全国大会入賞者｜映画と育む、コトバとココロ。映画感想文コンクール2020 - 夏

全国大会入賞者

全国大会グランプリ、特別賞の方には「表彰状と副賞」、
団体賞の学校には「表彰状」、また10名以上でご応募頂いた団体には「団体参加賞」を 2月中に各学校宛に送付予定です。
また、地方大会、全国大会の入賞者のお名前を
3月19日発売のキネマ旬報4月上旬号に掲載いたします。

グランプリ

特別賞

団体賞

地方大会入賞者

2020年グランプリ受賞作

とくべつなちから
福岡県
明治学園小学校1年生
能美にな
見た映画
「ハリー・ポッターと賢者の石」

生き物の声が聞ける人になりたい
兵庫県
西宮市立南甲子園小学校3年生
大恵朱実
見た映画
「ドクター・ドリトル2」

対立を乗りこえて
千葉県
市川市立大野小学校5年生
鬼澤渉
見た映画
「風の谷のナウシカ」

英雄
宮城県
仙台二華中学校3年生
横山菜々子
見た映画
「アルマゲドン」

特別賞

ロボットを作りたい
感想文を読む
沖縄アミークスインターナショナル小学校2年生　池間海遥
見た映画「ベイマックス」

こえのかたち
感想文を読む
徳島文理小学校3年生　岡本篤典
見た映画「映画　聲の形」

ルイスへの手紙
感想文を読む
鏡野町立奥津小学校6年生　小原匠真
見た映画「ルイスと不思議の時計」

もう一度向き合うことで
感想文を読む
国東市立安岐中学校3年生　中川愛実
見た映画「蜜蜂と遠雷」

天国からの奇跡
感想文を読む
木古内町立木古内中学校2年生　多田結子
見た映画「天国からの奇跡」

心はつながっている
感想文を読む
徳島文理小学校2年生　西村咲輝
見た映画「映画　すみっコぐらし　とびだす絵本とひみつのコ」

私が私でいられる時
感想文を読む
関西創価小学校4年生　太田幸希
見た映画「フェリシーと夢のトウシューズ」

私の気持ちを上げる方法
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北海道手稲養護学校2年生　古瀬結
見た映画「海街diary」

けれど
感想文を読む
熊本市立桜山中学校2年生　清水悠生
見た映画「僕たちは世界を変えることができない。But, We wanna build a school in Cambodia.」

私とハリー・ポッターの共通点
感想文を読む
岡山市立芳泉中学校3年生　上田華楓
見た映画「ハリー・ポッターと死の秘宝　Part1・Part2」

学校、学年は受賞当時のものです
※無断転用、掲載を禁じます

団体賞

熊本県　熊本市立桜山中学校

ーー【小学校】ーー

福島県　福島県いわき市立四倉小学校
千葉県　我孫子市立我孫子第四小学校
静岡県　静岡市立清水有度第二小学校
静岡県　浜松市立神久呂小学校
和歌山県　智辯学園和歌山小学校
大阪府　吹田市立桃山台小学校
大阪府　関西創価小学校
京都府　立命館小学校
滋賀県　滋賀大学教育学部付属小学校
徳島県　徳島文理小学校

ーー【中学校】ーー

福島県　郡山ザベリオ学園中学校
千葉県　市川学園市川中学校
埼玉県　私立開智中学校
静岡県　静岡市立安倍川中学校
大阪府　関西創価中学校
京都府　京都市立双ヶ丘中学校
兵庫県　関西学院中学部
広島県　安田女子中学校
岡山県　岡山市立芳泉中学校

グランプリ

特別賞

団体賞

地方大会入賞者

グランプリ
低学年の部

とくべつなちから

福岡県明治学園小学校1年生
能美にな

えいがをみはじめたときには、ロンってだめなやつだなとおもっていました。ハリーはとぶのがとくいだし、ハーマイオニーはべんきょうをたくさんしていて、ものしりです。でも、ロンにはなにもとくべつなものがないとおもっていました。でも、けんじゃの石にたどりつくまでのみちには、たくさんのしかけがあって、まほうのチェスがとくいなロンのおかげで、三人はさきにすすむことができました。きっと、三人いっしょでなければ、けんじゃの石はうばわれてしまっていたとおもいます。

