラマに出会って映画も見ました。私は医師の仕事に興味があるからです。どんどんラジエーションハウスが伝える世界にはまって行きました。

映画の中で飲酒運転した男性が夫婦が運転する車に突っこんできた場面。意識不明で運ばれてきた女性のお腹にはもうすぐ産まれる赤ちゃんがいました。でもなぜその妊婦さんを一番に助けなかったのか？すごく残念でしかありません。なぜぶつかってきた男性を救ったのか？くやしくてたまらなかったです。私ならもちろん妊婦さんを救います。でも医師では助かる可能性がある順番と言う事でがっかりしました。順番をつける事が残こくです。もっとたくさんの医師が必要だと思います。一人一人に付けるような医師がいれば妊婦さんのだんなさんは事故の相手をうらむ事なかったでしょう。そのだんなさんには奥さんが助からずお腹の子供は助かると伝えられて、私も一瞬止まりました。この先の生活が見えないくらいのショックと事故相手の男性へのにくしみが出るのは当たり前だと思いました。そんなだんなさんへよりそったのは技師でした。私なら何を言ってもだんなさんにはひびかないと思ってそっとしておきます。技師はこれからある未来へ向かってほしいからと赤ちゃんの映像や奥さんとの最後の別れも脳の映像でやってました。映像と精神的なサポートができる技師は本当にすばらしいです。

放射線技師って映像を撮る仕事と思ってました。でもその撮るには一人一人の患者と向き合い、患者が納得いく検査を進めたり、少しでも病状が見られたことに気付く。撮るだけの仕事ではなかったのです。放射線技師も立派な医師だと思いました。そしてたくさんの医師が必要な今の世の中、医師不足が続かないように私は医師を目指そうと思います。

特別賞
映画館へ行こう！賞　中学校の部

当たり前

浦添市立浦添中学校1年生
一安紗那

「もし僕が死んだら、日野の日記から、僕のことを消去してほしいんだ」

この言葉は映画で透が放った言葉。日野の日記から透は消えた。映画では日野が透と当たり前に過ごした空白の大切な記憶を自分自身で取り戻そうとしている。このことから、私は様々なことを考えさせられた。

透は日野に出会うまでは無色透明の人生を送っていた。友達を助けようと嘘の告白を日野真織にした。返事は「いいですよ」という言葉だった。それから恋人との日々が始まった。だが真織は交通事故で前向性健忘という病気を患っている。眠るとその日の記憶が全て無くなってしまう病気だ。

当たり前に持っているものはいつかなくすもの。取り返しがつくものもあれば、つかないものもある。もし今日から明日楽しく過ごすという試練を当たり前のように受け入れると明日という大きな壁に気づくことができない。明日もし起きて自分に大きな異変があっても当たり前だから自分から逃げずに「楽しく過ごす」という試練をあなたはこなすことができますか？

この映画では、明日楽しく過ごすという試練が決して当たり前ではない真織を少しでも多く楽しませようとする透が「当たり前」と思えることが当たり前じゃないことを教えてくれる。恋人だとしても毎日初めて会う人となる。だけど、毎日透に会うことが楽しみになるように昨日の自分から記憶を受け継いで頑張っている。

当たり前という言葉を調べると「当然なこと。そうであるべきこと。」と書かれている。「当然のように」というのは人それぞれ価値観が違う。他の人に自分自身の考えていることはわからない。だから他人に「当たり前」といっている人は自分の価値観を押し付けている人となる。

私は、コロナ禍になって今まで当たり前と思っていたことが全て当たり前ではないと気づくことができた。私たちの学年はコロナで宿泊学習が日帰りになり友達と泊まることができなかった。一年前までは来年、宿泊学習に行けると楽しみにしていた。宿泊することができなかった上に友達とマスクを外して遊ぶことすらできなかった。写真を見ても、誰もがマスクをつけていた。当たり前ではないことをコロナ禍になったからこそ気づくことができた。そして、コロナ禍が終わり今まで当たり前と思っていたことに感謝しながら過ごせるようになりたい。

