全国大会入賞者｜映画と育む、コトバとココロ。映画感想文コンクール2021

全国大会入賞者

全国大会グランプリ、特別賞の方には「表彰状と副賞」、
団体賞の学校には「表彰状」、また10名以上でご応募頂いた団体には「団体参加賞」を3月中旬までに各学校宛に送付予定です。
また、地方大会、全国大会の入賞者のお名前を
3月19日（土）発売のキネマ旬報4月上旬号に掲載いたします。

グランプリ

特別賞

団体賞

地方大会入賞者

2021年グランプリ受賞作

雨と雪のせいちょうのみち
東京都
星美学園小学校2年生
沢田結月
「おおかみこどもの雨と雪」

遠い国の子ども達から学んだこと
千葉県
柏市立中原小学校4年生
梅津凛人
「世界の果ての通学路」

トムとジェリーを見て
愛知県
名古屋市立滝ノ水小学校6年生
西野遼也
「映画トムとジェリー」

言葉
埼玉県
開智中学校3年生
丹保佳乃
「オオカミ少女と黒王子」

ＳＤＧｓ特別賞

森を大切にしたい
感想文を読む
星美学園小学校3学年　横山真奏
「平成狸合戦ぽんぽこ」

特別賞

ゆめエールの力とじ分の力
感想文を読む
尼崎市立清和小学校2学年　元氏星莉奈
「ヒーリングっど♡プリキュアゆめのまちでキュン！っとGoGo！大変身！！」

最高の人生の見つけ方
感想文を読む
津市立南が丘中学校3学年　山口芽維
「最高の人生の見つけ方」

自分にとっての幸せ。
感想文を読む
松本市立女鳥羽中学校2学年　柳澤杏奈
「ストーリー・オブ・マイライフ　わたしの若草物語」

「ほたるのはか」をみて
感想文を読む
北大東村立北大東小中学校1学年　平良一華
「火垂るの墓」

遠い国の子ども達から学んだこと
感想文を読む
柏市立中原小学校4学年　梅津凛人
「世界の果ての通学路」

フェンスの向こうはアメリカ
感想文を読む
名古屋市立上名古屋小学校5学年　多和田琴
「小さな恋のうた」

幸せに気づいていますか？
感想文を読む
千葉日本大学第一中学校3学年　宮河叶
「湯を沸かすほどの熱い愛」

「GOAL」をみて
感想文を読む
多摩市立南鶴牧小学校1学年　日下結斗
「GOAL」

努力と才のう
感想文を読む
倉敷市立連島西浦小学校4学年　吉井睦月
「モンスターズ・ユニバーシティ」

うまーくいーく
感想文を読む
松戸市立小金小学校6学年　吉田渚沙
「きっと、うまくいく」

人生の価値
感想文を読む
奈良教育大学附属中学校3学年　大平あかり
「きっと、うまくいく」

学校、学年は受賞当時のものです
※無断転用、掲載を禁じます

団体賞

群馬県　太田市立北の杜学園

ーー【小学校】ーー

埼玉県　越谷市立弥栄小学校
群馬県　大泉町立西小学校
和歌山県　智辯学園和歌山小学校
岡山県　倉敷市立連島西浦小学校
長野県　長野市立若槻小学校
大阪府　藤井寺市立藤井寺西小学校
千葉県　我孫子市立我孫子第四小学校
宮城県　石巻市立万石浦小学校
ニューヨーク　ニューヨーク補習授業校
静岡県　静岡市立清水有度第二小学校
東京都　星美学園小学校

ーー【中学校】ーー

埼玉県　開智中学校
群馬県　太田市立北の杜学園
熊本県　熊本学園大学付属中学校
兵庫県　小林聖心女子学院中学校
岡山県　岡山市立上道中学校
静岡県　静岡市立由比中学校
広島県　安田女子中学校
山形県　朝日町立朝日中学校
山梨県　山梨英和中学校

グランプリ

特別賞

団体賞

地方大会入賞者

グランプリ
低学年の部

雨と雪のせいちょうのみち

星美学園小学校2学年
沢田結月

おおかみ男だった雨と雪のおとうさんは、弟の雨が生まれてすぐにしんでしまったので、おかあさんはおおかみこどもの雨とおねえちゃんの雪を一人でそだてます。たよれる人がいないのに、ちえをつかってけんめいにいきて、すごいとおもいました。