とくいなことがちがうからこそ、きょうりょくできたのです。あそびでも、べんきょうでも、なんでもいっしょうけんめいにとりくめば、それは「とくぎ」というとくべつなちからになるとおもいます。

とくいなことをみつけよう。そしてなかまをみつけよう。それがきっと、「とくべつなちから」へのだいいっぽなんじゃないかな。

グランプリ
中学年の部

生き物の声が聞ける人になりたい

兵庫県西宮市立南甲子園小学校3年生
大恵朱実

動物と話をすることができるドクタードリトルが、すむ場所をうしないかけた動物をたすける物語に、感動しました。

森の木が切られてこまった動物たちは、ドクタードリトルにたすけをもとめます。その時にビーバーの親分が、
「人間が、なわばりにしん入してきた！」
と、言いました。わたしは、この言葉にハッとさせられました。なぜなら、人間は森に入って木を切る時に、かってに森へ入って木を切っているいしきが、ないからです。しかし、動物からしてみれば、とつぜん森の木を切りたおし、すむ場をうばう人間は、ただの悪ものでしかありません。

えい画の中で、人間の行動にはらを立てた動物たちが、ストライキをおこしました。これまで人間の言う通りにしてきた動物が、人にしたがわず、わたしはざまあみろと思ってしまいました。とくに、ニワトリがたまごを人になげつけるシーンは、見ていてすっきりしました。これまで動物たちが、わたしたちに当たり前のようにしてくれている行動が、当たり前のことではなく、感しゃしないといけないとあらためて考えさせられました。

わたしたち人間は、様々な生き物と一しょに地球にくらしています。それなのに、人間のかってな行動で、ほかの生き物にめいわくをかけすぎだと思います。地球がどんどんあつくなっているのも、空気や海の水がよごれているのも、全部人間がやったことです。

もしかすると、生き物はすごくおこっていて、文くを言っているかもしれません。わたしには、ドクタードリトルのように動物と話をすることはできません。しかし、生き物の声を聞ける人になりたいと思っています。今は、人間が中心となって生活をしている地球ですが、これからは動物も植物もこん虫もみんなが、楽しくしあわせにくらせるようになればいいなと思います。

グランプリ
高学年の部

対立を乗りこえて

千葉県市川市立大野小学校5年生
鬼澤渉

ナウシカの世界は、人間が自然の脅威にさらされています。マスク無しでは外出できません。人々は協力するべきなのに、自然の脅威へのアプローチのちがいで対立しています。新型コロナウィルスが蔓延するぼく達の世界と共通項があると思いました。

コロナ対策の進むべき道がはっきりしていない中、感染拡大防止のため活動を自粛するべきという意見と、経済が衰退しないように活動を継続するべきという意見が対立しています。折り合いのつけ方が分からず不安で、異なる意見に怒りをぶつけ、行き過ぎた行動をしてしまう人が現れました。休業しない店に嫌がらせをしたり、マスクを着け忘れた人を怒鳴りつけたり。本当は力を合わせるべき時なのに、これではコロナウィルスに負けてしまいます。

ナウシカは、植物が毒を放つ原因を究明しようとしました。そして分かったことを懸命に人々に伝えようとしました。すると、敵国の皇女までが、「話をもっと聞きたい」と言ったのです。二人がほんの少しだけ心を通わせたのだと思えました。真心をこめて話し、真剣に向き合って聞いたから通じたのだと思います。

人間には、話す力と聞く力が備わっています。自分の意見だけをおしつけるのではなく、相手の立場に立って考え、話し合うことができるはずです。よく学び、正しい情報を得て、責任ある行動を取ることで新型コロナウィルスに立ち向えるのではないでしょうか。人類の知恵が試されているのです。