人それぞれ価値観は違う。だから「当たり前」と思うことももちろん違う。その中で自分自身が思っている当たり前と同じ考えの人を探すことも大切だと思う。

当たり前と思い過ごしていることに毎日感謝して透や真織のように明日も楽しく過ごせるように努力したい。

特別賞
ゲオ賞　低学年の部

かわらないあいじょう

国立学園小学校1年生
田中夢乃

「あいはわかちあってもなくならない。あいはむげんだから。」

というピーターのお母さんのことばをきいて、むねがぎゅっとなりました。わたしにはおとうとがいます。おとうとがうまれるまえ、お母さんのあいじょうは、おとうととはんぶんこになるとおもっていました。だから、おねえちゃんになるのはいやでした。そのときのことをおもいだして、ビアのあいじょうがとられることをしんぱいした、ピーターのきもちがよくわかりました。でも、ピーターはお母さんのことばをおもいだして、はんせいしました。わたしもおとうとがうまれて、お母さんのおあいじょうがはんぶんこにならないことにきがつきました。なぜかというと、

「ママはゆめちゃんのこと、まいにちきのうよりもだいすき。」

というからです。わたしも、おかあさんとおとうとが、きのうよりもだいすきです。

特別賞
ゲオ賞　中学年の部

性別なんて気にしない

春日市立大谷小学校4年生
信國絃芭

このお話は、ビリーという男の子が、バレエダンサーになるまでのお話です。

ビリーの家では、おばあちゃんが家にいたり、お父さんがストライキだったり、お母さんがいなかったり、私の家とはぜんぜんちがったので、びっくりしました。お兄ちゃんがつかまったり、大人達が戦っていたりしました。そんななかでも、途中までは反対していたお父さんとお兄さんも、そして町の人達も、みんながビリーを応えんしてくれるようになり、やさしい人達だなあと思いました。ビリーのバレエがお父さん達の“男らしく”という考えを変えたのだと思います。バレエの先生は、一度も男らしく女らしくなどは言わず、初めからずっとビリーを応えんしてくれた、すてきな人でした。

このお話で、私が心に残ったところは、2つあります。

一つ目は、ビリーが入学のためのオーディションで、どんな気もちでおどっているか聞かれたときに、
「何もなくなる。電気のように。」
と答えたところです。電気のようにというのは、どんな感じだろうと考えました。私は、もしかしたら、バレエだけに集中して、体も頭も夢中でおどっているという意味で、すごい才のうなのかなと思いました。

二つ目は、
「男の子がバレエなんてへん。ボクシングとかを習えばいい。」
など言われても、続けたところです。私だったら、“変”や“女らしくない”と言われたら、いやになります。性別に関係なく、自分らしく生きるところが、とてもすてきだと思いました。

私は、この映画を見て、性別なんて気にしないで、好きな事を大事にして、あきらめずにがんばることが大切だと思いました。そして、友達にも同じ気持ちで応援したいです。

特別賞
ゲオ賞　高学年の部

心温まる物語を見て

北区立岩淵小学校6年生
田中彩香音

「自分のために生きるって難しいよな。何をしたら自分が満たされるかさえわからないんだから。」

これは、親の森宮さんが娘の優子に放った言葉だ。誰しも自分のためだけに生きることに、虚しさや難しさを感じたことがあるのではないだろうか。私はその言葉に心を動かされた。最近、自分のことがよくわからなくなり、ただ生きるのが楽しいから生きているだけだと思っていた。だが、この作品を見て、誰かのために人は生きることを学んだ。この映画は、幼くして実の母親を亡くし、育ての親っも結婚と離婚を繰り返したため、次々と親がかわる境遇で育った17歳の女子高生、優子が主人公の物語だ。父親が3人、母親が2人という複雑な家庭環境の中で、主人公の成長や血のつながらない親子の日常のやり取りが温かい目線で描かれ、家族とは何かを問いかけている感動作だ。

劇の中で優子の2番目の母親、梨花がいつも言っていたのが「笑顔でいれば、いろんなラッキーが転がり込むの」という言葉だ。私はこの言葉が頭に残っていた。色々考えた末、笑顔でいることの大切さに気づいた。そしていつも梨花が言っていたように、笑顔でいようと思った。笑顔でいれば人を幸せにしたり、自分も幸せになる。だから笑顔でいようと思った。でも辛いときは、思いっきり泣く。その大切さにも気づいた、この映画は大切なことを教えてくれたり、気づかせてくれる私にとって忘れない、大切な映画だ。