なき虫だった雨が、森のリーダーであるキツネのあとをついだときと、雪が学校のお友だちに、じぶんがおおかみこどもだということをおしえたとき、二人はせいちょうしたんだとおもいました。

「ほんとうは人目をさけてここにひっこしてきたはずなのに、いつからか里のみんなにおせわになってる。」という、おかあさんのことばが心にのこりました。わたしの名まえ、「結月」は人と人とのえんをたいせつにしてほしいというねがいがこめられているとききました。わたしも人をたすけたり、たすけられたりしながら生きていきたいと思いました。

グランプリ
中学年の部

遠い国の子ども達から学んだこと

柏市立中原小学校4学年
梅津凛人

ぼくはこの映画を見始めた時、これが本当の話だとは思わなかった。なぜなら、あまりにもぼくの通学とはちがいすぎたからだ。

ケニアのジャクソンは、毎日十五キロの道のりを二時間かけて通学していた。通学路にはぞうなどの野生動物に出会ってしまう所もあり、とてもきけんな通学路だ。

ぼくは通学に二十五分。整備された道を友達とおしゃべりしながら楽しく歩いている。時々、犬に出会うこともあるけれど、きけんな通学路ではない。

映画に登場した他の国の子ども達も四時間以上山道を歩いたり、馬に乗って登校したり、足に障害がある子は、弟達に車いすを押してもらって、必死に学校へ通っていた。

なぜ、そんなきけんな思いをしてまで学校に行くのだろうか。彼らには、かなえたい夢があるからだ。立派な大人になって仕事につき、人々の力になりたいと言っていた。ぼくは、このまま大人になれば普通に仕事につけると思っていたけれど、そうではないのだ。

世界には学校に通えない子ども達がたくさんいるということを知った。原因は家が貧しいことや、性の差別、戦争などだ。同じ地球に生まれたのに、生まれた
国がちがうだけで、くらしがこんなにも差があるなんて思わなかった。ぼくの当たり前は世界の当たり前ではなかった。だから、映画の子ども達は学校で学ぶことに一生けん命だったのだ。友達と、明日も学校で会えること、学べることは特別だという事を忘れてはいけないのだ。

この映画を見て、世界中の子ども達が学校へ通える未来をぼく達はつくっていかなければならないと思った。

「チャンスを生かして。未来に備えるんだ。」というジャクソンの言葉が心に残った。ぼくのチャンスを最大限に生かして、ジャクソンに負けないような立派な大人になろうと思う。

グランプリ
高学年の部

トムとジェリーを見て

名古屋市立滝ノ水小学校6学年
西野遼也

ぼくが共感したのは、トムとジェリーのケンカに巻きこまれて、何度も失敗して、それでもあきらめない主人公のケイラです。ケイラは、どれだけ失敗しても、イヤになっても、決してあきらめない努力家です。ですがケイラは、人のり歴書を使ってウソをついてホテルで働きはじめてしまいます。ウソはいけない事。当たり前です。皆知っています。ですがぼくは、ウソには人を成長させる力があるんじゃないかと、この映画を見て思いました。

ケイラは最後、ウソをついてしまった事を正直に話します。これは、とても勇気がいる事だと思います。ぼくは、幼稚園のころから空手を習っています。小さいころは、ただただ「強くなりたい。」とか、「空手が好き。」という単純な理由で続けていました。でも、段々と上手くいかない事が増えてきました。そうなると、つらいと思う事が増え、空手をやめようかなやんだりもしました。空手を続けたいのは本当です。ですが空手をやめたいのも本当です。空手をやめたいと言って、周りの人達がどんな反応をするのか考えると、怖いです。ぼくの中には、正反対の気持ちがあります。どちらが強いか聞かれると、やめたくない気持ちの方が強いと思います。理由ははっきりとは言えませんが、自分の中の何かが、無くなってしまう気がするからです。きっと、ホテルでケイラが働いている時も、同じような気持ちだったと思います。ウソはダメだとわかっていても、手に入れた何かを手ばなしたくない。ウソだとばれた時の、周りの反応が怖い。そんな不安をふりきって、本当の事を言ったケイラはかっこよかったです。ぼくも、勇気をもらった気がしました。