ぼくは、大好きなこの映画を両親と観て、考えを伝え合い、理解を深めました。将来、大人になったら、今度は自分の子どもと観て、おたがいの考えを伝え合ってみたいです。

グランプリ
中学校の部

英雄

宮城県仙台二華中学校3年生
横山菜々子

人類が地球規模で何かに襲われ、恐怖の渦に呑まれたとき、我々は何を思い、どうするべきなのだろうか？

『アルマゲドン』では小惑星の衝突が予測され、地球全滅の危機に陥る。絶対的な状況の中、小惑星にドリルで穴を掘って爆弾を仕掛け、分裂させる作戦が決行される。地中に穴を掘るスペシャリストとして急遽NASAに召集された主人公ハリー率いるAJら、石油発掘のプロ達。地球を救うため人類の代表となり、命懸けで宇宙に飛び立った。

不特定多数の人類のために、自分のたった一つの命を危険に晒してまで立ち向う勇気。生半可な思いでは成せない、強い決心が要るだろう。誰かが闘ってくれる、誰かが助けてくれる、ではなく、自分が立ち向う。その「英雄」達の姿はとても輝いているように感じた。

さて、現実の世界に、自分の命を懸けてまで人々のために力を尽くしている「英雄」はいるだろうか？現在、人類は新型コロナウィルスに襲われている。そして宇宙に飛び立ったハリーやAJのように、我々の代表となって新型コロナウィルスという世界中を襲う怪物と闘う人たちがいる。危険と隣り合わせの中闘い続ける医療従事者だ。いつ感染してしまうか分からない状況の中、常に恐怖に駆られながら仕事をしているに違いない。彼らがいなければ、感染者の死亡率は、どれだけのものになっているのか、考えると恐ろしくなってしまう。彼らこそ、現代の「英雄」だと思う。

ハリーの娘でありAJの恋人であるグレース。ハリーとAJは彼女と「必ず戻ってくる」と約束を交わす。そして大勢の人に見送られながら宇宙に飛び立つ。命を懸けた仕事への決意の裏には大切な人の存在があった。常にリスクと隣り合わせの医療従事者。彼らにも大切な家族がいて、いつも家族のことを思いながら医療に従事しているに違いない。大切な家族への感染リスクを考え、自宅に戻らずに仕事をしている方もいるようだ。私たちは、彼らに感謝し、彼らの勇気を称えていかなければならない。現場で闘う人々は、大切な人の存在と声援がパワーの源となる。この映画の主人公ハリーが教えてくれたことだ。

私は将来、医学の道に進みたいと思っている。いずれ私も医療現場で闘う日が来るだろう。大切な人のために、次は私が闘う番だ。ハリーやAJのような地球を救う「英雄」にはなれないかもしれない。しかし、どんなに小さなことでも、誰かたった一人のためであっても、「英雄」と感じられる存在になりたいと思う。自分にとって大切な人の存在に感謝しながら、ひとつひとつ努力を重ねていきたい。

立ち向うものが何であれ、どんなに小さなものであれ、いつか「英雄」となる日を目指して。

特別賞

ロボットを作りたい

沖縄アミークスインターナショナル小学校2年生
池間海遥

「人のやくに立つロボットを作りたい。」ヒロのお兄さんタダシハマダが言っていたことばだ。

今、世界では新がたコロナウィルスがはやっているから、たくさんの人がなくなっている。びょう気をもっている人やお年よりがとくにあぶないみたいだ。ぼくのお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんはコロナにかかると死んでしまうかもしれない。

ぼくもヒロやタダシみたいにロボットを作りたい。そのロボットはさいしんしきのプログラムとデータをとうさいしている。きゅうびょう人のデータが入っているドクターにやく立つロボットだ。

そしてそのためには、ロボットを作るべんきょうがひつようだ。ヒロのお兄さんみたいにロボットができるまでなん回もテストをする気もちもひつようだ。ぼくも人のやくに立つロボットを作りたい。

特別賞

こえのかたち

徳島文理小学校3年生
岡本篤典

何日間もいやなゆめを見た。しょうやたちがしょう子をいじめているクラスにぼくもいるゆめだ。ぼくは、あんなひどいいじめを見たことがなかったので、むねがムカムカしてチクチクして頭の中がぐるぐるした。