そして、私は優子を尊敬する。彼女の人生は親が3回変わったけど、ただ受け入れてきた。もちろん人並みに抵抗はあったけど、受け入れて生きていく。そんな所がすごいと思った。愛情いっぱいで、心がほっこりする物語だ。だからぜひ皆さんに見てほしい。

特別賞
ゲオ賞　中学校の部

ありのままの自分を

青森市立筒井中学校3年生
平間音羽

「あなたは自分のことが好きか」「自分に自信を持っているか」そう問われたら、私は、間違いなく否定してしまうだろう。そんな私にこの映画の主人公は明るく前向きなパワーを与えてくれた。

物語の主人公・レネーは自分に自信がない。鏡に映る自分の姿に落ちこみ、何をやってもうまくいかない毎日が続く。そのため消極的で基本ネガティブだ。そんな彼女がある日、自分を変えようと決意。痩せるためにジムに通い始める。しかし、トレーニング中にバイクから転倒し頭を強打。気を失ってしまったレネーが目覚めると、なんと、絶世の美女に変身していた！！…という勘違いをする。これがこの映画の面白いところで、実際の容姿は全く変わっていないのに、レネーには自分の姿が美女に見えているため、これまでどん底だった自信や自己肯定感が急上昇していく。自信から生まれた輝きとポジティブなエネルギーが、レネーの仕事や恋愛をどんどん好転させていくのだ。

内面が変わるだけで、人はこんなにも美しくなれるのかと驚いた。まるで別人のように生き生きと生活するレネーに周りも元気づけられ、彼女の前向きな心を映したかのような笑顔は周囲にも伝染していく。心の持ちようで世界が変わっていくということに改めて気付かされた。

私は時々どうしようもなく自分が嫌になってしまう日がある。普段は心を強く保っているはずなのに、ふとした瞬間に周りが怖くなって、笑われているのではないかと逃げ出したくなる。ちょうどその時期に私はこの映画と出会い、助けられた。

この映画の終盤、外見が変わっていなかったことに気付いたレネーは言った。見た目なんて関係ない。誰に何と否定されようと、人がもっている強さ、賢さはもっと素晴らしいものなんだ。私はわたしであることを誇りに思う、と。容姿が美しくなったからではなく、内面が変わったから人生がうまくいくようになったと気づいた彼女の言葉には、たくさんの人を勇気づける力があった。

自信をつけることは決して簡単なものではない。でも、コンプレックスにとらわれないで。世界でたった一人の「わたし」を「わたし」が愛せますように。

特別賞
TSUTAYA賞　低学年の部

みらいをとりもどそう

賢明学院小学校2年生
横山七々実

ワンスラーは、お金がほしいために、木をぜんぶきってしぜんをこわしてしまい、さんそをかわないと生きられない町にしてしまいました。一人のしたことで、しぜんがこわれてさいごの一本の木がなくなったばめんは、とてもかなしかったです。でも、人げんは、なれてしまうと今ある生かつがただしくて、しぜんの木のほうが、虫がついたりかれたりして、よくないと思ってしまいます。わたしには、プラスチックの町で、さんそをかって生かつするなんて考えられません。そして、とくにテッドが、みらいをかえるために、たねをまくことをきめたところがよかったです。じ分がしなければとゆう気を出したことは、すごいと思います。せかいでも、木がどんどんきられて、たくさんのどうぶつや草花がなくなっています。人げんや生きものにとって、ひつようなさんそを出してくれる木や森を、もっと大せつにしていきたいと思います。

特別賞
TSUTAYA賞　中学年の部

生きる道を探して

明治学園小学校4年生
野入桃子

ウッディは友達を見捨てない。そんな彼には素敵な友達がたくさんいる。この映画を見た時、おもちゃの世界も人間の世界と似ているなと感じた。相手に必要とされるためには、様々なことを知って考えて行動する必要があるからだ。

フォーキーは、そんなことは考えない。相手がどう思おうとも、心から素直に生きている。そんなピュアなフォーキーだからこそ、ボニーは「一番の友達」と感じていたのかもしれない。フォーキーは安らぎをくれるのだ。