大切なのは、結果だけではなく、そこまでに何があったのか、その結果から、何を学ぶか、何を変えるかも、大切なのだと思いました。

グランプリ
中学校の部

言葉

開智中学校3学年
丹保佳乃

「大切な気持ちは、ちゃんと言葉にしないと伝わらないんだからね。」エリカからの留守電に気付き、姉の怜香が恭也へ放った言葉。映画では「好きって伝えなさい。」と捉えられるが、私はこれに様々な事を考えさせられた。

この映画の主人公エリカは、高校でできた友達グループから孤立しない為に彼氏がいると嘘をつき続けていた。それを疑われた彼女は街中で見つけたイケメンを盗撮し彼氏だと偽る。なんとそれは同じ学校で有名な佐田恭也だった。慌てたエリカは恭也に偽彼氏になって欲しいと頼み快く承諾されるが、彼はドSであり、犬扱いされパシリになりながらも彼との偽の恋愛が始まる。

言葉。調べると最初に「人の発する発音のまとまりで、その社会に認められた意味を持っているもの。感情や思想を音声または文字によって表現されたもの。言語。」と出てくる。何万といる地球上の生物と人の大きな違いである言語。その言語の中の一つであり、普段私達が使っている日本語には七十万語もの語彙が存在すると言われている。

この映画では、沢山の「言葉」が描かれている。エリカの「嘘」の言葉から始まった関係、勇気を振り絞って気持ちや真実を言葉にする「告白」、恭也自信は軽い気持ちで言ったが、エリカが深く傷ついた「茶化し」の言葉、スマホに送られてくる「悪口」。その一つ一つが発される度、登場人物達は様々な反応を見せる。

言葉は人を感動させたり勇気づけたりする物であると同時に、一言だけでも人を殺す凶器になりえる。近頃SNSが普及し、同時に誹謗中傷という大きな問題が出てきた。また、現代の子供の大きな問題としていじめが存在する。その多くを言葉のいじめが占めている。

私は父が小六の時に亡くなり、さらに難病が発覚した。中学に入り手術をし、やっと軌道に戻ってきたと思った矢先、コロナという禍に巻き込まれた。今までの普通を失うと同時にそれまでの我慢が爆発したのか、私は鬱病を発症した。常に消えたいと思う様になった。辛いと思う度に誰かに自分の気持ちを吐き出したいとは思ったが、迷惑になると思い黙っていた。その中で私は様々な言葉に傷つけられ、励まされた。相手は悪いと思っていないであろう言葉に傷つけられることもあった。「あなたが鬱になったのはおかしい事じゃない。吐き出していいんだよ。頑張ったね。偉かったね。」そんな風に励まされた時は、きまって嬉しくて泣いてしまった。

自分の気持ちを、意見を、感想を、真実を言葉にして伝えること。同時にその言葉に責任を持ち人を傷つけないこと。それは恋愛に限らず、すごく難しい事だけれども、素敵な事なのだろう。私を励ましてくれた人達の様に、素敵な言葉を使える人になりたい。そしていつか好きな人ができたら、主人公達の様に伝えられる様になりたい。
「好きです。」と。

特別賞
SDGｓ賞

森を大切にしたい

星美学園小学校3学年
横山真奏

えい画を見始めた時、たぬきが人間や色んな物に化けたり人間みたいに二本足歩行や話をしたりしていておもしろい映画だなと思いました。しかしこのえい画の話は、たぬきたちが人間の自ぜんはかいから自分たちのすみかを守ろうとするため、化けて人間たちにたいこうする物語でした。

一番いんしょうにのこったシーンは、四国から来た長ろうたぬきたちとようかい大作せんをやった所です。でもパレードを見た人間たちはたぬきたちの作せんをこわがるどころか拍手をしてショーのように楽しんでしまいました。もし私が実さいに見ることができたら、私もきっとおまつりみたいで楽しんだと思います。この大作せんでエネルギーを使ってしまい、一人の長ろうが死んでしまいました。いのちがけで多まのたぬきたちを守ろうとしてくれたんだと思いました。

正吉たちが工事げん場で事こを起こした時も三人の人間が亡くなってしまいました。人間でもたぬきでもいのちが失われるのはかなしいです。ゴンタは、あぶない方法ばかりでさい後にはいのちを落としてしましました。だれもいのちを落とさない平和な方法でかい決できていたらよかったなと思いました。