耳のきこえない友だちがクラスにいたら、ぼくはどうするだろう。考えても考えてもそうぞうできずに、お母さんに話してみた。

すると、お母さんの友だち一人が耳が聞こえないと話してくれた。お母さんは、
「ふつうにできるだけ手話で話すよ。手話で話すのも、外国の友だちに英語で話すのも同じだよ。」
と、あっけらかんとわらった。

それを聞いてぼくははっとした。そうだ、どんな人間も顔の色もせの高さも話す言葉もせいかくも、とくいなこともちがう。耳のきこえない人のくろうを全部は理かいできないけれど、ぼくが心をとざさずコミュニケーションをとりたいと思えば方法はたくさんある。いつでもそうできる人でいたいと思った。

人の声に形がついているとしたら、いじわるなことを言われて、心がずきんとするのは、その形がぎざぎざで、ナイフみたいに心にささるからかもしれない。そして、いじわるなことを言った人自身も、その言葉が体から出ていく時に、そのぎざぎざできずつくと思う。

しょうやもしょう子も、そのいたみが高校生になるまでずっととれなかった。そのくらいきずがのこるんだと思ったら、心がぎゅっとして、こわくなった。

でも、やさしい言葉はまんまるな形をしていると思う。友だちにはげましてもらった時、いっしょにわらいあった時、心の中がふわっと明るくなる。

ぼくは、しょうやがさい後そうなったように、ゆう気のいることだけど、心をオープンでいて、やさしいまんまるの言葉を使って、相手も自分もきずつけないようにしたい。

特別賞

ルイスへの手紙

鏡野町立奥津小学校6年生
小原匠真

不屈とは、どんなことに出会っても、決してくじけないこと。不屈の精神。なんて力強くて、心にひびく言葉なんだろう。

ぼくは、自分の考えをうまく人に伝えることができない。クラスの友達とも、なかなかなじめない。みんなの先頭に立つなんて、考えたこともなかった。ぼくにはぼくの世界があり、それを理解してもらうには、少し時間がかかる。ぼくは、君と同じなんだよルイス。そしてぼくは、君に勇気をもらったんだ。アイザックを、よみがえらせたのも、はなれていく友達の心をつなぎ止めるため。でも、その友達にもうらぎられ、どんなに悲しかっただろう。話を聞いてもらいたいのに、やさしかった両親はもういない。一人ぼっちのさみしさや、こ独をなくせるま法があれば、君の心も晴れたのかな。

そして、本当のさよならがおとずれた。伯父さんや、ツィマーマン夫人を守るため、地球上に住むすべての人の命を守るため、君は悲しい決断をしなければならなかった。大好きな両親との別れ。亡くなった人のことを、思い出すのは決して悪いことではない。でも、そのせいで前に進めずにいた。君は今、新たな一歩をふみ出したんだ。ありがとう。ルイスと出会えたおかげで、力がわいてきた。ぼくは今、何かを始めてみようと思っている。小さなことからだってかまわない。それは、明日へと続く大切な一歩。進め、進め、進め。ゆっくりだってかまわない。つまずいて、こけたっていいじゃないか。前を見つめ、自分の足で歩くんだ。そう、だれにも負けない、不屈精神で。

特別賞

もう一度向き合うことで

国東市立安岐中学校3年生
中川愛実

「僕は爆弾をセットしておいたよ。僕がいなくなったら、ちゃんと爆発するはずさ。世にも美しい爆弾がね。」
「彼を本物の『ギフト』とするか、それとも『厄災』にしてしまうのかは、皆さん、いや、我々にかかっている。」