ウッディ達はとらわれたフォーキーを助けるためにふんとうする。おもちゃの種類や形にとらわれずに、それぞれが自分の個性を生かして友達を救う。ひとりひとりがちがう個性だけれども、おたがいを信じて認め合っているウッディ達がかっこいいなと思った。個性とは、その人が持つ特しゅな能力のことなのかもしれない。それはきっと、内なる力だ。
「なんで、わたし生きているの？」
最後のシーンで、カレン・ビバリーの問いに、フォーキーはこう答えてほほ笑む。
「さぁ、なんでかな？」

生きる意味を見つけるのは自分自身だ。人はそれぞれ生きていく道がちがう。みんなが同じ道でなくても良いのだ。私達は生きる意味をそれぞれ自分自身で見るける必要がある。それが、自分の生きる道につながってゆくのだから。なんで生きているのかも、人それぞれ意味があるのだと思う。

友達だから同じ道を生きなければいけない訳じゃない。友達だからこそ、間違えたら正し合ったり、相手が選んだ道を応援して送り出すことが出来る。はなればなれになっても、ずっと友達だ。ウッディが選んだ道を、私も応援したい。ウッディのように、私も私らしく自分の生きる道を見つけたい。私の内なる力を信じて。

特別賞
TSUTAYA賞　高学年の部

すべては最高！

倉敷市立連島西浦小学校5年生
𠮷井睦月

この映画は、ごくふつうのレゴ人形エメットが、世界せいふくをたくらむお仕事大王の支配からみんなを救うお話です。

ぼくが一番心に残ったのは、レゴの世界は実は上の世界の住人（人間）がつくり出した世界だったというところです。ぼくが住んでいるこの世界も、何か他の大きな力でつくられているのかもしれないと想像すると少しこわくなりました。もしぼくがエメットだったら、映画のように勇気ある行動ができる自信はありません。失敗するのもこわいし、一人ではどうにもならないとあきらめてしまうかもしれません。でもこの映画を観て、才能にあふれたマスタービルダーじゃなくても、一人の力は小さくても、あきらめずにがんばることで世界を救えるんだと学ぶことができました。才能にめぐまれた人は色々な角度で物事をとらえていたり、他の人からは見えていないものが見えているのかもしれませんが、一見ふつうに見える人も、もしかしたらおどろくような才能をひめているかもしれません。ぼくやエメットのようなふつうの人間は、決められたルールを守って、周りからうかないように毎日過ごしています。ぼくはあまり空気を読むことが得意ではなく、たまに突拍子もない言動をしてしまう時があり、周りの人から変な目で見られることがあります。でも、その時ぼくの言動こそがエメットのような存在になりうるのかもしれません。

この映画を観て、世界には色々な人が必要なんだと思いました。見た目はかっこ悪くても、思いもよらない機能を持っているのかもしれないし、そうだとすればぼく（エメット）みたいな人でも世界を救うアイデアが浮かぶかもしれないと思うと勇気がわいてきます。才能のあるないに関わらず、苦手なことは得意な人がカバーしたり、助け合ったりしながら生きていけば、まさに「すべては最高！」なのだと思いました。

特別賞
TSUTAYA賞　中学校の部

自分を赦すことの大切さ

関西大学第一中学校1年生
四方陽菜

私がこの映画を選んだ理由は、今人気な作品の上位にあった上、背景と登場人物が綺麗だったからだ。

この映画のあらすじは、小学生の頃ろう者のヒロイン、西宮硝子をいじめてしまった主人公の石田将也。問題が露呈した後、将也自身がいじめの対象となり、罪の意識から人を信じられなくなってしまう。高校生になり硝子と再会した彼が彼女と共に再生していく過程を描いた物語だ。

私がこの映画で印象に残った場面は、硝子が行った行動により将也が意識不明になり、「私は石田くんの大切な物を壊してしまった。私が壊してしまった物を取り戻したい。」といい、将也の友達関係を修復する場面だ。

