地方大会入賞者

入賞者全員に、イオンシネマより提供の
「映画無料鑑賞券」と、あなたの思い出と映画をつなぐ
「キネマ旬報映画鑑賞ノート」をお贈りします。（一部地域を除く。）
さらに、最優秀賞は図書カード3,000円、
特別賞は各副賞をご用意いたします。

小学校低学年の部

小学校中学年の部

小学校高学年の部

中学校の部

小学校高学年の部

▼ 北海道・東北
▼ 関東・甲信越

▼ 中部・北陸
▼ 関西

▼ 中国・四国
▼ 九州・沖縄

宮城県

未来へつなぐバトン
感想文を読む
柴田町立船岡小学校6年生　渡邊優空
見た映画「未来のミライ」

「君の膵臓を食べたい」の感想
石巻市立万石浦小学校6年生　宮林咲希
見た映画「君の膵臓をたべたい」

「ワンダー」＝「奇跡」
白石市立白石第二小学校6年生　髙澤彩心
見た映画「ワンダー君は太陽」

山形県

「この世界の片隅に」をみて
天童市立天童北部小学校6年生　小座間結菜
見た映画「この世界の片隅に」

東京都

苦しいのは自分だけではない
感想文を読む
『十年後の私へ』を読む
目黒区立東山小学校5年生　二井咲奈英
見た映画「くちびるに歌を」

アラジンから学ぶこと
武蔵村山市立第三小学校6年生　鈴木友朔
見た映画「アラジン」

『オデッセイ』に教わる生きる力
大田区立赤松小学校5年生　中山寛飛
見た映画「オデッセイ」

愛するものを忘れずに
文京区立林町小学校5年生　渡部悠介
見た映画「リメンバー・ミー」

神奈川県

ジュラシック・ワールドに思う事
感想文を読む
関東学院小学校6年生　長谷川大輔
見た映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」