最初の言葉は、伝説のピアニスト「ユウジ・フォン・ホフマン」が亡くなる前に知人に語った言葉です。この言葉だけを見てしまうと危ないセリフに見えますが、爆弾とは映画に出てくるキャストの一人、風間塵のことだと思います。二つめの言葉も同じく「ユウジ・フォン・ホフマン」の言葉です。この言葉は劇中に出てくる推薦状の中に書いてある一文で、最初の文と繋げると、映画の後半でしっかりと美しい爆弾が爆発し、ギフトになるという意味になります。実際に映画の後半でギフトに変わります。私はそのシーンが大好きで何回もDVDで見ました。

私は、音楽が大好きです。特に自分が弾いて演奏することが好きで、幼い頃からピアノを習い、中学校では吹奏楽部に所属しアルトサックス・パーカッションをしていました。ですが、中学校二年生の時、クラスメイトのある一言がキッカケでピアノを弾くことが怖くなり弾けなくなりました。いえ、弾けなくなったのではなく、弾かないようにピアノを避けていたのです。そんな時、「蜜蜂と遠雷」という作品があることを当時の担任の先生から聞き、興味本位で見てみることにしました。

主人公の栄伝亜夜も母親の死をきっかけにピアノが弾けなくなったことを知りました。ですが、亜夜は再起をかけ、自分の音を探しに、三年に一度開催される芳ヶ江国際ピアノコンクールに挑みます。私だったら、二度とコンクールなんて出ないなと思った時、一つの言葉が浮かびました。

“音楽が大好きという気持ちがあれば、何でも出来る。自分にしか奏でることのできない音楽を見つけてみなさい”
この言葉は、映画を紹介してくれた担任の先生が合唱コンクールの伴奏オーディションに落ちて泣いていた時に掛けてくれた言葉です。

その時に私の中で何かが吹っ切れ、あの人達に何をどう言われようと、私は私なりのやり方で音楽と向き合っていこうと思いました。

今私は、自分の音楽としっかりと向き合い、私にしか奏でることの出来ない音楽を奏でています。「蜂蜜と遠雷」という映画に出会わせてくれた担任の先生に感謝しているのはもちろんですが、この映画を生みだしてくれた方には一番感謝しています。

私はこれからも自分の可能性を信じ、音楽を奏でていきたいです。

特別賞
ソニー・ピクチャーズ賞

天国からの奇跡

北海道木古内町立木古内中学校2年生
多田結子

みなさんは奇跡について考えたことはありますか。私は「天国からの奇跡」という洋画で不治の病を患った少女に起こった信じられない奇跡を描く実話の物語を見ました。

テキサスの小さな町に住む少女はある日突然、何の予兆もなく難病を患います。有名な医師に紹介され、告げられた病名「偽腸閉塞症」これは胃腸が麻痺した状態に近く食べ物を消化できない病でした。少女は家族や少女の病気によって出会った人々に支えられながら辛い闘病生活を送っていました。ある日短期間外出許可が出され、家に帰ることができた少女は大好きだった木登りをし、木から落ちてしまい、病院に運ばれると医師から軽い脳震盪だけで傷さえ覆っていないと言われ少女の体は正常に戻っていった。両親が少女に事情を聞くと幽体離脱し蝶にさそわれて神様と会い、その雲の上の空間に安心した少女は戻りたくないと神に言うと神は病気は直るから戻れと言ったというのでした。

みなさんはこの話を聞いてどう思いますか信じられないと思うかも知れませんが、この実話は家族の絆と、たくさんの人々の周囲からの優しい思いやりがあったことで起こった奇跡なんだと思います。少女の母は教会で行うことになった演説で物語の最後にこう伝えていました。「アインシュタインいわく人生は二通り、奇跡はないと思って生きるか、すべて奇跡だと思って生きるか。絶望で希望を失っていた私は奇跡を見逃していた。奇跡とは「優しさ」である、奇跡とは「愛」である奇跡とは「神」である」こう言いました。