今、日本だけでなく世界中では、森林ばっさいで、年間多くの生物がぜつめつしています。森林ばっさいは、動植物だけでなく私たち人間のくらしにも大きくえいきょうしてきます。その一つが地球温だん化です。二さんかたんそをすってくれる森がなくなることは大きな問題につながります。

えい画の中でたぬきが『人間は自分と同じ動物だと思っていたら神や仏い上の力を持っている。』と言っていました。自分たちのすみかをかんたんにはかいした人間たちのすがたはすごい力を持っているように見えたかもしれませんが、私たち人間も地球にくらす生物の一つだから、森を大切にしていきたいです。

特別賞
東映賞

ゆめエールの力とじ分の力

尼崎市立清和小学校2学年
元氏星莉奈

じ分のゆめをうつし出せてふれることができるなんて、なんてすてきなせかいだろう。でも、本当にそれがしあわせなのかな。

わたしは、しょうらいやくざいしになりたい。そのためには、いっぱいべんきょうをしてえらくならないといけないのに、ど力もしないで百てんをとれてもうれしくない。わたしのゆめの花がさくまで早くても十五年い上、もっとかかるかわからない。はやくじ分のねがいをかなえるためには、つよい力をもつゆめの力をすい出して、ゆめの花をすぐにさかせてズルしてしまうことを考えてしまう。

人はみんなゆめをじゆうにもてるけど、だれのゆめもぎせいにはできない。けっきょくゆめをかなえるためにたたかう時、さい後には、一人でじ分とたたかわなくてはいけないものだ。でも、同じようにゆめをもってたたかう仲間がいるなら、わたしはしょうらいのために今もこれからもがんばれると思う。

特別賞
ワーナー・ブラザース賞

最高の人生の見つけ方

津市立南が丘中学校3学年
山口芽維

「俺たちはまたとない好機ってやつを得たんだ。」
これは余命半年という宣告を受けたエドワードが、同じく余命宣告を受けていたカーターに放ったセリフだ。「好機」という言葉が私の心にひっかかった。死の淵に立ちながら、そのような前向きな言葉が出てくるとは考えもしなかったからだ。もしも、自分の命が残りわずかだと知ったとき、私ならばきっとエドワードのようには考えられないと思う。悲観的になるか、おとなしくただ死を待つだろうと思う。しかしエドワードは違った。なんと、カーターと共に、死ぬまでにやりたいことを綴った「棺桶リスト」に書かれたことを残された時間で達成していったのだ。世界中を旅し、互いを認め合っていく二人の姿に、気づけば私は羨望の眼差しを向けていた。私は、そこで初めて「やりたいことをやる」ことの難しさに気付かされた。時間に追われて生活する現代社会において、何のしがらみもなく「やりたいことをやる」人は少ないと思う。多くの人は、自分のやらなければならないことに手一杯で、やりたいことはどんどん後回しになっているのではないだろうか。例に漏れず、私も、自分のやりたいことが自由にできていないように感じる。学校、宿題、勉強、テストなどをこなし、中学三年生という立場から、受験を意識する必要があるからだ。更に、私の自由の制限に拍車をかけるのは、近年パンデミックとなっている新型コロナウイルスだ。コロナは、世界中の人々の「やりたいことをやる」自由を奪ってきたと思う。私のやりたいことの一つに、友達とテーマパークで時間を忘れて遊ぶことがあるが、それも、この状況下ではかなり厳しい。遠出をすることも、友達と遊ぶことも、コロナ禍と受験生という立場では、難しい。そんな私は、エドワードとカーターの「やりたいことをやる」自由な姿を見て、今まで我慢せざるを得なかったやりたいことがたくさん出てきた。心のどこかで諦めていたやりたいことなどを思い出し、今すぐは無理でもいつかやりたいと強く思えるようになった。そこで、私も二人のように「棺桶リスト」を作ってみようと思う。

私が永遠に目を閉じるとき、最高の人生だったと思えるような人生を送りたい。そのためには時々、自分の人生を振り返って、やりたいことがやれているのか確認することが必要だと考えた。単純だけど難しい「やりたいことをやる」ということを、思いきってやるのも悪くないと思えた。いつ終わるかわからない人生なんだから、今日から、悔いのない人生を生きていきたい。