ファインディング・ドリーを見て
横浜市立金沢小学校6年生　水元彩月
見た映画「ファインディング・ドリー」

私の目標
横浜市立金沢小学校6年生　阿部響
見た映画「チア☆ダン」

勇気を出して、新しい自分へ
横浜市立いぶき野小学校5年生　神野圭洋
見た映画「ミス・ペレグリンと奇妙な子供たち」

千葉県

未来から来た妹
感想文を読む
柏市立柏第五小学校6年生　湯浅真叶
見た映画「未来のミライ」

大切なもの
船橋市立海神南小学校5年生　關花音
見た映画「リメンバー・ミー」

ヒーローになりたい
佐倉市立佐倉東小学校6年生　清夏樹
見た映画「アベンジャーズ　インフィニティー・ウォー」

ワンダー　君は太陽
柏市立柏第三小学校5年生　浅野ほのか
見た映画「ワンダー　君は太陽」

埼玉県

未来のミライをみて
感想文を読む
埼玉大学教育学部付属小学校5年生　髙田あゆ子
見た映画「未来のミライ」

山田洋次かんとくの「学校」を観て
日高市立高麗川小学校5年生　寺谷音音
見た映画「学校」

未来へつなぐ
日高市立高麗川小学校6年生　町田愛美
見た映画「アース」

時をめぐる旅
久喜市立栗橋西小学校5年生　植村苺香
見た映画「未来のミライ」

新潟県

自分の気持ち、人の気持ち
上越市立東本町小学校6年生　佐藤由帆
見た映画「映画　聲の形」

いつまでもわすれないで…
上越市立東本町小学校6年生　川村梨々娃
見た映画「リメンバー・ミー」

長野県

スター・ウォーズ　エピソードVI／ジェダイの復讐
才教学園小学校6年生　有賀万芳子
見た映画「スター・ウォーズ　エピソードVI／ジェダイの復讐」

家族
下諏訪町立下諏訪北小学校5年生　今井ちひろ
見た映画「未来のミライ」

愛知県

代表委員
感想文を読む
名古屋市立植田南小学校6年生　水野安珠
見た映画「バケモノの子」

キミにきめた！を見て
名古屋市立滝ノ水小学校5年生　西野有真
見た映画「劇場版ポケットモンスター　キミにきめた！」

岐阜県

清太のやさしさ
各務ヶ原市立陵南小学校5年生　赤坂莉子
見た映画「火垂るの墓」

じようなんてどこにあるんですか。
岐阜市立長森東小学校6年生　松久弥由
見た映画「火垂るの墓」

自分を信じて行動しよう
岐阜大学教育学部附属小学校6年生　若原千大
見た映画「火垂るの墓」

大阪府

大切な時間
感想文を読む
関西創価小学校6年生　辻成実
見た映画「アリス・イン・ワンダーランド／時間の旅」

未来のミライ
箕面市立箕面小学校5年生　横田玲
見た映画「未来のミライ」

千と千尋の神隠し
藤井寺市立藤井寺小学校5年生　川越なつき
見た映画「千と千尋の神隠し」

戦争によって変わったこと
東大阪市立楠根小学校6年生　松山莉子
見た映画「火垂るの墓」

京都府

リメンバー・ミー
舞鶴市立倉梯第二小学校6年生　籔田大仁
見た映画「リメンバー・ミー」

鳥取県

映画「ちはやふる」を見て
鳥取市立鹿野学園6年生　田村綾梨
見た映画「ちはやふる」

大分県

ドリーム
大分市立西の台小学校6年生　亀井麻衣
見た映画「ドリーム」

生きるために必要なもの
大分市立長浜小学校5年生　井上連太朗
見た映画「オデッセイ」

学校、学年は受賞当時のものです
※無断転用、掲載を禁じます

小学校低学年の部

小学校中学年の部

小学校高学年の部

中学校の部

小学校高学年の部
最優秀賞

未来へつなぐバトン

柴田町立船岡小学校6年生
渡邊優空

（どうしてくんちゃんは、ミライちゃんの事を『好きく』ないんだろう？）と私は映画を観終わってからふと考えてみた。私には少し、くんちゃんの気持ちが分かるかも知れない。

私には、お姉ちゃんがいる。そのお姉ちゃんが一人暮らしを始めた。それからは、お母さんがお姉ちゃんの所にばかり行き、自分はあまりかまってもらえなくて、時々淋しかったりする。

（これってくんちゃんがミライちゃんに対して思っている気持ちと同じなのかな？）と考えた。

私はこの映画を観て、とても心に残っているシーンがある。それは、地下で、くんちゃんが新幹線の中に引き込まれそうになっていたミライちゃんを必死に守ろうとしたシーンだ。このシーンを観たときに、くんちゃんの姿がお姉ちゃんと重なると思った。いつもは家でのんびり過ごしているお姉ちゃんだけど、困った時は、相談相手になってくれる頼りになるお姉ちゃんで、世界で一番のお姉ちゃんである。

そのときの選択次第で未来は変わる。劇中でひいばあばが遅く走っていなかったら、ひいじいじとひいばあばは結婚していなかったように。

そのときに、良い選択をすれば、それはもっと先の未来まで続く。まるでリレーのバトンのように。

私は、前までずっと、自分はこの世界に必要ないと思っていた。でも、必要な理由を見つけた。それは、未来へのバトンをつなぐという、とても大事な役目だ。

小学校高学年の部
最優秀賞

苦しいのは自分だけではない

目黒区立東山小学校5年生
二井咲奈英

私は三年生の二月、脳出血でたおれた。手術後に目が覚めると、私の口も手も足も動かなくなっていた。なぜ動かなくなったのか、学校にもどれるのか不安だった。思っていることや感じていることが伝えられなくて苦しかった。そんな時、父が病室に持ってきてくれたのが『くちびるに歌を』のＤＶＤだった。このＤＶＤは三年生の夏、家族で五島に行く前の晩、みんなで見た映画だった。私はベッドで毎日毎日、何度もこの映画を見ていた。

五月になり、車いすに乗れるようになると、リハビリが始まった。歩きたい、話したい、字が書きたい。でもだめかもしれないと思いながら、「今、負けないで、泣かないで」という歌詞を思い出してリハビリを続けた。映画の中の中学生を見て、早く友達や先生のいる場所にもどりたかった。毎日の自主的なリハビリの時、なずなたちの歌う「十五の君へ」と「マイバラード」をいつも口ずさんだ。

映画に出てくるなずなは父母がいなくてさみしい思いをしている。さとるは大きな不安を感じている。苦しいのは自分だけではないと思った。二人とも「十五年後の自分へ」の手紙では、未来のことを一生けん命考えていた。私も未来がどうなっているか分からないし、さとるのように生きている意味が知りたかったので、十年後の自分に手紙を書くことにした。私は、病院や学校の人達に助けられ、はげまされたから、自分もだれかの役に立つ人になっていたいという思いを手紙にこめた。