この映画を見て、私がいままであまり感じていなかった奇跡について考えることができました。私は毎日は奇跡であふれていると思います。毎日は小さな奇跡がつみ重なってできていると思うと、少し感動的な気持ちになりませんか？両親がいる、家族がいる、チームメイトがいる、クラスメイトがいる、毎日生きている、毎日自分の好きなことができて幸せだと感じられる。これらはすべてあたりまえだと感じているかも知れません。でもこの世界の中には今も戦争で苦しんでいる人もいれば家族や大切な人を亡くしている人、何の予兆もなく難病を患い、毎日苦しくて、悲しい思いをして過ごしている人もいると思います。そんな人々に比べて私が持つ少しのストレスや少しの悩みは比べられないほど小さなことだったと実感することができました。

私は奇跡とは何？と聞かれたら「優しさ」「愛」「神様」「仏様」などと答えると思います。なぜなら一人が一人に優しさをあたえるだけで、優しさをもらった方は嬉しくなったり、安心したり、勇気をもらったり、そういう気持ちになると思います。それが起これば起こるほど優しさはたくさんの人に伝わり、自分の持っている愛や思いやりなども少し人に与えてみるだけで奇跡は起こりやすくなるのではないかと思います。

私はこれから毎日を過ごしていくために、いつでも人への優しさや思いやりを大切にして生きていきたいです。そして、今、世界で悲しくて辛い思いをしている人のためにも、一生懸命努力して生きていきたいです。そして将来は難病を患い苦しむ人を少しでも助けたり、笑顔にできる仕事に就きたいと思っています。

特別賞

心はつながっている

徳島文理小学校2年生
西村咲輝

わたしはすみっコぐらしが大すきです。なぜかというと、やさしい気もちになって心があたたかくなるからです。でも、このえい画を見た後なみだが止まりませんでした。すみっコたちとひよこ？のおわかれがとてもかなしくてさみしい気もちになったからです。

新型コロナウィルスのため、大すきな人たちと会えていません。でん話やメール、はがきを出したりしてみんなとつながっていますが、少しさみしいです。一人ぼっちだったひよこ？の気もちがよくわかります。今はみんな、ひよこ？と同じ気もちなのかなと思いました。

わたしは、人とはなれたりおわかれをしてしまったら心もはなれてしまうと思っていました。でもこのえい画は、まごころがあればはなれていてもいつも心はつながっている、それを思い出したら一人ぼっちじゃないということを教えてくれました。

特別賞

私が私でいられる時

関西創価小学校4年生
太田幸希

『ダンスが私の人生です。』とフェリシーが力強くはっきりと言い切った言葉に、私の胸がドキドキっとして、本当に感動しました。どうしてかと言うと、フェリシーは、赤ちゃんの時から、お母さんと離れ別れになって施設で育ち、唯一お母さんとの絆だったオルゴールを大切にして、お母さんと過ごした記憶を思い起しながら、小さい頃からのバレリーナになる夢に向かって、色んな困難にぶつかっても絶対に諦めず、誰にも負けない、踊る情熱を燃やして立ち向かい、毎日、努力をして、夢を勝ち取って叶えていった姿が、とてもかっこ良かったからです。

私の小さい時からの夢は、笑顔と希望を与えられる、歌って踊れる人になることです。今、私が、頑張って挑戦していることは、四年生から始まった、課外クラブであるブラスバンドで、大好きな憧れの女子の先輩をきっかけに、念願だったパーカッションの色々なテンポのリズム基礎練習に、毎日、楽しい気持ちで、励んでいることです。

フェリシーは、親友であるヴィクターやオデットとの良い出会いがあったように、私も良き先生、良き先輩、良き友に巡り合えたことが、本当に嬉しくて、感謝の心が溢れ出してきました。本格的にクラブが始まったら、勉強とクラブと基礎練習の両立は、しんどい時や負けそうになる時もあるかもしれませんが、その時にフェリシーのことを思い出して、受け身ではなく、喜んで自分が決めたことに、最後まで諦めず、一生懸命、前へ前へと進んでいきます。そして、今、世界中が新型コロナウィルスで大変な状況になっていて、日本も心配や不安が消えませんが、そんな時だからこそ、明るく、楽しく、希望を胸に、皆で励まし支え合いながら、目の前の課題を一つひとつ、粘り強く全力で取り組んでいきます。負けない強い心と体で、フェリシーのように成長し、夢を叶えていきます。