特別賞
ソニー・ピクチャーズ賞

自分にとっての幸せ。

松本市立女鳥羽中学校2学年
柳澤杏奈

女性の常識、幸せとは何なのか。
その常識は本当に必要なのか？

マーチ家には個性豊かな四姉妹がいる。それぞれの夢を追いかける中、次女のジョーは小説家になろうと自分らしく生きていく。
「女の幸せが結婚だけなんておかしい。」と考えるジョーに私は感動した。姉妹が結婚、祖母には結婚しないと女は生きていけないと、断言されてしまった中、周りに流されずに自分の意識をつきとおす強い心をもっているジョー。それでも自分の作品が売れるためには世の中の常識にそった物語を書かないといけないし、親友のローリーからのプロポーズを受け入れることができなかったジョーは孤独を感じる。そんなように悲しさを覚えたのはジョーだけでは無かった。
四女のエイミーは画家を目指すが、自分は天才にはなれないし、天才だとみとめるのは男性である現実を改めて知る。
長女のメグは幸せな家庭を築くため結婚したけれど、貧乏な生活で夫は愛しているのに満足ができない。
そして、三女のベスは近所の子供のために看病をするが、重度の病にかかってしまう。

このように性差別の問題、お金の問題は悲しい事であることが改めて知ることができた。でもこのような問題は、今でもあるのではないかと私は考えた。たとえば、人種差別、ＬＧＢＴへの差別、性差別などだ。これらはまだ私は関わることはないが世界では問題になっている。人はそれぞれ違う価値観をもっている。それを自分なりの考えをおしつけるのは良くない。これは身近な事でもそうなのではないかと思う。相手の意見を受け止めること、尊重する事は大切だし、ジョーのように周りに流されずにつきとおすことが良いと思った。また、差別をしたり相手にとって嫌な言葉を言うことに罪悪感をもつことが人として、また自分のためにも必要だということを考えた。

私は、よく自分らしさとは何なのかと考える。この映画を見て思ったのは、すぐには自分を分かることはできないが、自分を信じてすすんでいけばよいということ。また、自分だけではすすめなくなったときは家族や信頼できる人に頼ることも大事だということだ。四姉妹も助け合ったりアドバイスをし合ったりすることが成功につながっていた。
ジョーは最終的に運命の人をみつけて、学校をつくった。失敗、成功をくりかえしながら自分にあった幸せ、価値観をみつけたジョーは私によってあこがれになった。
また、男女平等であること、誰もが平等であることが当たり前になることを願うと共に自分から行動や言葉に気をつけるようにしたいと思った。

自分の価値観、幸せは自分で決める。これを思いながら、また自分らしさを見つけながらこれからの私の人生を歩んでいこうと思う。

特別賞
TSUTAYA賞　低学年の部

「ほたるのはか」をみて

北大東村立北大東小中学校1学年
平良一華

なつやすみに、おばあさんたちとへいわきねんこうえんにいきました。そこには、ひとのなまえがかかれたいしがたくさんありました。ほんとうにせんそうがあったんだなぁとおもいました。ひとがしぬと、もうあえなくなるとしっていたのでかなしいきもちになりました。そこで「ほたるのはか」をみました。このおはなしは、せんそうでおやがいなくなり、まだこどものせいたとせつこがふたりだけでいきてくおはなしです。わたしがいちばんこころにのこったところは、からだがよわってせつこがしぬところです。わたしにもせつことおなじくらいのおとうとがいます。もし、おとうとがせつこみたいになったらとおもうと、かなしくてないてしまいました。

せかいでは、いまもせんそうをしているところがあるとききました。「ごめんなさい」をして、はやくせんそうがおわればいいのにとおもいます。

特別賞
TSUTAYA賞　中学年の部

遠い国の子ども達から学んだこと

柏市立中原小学校4学年
梅津凛人

ぼくはこの映画を見始めた時、これが本当の話だとは思わなかった。なぜなら、あまりにもぼくの通学とはちがいすぎたからだ。

ケニアのジャクソンは、毎日十五キロの道のりを二時間かけて通学していた。通学路にはぞうなどの野生動物に出会ってしまう所もあり、とてもきけんな通学路だ。

ぼくは通学に二十五分。整備された道を友達とおしゃべりしながら楽しく歩いている。時々、犬に出会うこともあるけれど、きけんな通学路ではない。

映画に登場した他の国の子ども達も四時間以上山道を歩いたり、馬に乗って登校したり、足に障害がある子は、弟達に車いすを押してもらって、必死に学校へ通っていた。

なぜ、そんなきけんな思いをしてまで学校に行くのだろうか。彼らには、かなえたい夢があるからだ。立派な大人になって仕事につき、人々の力になりたいと言っていた。ぼくは、このまま大人になれば普通に仕事につけると思っていたけれど、そうではないのだ。