この場面が印象に残った理由は、二つある。一つ目は、硝子は自分らも前進すべく友人達の元を訪れ続けたことだ。将也が意識不明になり誰もが悲しんでいる所を見て、新しく決意をし行動していたからだ。二つ目はこの映画では、自分が行った罪の意識・罪を赦すということ・人とのコミュニケーションの三つを深く描いていて、この場面は作者が伝えたい一部分が描かれている場面ではないかなと考えたからだ。

私はこの映画を見て、登場人物の設定に驚いた。登場人物にはそれぞれ欠点が設定されていて、その欠点のせいで人を傷つけてみんな罪を背負っていた。だが主人公がお互いの欠点を認め、支え合って生きていくことが大切だと主張したことにより、それぞれが新しい道を歩み始めることができた。始めは支えられていた主人公だが映画の終盤になると支える存在になっていたからだ。

私はこの映画を見て感じた大切にしたいと思ったことがある。それは、自分を赦すことも大切だということだ。人間は人生の中で何度も罪を犯し他人を傷つけることになってしまう。だが、いつまでも罪を背負うのではなく傷つけてしまった本人と自分に赦してもらうことが大切だと思う。もちろん、罪を認めることも大切だが、いつまでも罪を背負い続けるとどんどん蓄積していきしんどくなってしまうので、私は他人に赦してもらうだけではなく、自分を赦すことも大切だとこの映画を通して思いました。

特別賞
NBCユニバーサル賞

みんなで、がんばろう

静岡市立清水有度第二小学校1年生
朝倉誠士

ぼくは、みんなより、一しゅうかんはやく、なつやすみがはじまった。おにいちゃんは、ずっとこどもべやにいる。おしゃべりしたり、あそんだりできないし、ごはんもべつべつにたべている。パパとママもおでかけしない。かぞくみんなで、おうちにいるけれど、おにいちゃんとはなれて、さみしいきもち。

そんなとき、ミニオンのえいがをみた。

「ぼくちゃん、わるぅいこちゃん。」

といって、わるさをするブラットは、みんなにちゅうもくしてほしいのかな？あそんでほしくて、ちょっかいをかける、ぼくとすこしにているなとおもった。

おにいちゃんとあそべるようになったら、いっしょにゲームをしたいし、おんぶもしてほしい。ちょっかいをかけるのはやめて、グルーとドルーのように、なかよくたすけあえるきょうだいになりたい。ぼくは、おにいちゃんがだいすきだ。

特別賞
東映賞

勇気ある二人のプリキュア

千葉市立西の谷小学校4年生
徳永悠莉

最初ようせいがふってきて、まわりがおかしの国の様になったけれど、それはシャドウというてきが原いんでした。かれらはプリズムフラワーをうばうことが目的でした。

そして、おかしの国の様な所にいる人達は全員プリキュアで、変身したが、シャドウたちがプリキュアを三グループの分けました。

一つ目は砂ばくグループ、二つ目は海グループ、三つ目はすごろくグループでした。わたしはすごろくグループがかんたんに見えましたが、見てみるとすごく大変そうでした。しかし、三グループとも順調に進んでいました。一方、地球ではシャドウがねらっているプリズムフラワーを、ようせいたちががんばって、そ止していた。そして三グループとも戻ってきて、シャドウたちからプリズムフラワーを守ろうとしましたが、手おくれでシャドウのブラックホールがプリズムフラワーを取ってしまいました。

しかし、まだプリズムフラワーは少し力がのこっていたので、もう一度だけプリキュアに変身できましたが、プリズムフラワーがなくなって、ようせいたちと会えなくなりました。でも、なぜかまたプリズムフラワーが咲いたので、ようせいたちと会えました。

わたしはプリズムフラワーが取られてしまった時、もうあきらめていたかもしれません。プリキュアは最後まであきらめない心の持ち主だと思いました。

心にのこった場面は、みんながあきらめた所に二人のプリキュアが「あきらめちゃだめだ。」と一言はなちました。その言葉を言える事に勇気があり感心しました。どんなにしっぱいしたとしても、あきらめないことが大切だと分かりました。