特別賞

私の気持ちを上げる方法

北海道手稲養護学校2年生
古瀬結

「これは男の為じゃなくて、自分の為。綺麗に塗れると気持ちがあがるわよ？」マニキュアを塗っている次女佳乃に、四女のすすが「デート？」と訊く。これは、それに対する佳乃の台詞だ。私はこの台詞が大好きで、そして、大事だと思っている。

私は、「自分の機嫌は自分で取る」ということを大事にしている。というのも、私の性格は自分で言うのもおかしいけれど、面倒臭い性格をしている。例えば、大抵の人が落ち込んでいたり、悩んでいたりするような場面はさらっと流せるのに、大抵の人が特に気にしないような些細なことでいつまでも落ち込んでいたりする。自分でも落ち込みながら、どうしてこんなことで落ち込んでいるのか不思議に思うほどだ。そんな自分でも理解し難い性格は、ストレスを溜めやすいらしい。私は小学生の頃から二、三年おきに、短い期間だけれど所謂不登校を繰り返している。そして去年の秋、数週間だったけれども、また学校を休んだ。不本意な人との集団生活にどうにも疲れてしまったのだ。その時は試験があったから、気合でどうにか復帰したけれど、あの時学校に行かなかったらと思うとゾッとする。

しかし、今は大丈夫でも、また何かのきっかけで休むことになるかもしれない。でも、それでは困るのだ。私は、来年受験生になる。ストレスでダウンしている場合ではないのだ。だから私は、最初に書いた「自分の機嫌は自分で取る」ということを大事にしている。どうしようもない程に疲れてしまう前に、自分でちゃんと休憩を取るようにするのだ。私の場合、それは好きな映画やドラマを観ることだったり、好きな女優さんを眺めることだったり、ツイッターを眺めることだったりと沢山ある。佳乃とは方法は違うけれど、これが私の「気持ちを上げる」方法だ。

私は今、脚の手術の為病棟生活というイレギュラーな環境にいる。五月下旬から五か月弱入院していることになるけれど、これから更に退院するのは最低でも十二月頃の予定だから、あと数か月は入院生活が続く。一日中集団生活というのは楽しいことがない訳ではないけれど、どうしても疲労は溜まりやすいし苦痛に感じることの方が多い。それに退院して地元の中学校に帰ったとしても、帰ったら帰ったで病棟生活とはまた違ったストレスが待ち構えているし、想像しただけでため息が止まらない。

だから、今度の休日に家に帰ったら佳乃やすずのいる四姉妹が鎌倉で織りなす日常を観ようと思う。そうしたら、少なくともその一週間、私は病棟生活を乗り切ることができるだろう。この映画も私の「気持ちが上がる」もののひとつだから。

特別賞
東映賞

けれど

熊本県熊本市立桜山中学校2年生
清水悠生

「僕たちは世界を変えることができない。But, we wanna build a school in cambodia.」
この作品が私の見た映画だ。題名の通り、普通の大学生がカンボジアに学校を建てたボランティアの話だ。

私がこの作品を選んだのは、カンボジアに学校を建てたかった訳でも、海外ボランティアに参加したかった訳でもない。この作品に感化され、きっとボランティア活動が好きな自分になれるだろうと期待したからだ。だが、この作品に感化されたのはボランティア活動についてではなかった。私の心に強く残ったのは「きっかけなんて何でもいい」ということだ。この言葉はよく前から耳にしていた。でも心の底からそう感じたのは初めてだった。
この作品の主人公、甲太の「150万円集めてカンボジアに学校を建てる」という目標ができたきっかけは、平凡な毎日にうんざりしていたときに、ふとカンボジアについてのパンフレットが目に止まった。そして普通の大学生がカンボジアに学校を建てたらかっこいいと考えたからだった。
そして三人の仲間に
「カンボジアに学校を建てよう。甲太」
と一通のメールを送ることでこの物語は始まっていく。