世界には学校に通えない子ども達がたくさんいるということを知った。原因は家が貧しいことや、性の差別、戦争などだ。同じ地球に生まれたのに、生まれた
国がちがうだけで、くらしがこんなにも差があるなんて思わなかった。ぼくの当たり前は世界の当たり前ではなかった。だから、映画の子ども達は学校で学ぶことに一生けん命だったのだ。友達と、明日も学校で会えること、学べることは特別だという事を忘れてはいけないのだ。

この映画を見て、世界中の子ども達が学校へ通える未来をぼく達はつくっていかなければならないと思った。

「チャンスを生かして。未来に備えるんだ。」というジャクソンの言葉が心に残った。ぼくのチャンスを最大限に生かして、ジャクソンに負けないような立派な大人になろうと思う。

特別賞
TSUTAYA賞　高学年の部

フェンスの向こうはアメリカ

名古屋市立上名古屋小学校5学年
多和田琴

「国境超えてんじゃん！」
リョウタが、シンジに言った言葉だ。私は意味が分からず、いっしょに観ている母に「どこの国の話？」と聞いた。すると母は、「沖縄だよ、沖縄。行ったときに見ているはずだよ。基地のフェンス。フェンスの向こうはアメリカなんだよ。」と答えた。

え？そうなの？私は生まれた時から何度も沖縄を訪れているのに、フェンスのことを知らなかった。なぜなんだろう？私がとくに意識してなかったからかもしれない。見えていたのに見ようとしなかったんだろうな。

この映画は、母が借りてきた。「なんでこれ？」と聞くと、「沖縄の話だから。」と言われた。沖縄出身の母は、沖縄関係のことが好きで、MONGOL800も好きだからだと思う。

『小さな恋のうた』の話は、高校生のバンドの話で、MONGOL800の歌を歌っている話だ。学祭に基地内の友達をさそったけれど、基地の外と基地の中がピリピリしているせいで結局友達は学祭に来ることはできなかった。

基地がそもそもなぜ沖縄にあるのかを私は知らなかった。母に聞いて初めて戦争の結果だと知った。

たしかに日本で戦争があったことは教科書で知っているが、遠い遠い昔の話だと思っていた。でも今も沖縄にはフェンスで仕切られた基地があり、戦争があったという事実が目の前にあった。そしてまだ戦後だということに私は今まで気づいていなかった。

映画の中のSAYONARADOLLという歌の中に「争いは悲しみやにくしみが残る」というのがある。本当にその通りだと思う。

へん見や差別のない世界になることで戦争がなくなるんじゃないかな。私にできるのは、これからの平和について考えることだ。

特別賞
TSUTAYA賞　中学校の部

幸せに気づいていますか？

千葉日本大学第一中学校3学年
宮河叶

ついこの間まで私は「反抗期」という時期だったようです。「いつまでスマホいじってるの？」と言われるだけで不機嫌になってしまうこともありました。仕事に家事に忙しい母は学校や部活の話は聞いてくれるものの私より早く寝てしまうほど疲れている様子。父は家にいるだけで威圧感があり話しづらい存在。姉は受験生なので気持ちに余裕がなさそう。幼い頃に感じていた家族の優しい面影が今ではほとんどなくなってしまったように感じていました。

この映画は余命三ヶ月のお母ちゃん、家出癖があるお父ちゃん、お父ちゃんの連れ子の高校生（あずみ）、お父ちゃんの隠し子だった小学生（あゆこ）の四人家族の話です。

お母ちゃんは末期癌と告げられるも前向きに残された時間で家族のためにできることを精一杯実行していきます。

お父ちゃんはお母ちゃんの余命を聞き、苦しみながらも最後までお母ちゃんの願いを叶えようと必死になります。もし母が病気になったら父はどうするのか。真面目な父は仕事も家事も母の看病も全てやろうとするでしょう。父がいざという時、本当に頼りになる存在な気がするのは、心ではとても信頼している証なんだなと思いました。