わたしもしょう来プリキュアの様な心強く、やさしい、勇気のある人になりたいです。

特別賞
ワーナー・ブラザース賞

みぃたんの家族に学ぶ

立命館慶祥中学校2年生
秋山百々花

連日流れる「妻殺害の男逮捕　子供二人も殺害か」「口論の末父をさしたか　娘逮捕」といったニュース。実の親を子供が殺した、実の幼い子供を親が殺した、などという信じがたいものばかり。育ててくれた親でしょ？自分が産んだ子供でしょ？当然のような疑問が頭に浮かび、私には理解ができない。

この映画の主人公、みぃたんの記憶の中には、実の親二人と築いた家庭は存在しない。彼女は、たった十年ほどの短い人生を生きてきた中で家族の形態を五回も変えた。精神的に未熟な子供が新しいパパやママを受け入れることはとても難しいことだろう。実際、「また結婚するの…？」と問う場面もあった。新しい親を受け入れることなんてできない私は、振り回されるみぃたんの姿に同情を寄せた。しかし、みぃたんはいつも幸せだった。

恐ろしい事件まで起こしてしまう実の親子の関係。そして、実の親子ではないながら、幸せに暮らすみぃたんの家族。その違いはなんだろうか。

愛があるかないか」だ。

五人の親に育てられたみぃたんだが、一番愛情をかけてもらったのは血のつながらない「ママ」ではないだろうか。「ママには、ずーっと生きててほしいの。」そのみぃたんの言葉に応えられるよう、みぃたんの前では元気なママでいたい。その一心で病気を隠し通したことが、みぃたんに対する一番の愛であったと私は思う。私が死んだら、みぃたんは大人になる前に二人もお母さんを病気で亡くしてしまうことになる。またもや病気でお別れして悲しい思いをさせるよりは、「ママはどこかで生きている」と思えた方がみぃたんは幸せだーーそう思い、黙って去った「ママ」。嘘をつき続けたのは、愛があるから。みぃたんのことを思っているから。これが真の“家族愛”なのではないか。家族の在り方が問題になる昨今。血のつながりの有無なんて関係ない。大事なのはどれだけ深く相手のことを思いやれるかだ。そう強く思った。

家族が家にいても会話しない。話し相手は家族より、顔も見たこともない画面の向こうの友達。今、私たちのいる社会において、家族の絆というものは想像以上に希薄なものになっている。みぃたんの家庭のように、家族の一人一人がもっとお互いを思い合うようになれば、家族間の凄惨な事件はなくなるのではないだろうか。

思春期。多くの場合、家族との関係に思い悩む時期に私は入ってきている。朝に弱い私を起こしてくれる母に反抗すること。数学の問題を父に教えられて不機嫌になること。自分の行いを振り返ると、知らず知らずのうちに家族を傷つけていたと思う。私には血のつながる親が二人いる。今その事実に感謝して、家族の愛について深く考え、生きていきたい。朝は機嫌よく起きる！勉強を教えてもらう時には素直に聞く！そこからだ。