大学でサークルを立ち上げ、寄付金集めのイベントを開催する。それと同時にカンボジアのことを知ろう、と現地に足を運ぶが、そこにあったのは想像を絶するものだった。貧困、教育の立ち遅れ、地雷…など、過酷な現実を目の当たりにした甲太たち。日本に帰国し、虚無感に包まれながら、失恋の痛手を負いながらもお金を集め、ついに150万円を手にしたのだ。「面白そう」「かっこいい」普段の何気ない感情が、大きな目標のきっかけとなり、原動力になったのだ。作者はきっと、私たちにどんなことでも、大きな目標の達成に繋がる、ひょんなことで生き方は大きく変わる、という事を訴えているように感じた。

でも一つ、気になったことがあった。題名だ。「僕たちは世界を変えることができない。」確かにそうだと感じだ。学校一つで世界を変えることはできない。世界にはたくさんの問題があり、自分たちが何かしたところで何も解決しない。が、彼らは行動した。そして彼ら自身の世界を変えたのだ。
私なら題名に
「僕たちは世界を変えることができない。」の後に「けれど、僕たちの世界を変えることができる。」と付け加えたい。

私がこの作品から学んだ「きっかけは何でもいい」を常に心に留め、きっかけを大事にしていきたいと思った。そして、この題名の後に付け加えたい言葉は、人それぞれ違うだろう。この作品を観て、「けれど」を探してみて欲しい。
あなただったらどんな「けれど」を作品に付けますか？

特別賞
ワーナー・ブラザース賞

私とハリー・ポッターの共通点

岡山県岡山市立芳泉中学校3年生
上田華楓

感動した。聞いたことはあるけど話は知らない、そんな人はぜひ観てほしい。ただの魔法の世界の話ではなかった。

このシリーズは、主人公のハリーが叔母の家でみじめに過ごしていたある日、ハリー宛の手紙が届くところから始まる。シリーズ最後の話では、ハリーが遂に悪の帝王ヴォルデモートを倒す。こうして世界を救った有名なハリーには、実は特別な才能があるわけではない。母の深い愛で「生き残った男の子」は校則を破り、スポーツを楽しむ、かんしゃく持ちであったり、噂一つで得意になったり傷ついたりする、私たちと同じ少年だ。そんな少年はヴォルデモートに狙われ、いつだって立ち向うしかなく、「ハリーはみんなのために生きた」のだ。ハリーがヴォルデモートに打ち勝つことができたのは「愛」があるからだ。大切なのは「愛じゃ」と恩師ダンブルドアは愛しているハリーに教えた。

この作品を語るとき、忘れてはいけないのはたくさんの死だ。一作目を観たときはこんなに人が死ぬと思っていなかった。この二パートだけでもふくろうのヘドウィグ、友達に尽くしたドビー、双子の片割れフレッド、ルーピン夫婦、一人を一途に愛し続けたスネイプ…。二十人以上が死んでしまった。ハリーを信じて戦ったのだ。だからヴォルデモートを倒すための準備を進め、とどめを刺せた。この人たちの死で私が号泣する中、自分のせいだと感じるハリーは他の誰よりも成長したのだと思う。

この映画から私は、愛と信頼の大切さと、私と偉大なハリーの共通点を知った。共通点とは、「愛されていること」。私の祖母は、ダンブルドアがハリーを想うように私を愛してくれていたのだと思う。「初めての女の子の孫だからとても喜んでいた」と父が言ってくれた。ジェームズとリリーが命をかけて守ったように、私が不登校のときは父と母が𠮟って、励ましほめて、見守ってくれた。妹も好きだと言ってくれる。友達はロンとハーマイオニーのように私を色々と言った学校の子をとても怒ってくれた。飼猫には、ヘドウィグが信頼していたように安心してくれていると嬉しい。私もハリーのように恋人・子どもを愛していきたい。もちろんハリーを嫌う人がいるように私も嫌われていると思う。だけど私はこの作品から、ハリーから、魔法だけじゃない、愛で世界を救えることを知ったし、私は愛されていると感じた。辛いときはこれを思い出して、これからやってくる受験も頑張って勝ってみせる。