あゆこは本当の親に育児放棄され辛い経験をしますがこの家族に大切に迎えられ愛に気づき始めます。

あずみは高校でいじめにあい、自身が強くなることでいじめを回避しますが、誰もがそんな風に強くなれるのかと少し違和感がありました。ニュースではいじめが原因で自殺をしてしまう子も沢山います。昔、親から「もしいじめにあった時は毎日一緒に学校に行って毎日一緒にいじめっ子と戦うから。」と言われとても安心した記憶があります。そして自然と学校のことを何でも親に話す習慣ができていました。世間的には親に気を遣って話せない子もいます。親身になって寄り添ってくれる先生もいますがそうでない先生もいます。身近な大人が適切なアドバイスをしないと守れるものも守れなくなるのではと感じました。

この映画は、お母ちゃんは血の繋がらないあずみとあゆこを本当の我が子のように愛し、最後には家族みんなが必死に生きるお母ちゃんを支える幸せいっぱいのお話でした。家族の愛の形は様々であり、どんな形であれお互いが想いあっていれば確かなものなんだと気付かされました。こんな気持ちになれたのは、私も家族や身近な大人から守られ、愛情を注いでもらっていると実感できる経験を沢山してきたからです。

将来は子ども達に寄り添って安心を与える仕事に就きたいです。他人の子どもでも我が子でも守られること、愛されることは幸せなことなんだと気がついてほしいからです。そして今の家族のこともずっとずっと大切にしていきたいと思います。

特別賞
ゲオ賞　低学年の部

「GOAL」をみて

多摩市立南鶴牧小学校1学年
日下結斗

ぼくは、サンティアゴ・ムネスのドリブルがかっこよくて二かいもみてしまいました。サンティアゴのドリブルは、いろいろなわざでなんにんもぬくので、ぼくもまねしたくなりました。ぼくは、しあいでゴールまえでボールをいつもとられてしまいます。サンディアゴも、そうゆときがあってかなしいきもちになっていました、でも、れんしゅうをがんばっていたので、フリーキックをきめてしあいにかって、チャンピオンズリーグにいきました。「たくさんしっぱいしたほうがいいよ。」と、パパにいつもいわれています。

こんどからは、ボールをとられてしまうまえに、わざをつかってみようとおもいます。

ぼくのゆめは、ロナウジーニョよりうまくなってチャンピオンリーグにでてサッカーチームをつよくできますように、とおもっています。きっとやればできる。

特別賞
ゲオ賞　中学年の部

努力と才のう

倉敷市立連島西浦小学校4学年
吉井睦月

このえい画は、主人公マイクがモンスターズユンバーシティに入学して、仲間と協力することの大切さを学び、さまざまな苦なんをのりこえるお話です。

えい画の中では努力するマイクと、才のうのあるサリーを対比して表げんしています。ぼくは習い事をしていて、友達の中には才のうがあってすごい人もいます。ぼくは運動がとく意ではないけれど、努力を続ければ目標にとどくと信じているし、マイクのように才のうに関わらず、努力するしせいを見習いたいです。

また、チーム一丸となって大学一のこわがらせサークルになるところは、自分も参加しているかのようにワクワクしました。ぼくはよく休み時間に友達とドッヂボールをします。ぼくはボールをよけるのはとく意だけど、投げるのも取るのも苦手です。でも、コツを教えてもらったり、休日に練習したりして、少しずつできるようになりました。だれか一人が上手でも、チームのみんなと協力しなければ勝つことはむずかしいと思います。マイクやサリーのように、飛びぬけてできる人も必要だけど、みんなのとく意なことをのばして、苦手なことを手助けすることで大きな勝利をえることができるのだと思いました。

このえい画では、マイクがゆめや目標に向かって、ひたすら努力するすがたがえがかれていて、とても勇気づけられました。また、人の良いところをみとめられているか、いろいろな目線で物事を見ることができているか考えさせられました。みんながマイクのようにできていたら、ケンカをしながらも仲良く楽しくすごせると思います。努力することの大切さをわすれず、自分にできることを一生けん命がんばろうと思いました。小さな努力をつみ重ねて、いつかぼくも大きなゆめをつかみとりたいです。