入賞者

2022年グランプリ受賞作

全国優秀賞 低学年の部

全国優秀賞 中学年の部

全国優秀賞 高学年の部

全国優秀賞 中学校の部

ＳＤＧｓ特別賞

特別賞

団体賞

ーー【小学校】ーー

ーー【中学校】ーー

かわらないあいじょう

国立学園小学校1年生田中夢乃

「峠 最後のサムライ」を見て

豊島区立朋有小学校4年生安蔵直輝

おばあちゃんもだいじょうぶ‼

坂戸市立入西小学校6年生髙草木愛桜

有余期間

京都市立加茂川中学校3年生今井彩乃

本当の幸せ

北海道教育大学附属旭川小学校2年生秋山結菜

風の谷のナウシカをみて

フェリーチェ玉村国際小学校2年生光山來里

みんなで、がんばろう

静岡市立清水有度第二小学校1年生朝倉誠士

みらいをとりもどそう

賢明学院小学校2年生横山七々実

まもろう ちきゅう

神戸市立多井畑小学校1年生澤夏寧

まちがいをみとめるゆうき

八千代市立萱田南小学校3年生近藤希美

戦争を考える

星美学園小学校4年生戸室花温

リロ＆スティッチを観て感じたこと

相模原市立谷口台小学校4年生岸木祐太

今夜世界からこの恋が消えてもをみて

鹿児島市立中郡小学校3年生鈴木妃夏

素晴らしい個性

川崎市立小杉小学校5年生植田翔一郎

戦争は他人事ではない

国語作文教室『文聞分』5年生酒向美緒

技師から得たこと

明和町立大淀小学校6年生辻󠄀栞依瑠

未来へのプレゼント

滋賀大学教育学部附属小学校6年生山中陽仁

当たり前の幸せ

和歌山大学教育学部附属小学校6年生山田彩永

お弁当

花巻市立湯口中学校2年生芦澤雫

最強のふたり

岡谷市立岡谷東部中学校3年生吉水優香

CODAあいのうた

名古屋市立笈瀬中学校3年生田村樹奈

真の正義

愛知教育大学附属岡崎中学校2年生瀧口七穂

家族

糸満市立糸満中学校2年生仲間智咲

総理の夫をみて考えたジェンダー平等

渋谷教育学園渋谷中学校1年生黒川透和子

うまれてきてくれて ありがとう

同志社国際学院初等部1年生垣内一輝

当たり前のものがなくなった時

盛岡市立桜城小学校3年生山田永菜

技師から得たこと

明和町立大淀小学校6年生辻󠄀栞依瑠

当たり前

浦添市立浦添中学校1年生一安紗那

かわらないあいじょう

国立学園小学校1年生田中夢乃

性別なんて気にしない

春日市立大谷小学校4年生信國絃芭

心温まる物語を見て

北区立岩淵小学校6年生田中彩香音

ありのままの自分を

青森市立筒井中学校3年生平間音羽

みらいをとりもどそう

賢明学院小学校2年生横山七々実

生きる道を探して

明治学園小学校4年生野入桃子

すべては最高！

全国優秀賞　低学年の部

全国優秀賞　中学年の部

全国優秀賞　高学年の部

全国優秀賞　中学校の部

国立学園小学校1年生
田中夢乃

「峠　最後のサムライ」を見て

豊島区立朋有小学校4年生
安蔵直輝

坂戸市立入西小学校6年生
髙草木愛桜

京都市立加茂川中学校3年生
今井彩乃

北海道教育大学附属旭川小学校2年生
秋山結菜

フェリーチェ玉村国際小学校2年生
光山來里

静岡市立清水有度第二小学校1年生
朝倉誠士

賢明学院小学校2年生
横山七々実

まもろう　ちきゅう

神戸市立多井畑小学校1年生
澤夏寧

八千代市立萱田南小学校3年生
近藤希美

星美学園小学校4年生
戸室花温

相模原市立谷口台小学校4年生
岸木祐太

鹿児島市立中郡小学校3年生
鈴木妃夏

川崎市立小杉小学校5年生
植田翔一郎

国語作文教室『文聞分』5年生
酒向美緒

明和町立大淀小学校6年生
辻󠄀栞依瑠

滋賀大学教育学部附属小学校6年生
山中陽仁

和歌山大学教育学部附属小学校6年生
山田彩永

花巻市立湯口中学校2年生
芦澤雫

岡谷市立岡谷東部中学校3年生
吉水優香

名古屋市立笈瀬中学校3年生
田村樹奈

愛知教育大学附属岡崎中学校2年生
瀧口七穂

糸満市立糸満中学校2年生
仲間智咲

渋谷教育学園渋谷中学校1年生
黒川透和子

うまれてきてくれて　ありがとう

同志社国際学院初等部1年生
垣内一輝

盛岡市立桜城小学校3年生
山田永菜

明和町立大淀小学校6年生
辻󠄀栞依瑠

浦添市立浦添中学校1年生
一安紗那

国立学園小学校1年生
田中夢乃

春日市立大谷小学校4年生
信國絃芭

北区立岩淵小学校6年生
田中彩香音

青森市立筒井中学校3年生
平間音羽

賢明学院小学校2年生
横山七々実

明治学園小学校4年生
野入桃子

倉敷市立連島西浦小学校5年生
𠮷井睦月

関西大学第一中学校1年生
四方陽菜

静岡市立清水有度第二小学校1年生
朝倉誠士

千葉市立西の谷小学校4年生
徳永悠莉

立命館慶祥中学校2年生
秋山百々花