特別賞
ゲオ賞　高学年の部

うまーくいーく

松戸市立小金小学校6学年
吉田渚沙

私は今、学校があまり楽しくない。何をやるのも本当の自分を出せないからだ。

小学校低学年のころ仲のよいと思っていた友達に無視をされるようになった。理由は学級委員をやったから。私はもともと人前に出るのが苦手だった。でも、一回係をやってみたら楽しかったから積極的にやるようになっていた。そんなときに無視されショックは大きかった。その後クラスがえでクラスは分かれたが、そのときのことは忘れられなかった。それからは、あまり前に出すぎないようにした。人前ではおとなしめでいようと思った。仲のいい友達もできなかった。

でも、この映画を見て思った。自分をいつわる必要はないと。主人公のランチョーは、「うまーくいーく」がモットーでどんなときも前を向いている。親友のファルハーンとラジューは、そんなランチョーを見て成長していく。ランチョーは周りを笑顔にすることができる。始めはランチョーのやんちゃな行動をよく思っていなかった人も、良さに気づいて変わっていく。こんな風になったのもすべてうまくいくと思って行動し、そのままの自分を見せたからだと思う。

私は、自分に自信がない。自分を出すのはこわい。でも、自分をいつわってきて楽しいことは無かった。だから本当の自分を少しずつ出していこうと思う。もしかしたら、またいやなことがあるかもしれない。そんなときは「うまーくいーく」を思い出して乗りこえていきたい。

特別賞
ゲオ賞　中学校の部

人生の価値

奈良教育大学附属中学校3学年
大平あかり

人生において、その意味を見出した時、人は本当の幸せを手にする。
人という生き物は、私が思っている以上に不思議だ。生きていくことで精いっぱいな私たちに、この映画は、人の本当の幸せとは何なのかを改めて問いかけてきた。人の幸せを質問した時、世界中にいる人々はどう答えるのだろう。「愛する人と一緒にいること」、「たくさんのご飯を食べられること」、「働いてお金を稼ぐこと」。幸せの基準を決めるのは自分で、人によって違う。そんな常識が、他人によって壊されてしまうこともある。

この映画はの主人公、ランチョーが新人生として入った工業大学には、「一位でないと意味がない」、「戦争して常に勝つ者こそが社会に必要」といつも圧力をかけてくる学長がいる。そんな学長の考えと真逆の考えだったランチョーは、その考えは間違いだと、お得意の話術と頭の回転の速さを駆使し、学長や生徒たちの前で完璧に証明してみせた。

私はその場面をみた時、ランチョーの行動力と圧倒的な自信に衝撃を受けた。

学生という立場である以上、先生の言うことは絶対。ランチョーはそんなことより、間違いだと思ったことを主張するということの重要性を私たちに教えてくれたのだ。その姿は、まさに社会が必要としている姿だと思った。どれだけ経験のある人でも、間違えたことを言うことがある。学生から社会人まで、自分の意見を言うことが難しい今の現状は、なかなか変えられない。大半は何の圧力も感じることのないＳＮＳで、不満や意見を書き込み、ストレスを発散している。でも。このままでは何一つ変わらないのだ。

政治家で例えたら、どんな問題発言をしても、権力さえあれば国民以外は誰も指摘しないというのと同じで、誰も何も言えないから変化もしない。実際私が大人の立場になり、堂々と自信満々に発言できるのか聞かれたら、できないと答えるだろう。なぜなら、そういう世の中に生まれてきたから。だが、私はこの映画を観て、堂々と主張のできる世の中になるには、私から変わらないといけないんだと強く感じた。とても勇気のいることだけど、あとに生まれて子どもたちが、堂々と個性を発言し合い、日常に大きな幸せを感じながら生きていけるように、人は変化し続けないといけない。

ある青春の一ページをめくっているようなこの作品は、キラキラしていて美しい物語だが、若者が抱えている裏の感情も描かれていて、そこにとても共感した。でも、そんなことも乗り越えてこそ、本当の幸せが見えてくるんだとこの映画が教えてくれた。

人生、きっと、うまくいく。