十月、私はゆっくり歩けるようになって退院した。学校にもどると、友達や先生が私を優しくむかえてくれた。けれど私はどう接して良いか分からず、なじめなかった。学校には新しく合唱部ができていた。私は迷わず入部した。始めは口がうまく動かなかったけれど、声を合わせて歌い続けた。今年の夏にはＮコン予選にも出場できた。『くちびるに歌を』もまた見た。なずなやさとるのように、私も自分の場所を見つけたことに気づいた。

はいけい十年後の私へ

（※こちらは、二井さんが病室で「くちびるに歌を」を見て、
自分でも書きたくなった未来の自分への手紙です。参考資料としてご覧ください。）

十年後の私は楽しく元気にすごしていますか。明るくてやさしい人になっていますか。

私は九才の時、二月に病気になり、八か月間入院しました。病気になった日の朝のことは、父さんとおふろに入った他はあまりおぼえていません。父さんの話では急に「ねむたい。」と言って横になり、「体を動かしたい。」と言って手足をバタバタと動かして気を失ったのだそうです。父さんはびっくりしてきゅう急車をよんでくれましたが、のうの中の出血ということで、すぐに手じゅつを受けることになりました。

十日後、手じゅつはうまくいって、私は意しきを取りもどし、命は助かりました。でも、のうの血管の病気が見つかり、そのまま入院して、四月にもう一度三日間かけて手じゅつを受けることになりました。

四月の手じゅつが終わって目がさめると、半分ねているようなうすい意しきのなかで、頭から鼻やうで、そして足までたくさんの管が入っていて不思議な感じでした。トイレも食事も着がえもできなくて、かんごしさんに全てやってもらわなければなりませんでした。しゃべろうと思っても声も出せなくてイライラしたり、字を書こうとしても頭で思っているように手が全然動かなくてむちゃくちゃな字になってしまい、こまった気持ちになりました。ベットから出て立とうとしてもゆらゆらして立てませんでした。歩くのも全くできなくなっていて、これでは学校にもどる時は、はずかしくてくやしくてかなしくてたまらないと思いました。本当に手足が自由に動かせることができるようになるのかと思うと不安で毎日暗い気持ちでした。

車イスをおしてもらって病院の外を散歩するようになると、それを見ている人たちが「歩けるのが当たり前なのに。」と思っているようで、差別されているような気持にもなりました。

そんな中、父さんや母さんは病院に毎日来てくれて、ねるまでいっしょにいてくれました。それに、妹の陽奈絵や愛奈恵、おじいちゃんやおばあちゃんも会いに来てくれてうれしかったです。東山小学校のみんなからも、折りづるやビデオレター、よせ書きや文集などをもらいました。父さんのいとこのあや子おばさんも毎日電話してくれました。自分を心配してくれる人がこんなにいてくれて、早く良くなろうと思いました。

病院では、お医者さんやかんごしさんを見ていると、お医者さんは集中力がいるし、責にんがかかっている仕事ですごいなぁと思いました。かんごしさんも、はげましてくれたり、身のまわりのことを全部やってくれて、おまけにおしっこやうんちの世話など、きれいな仕事ばかりではないけれど、いつもニコニコしていてくれて大へんな仕事だなぁと思いました。大人の仕事は大へんだけど、大切なんだなぁと思いました。

私は五月の母の日にかんごしさんにカーネーションの花をあげたかったけれど、病室にお花を持って入ってはいけないきまりがあったので、お花の代わりに「ありがとう」という言葉をお世話してもらった時に必ず言うようにしました。そうしたら、かんごしさんやお医者さんはニコッとわらってくれました。私もうれしかったです。

　

七月になると、成育病院からリハビリせん門の神奈川リハビリ病院にうつりました。ここは、歩くことやしゃべることや手を上手に動かすようにするためのトレーニングをしてくれる先生がたくさんいて、先生たちと一生けん命、毎日リハビリをがんばりました。私は歩くことだけではなく、山登りやスキーや一輪車などが本当にできるようになりたかったし、もっと上手にしゃべれるようになりたかったし、字も上手に書いたりそろばんやピアノや習字もまだやりたかったので、父さんと一日もかかさず自主的なリハビリもしました。リハビリの先生からやるといいよと言われた発声練習やじゅうなん体そうやきん肉トレーニングなどを一時間くらいかけて一セット、それを毎日二セットやりました。また、学校も半年以上休んでいるのに、院内学級が一日一時間や二時間しかなったので、父さんと毎日数時間勉強もしました。

父さんに、「他の小学生は、夏休みも楽しくすごしているのになんで自分は病院で毎日リハビリばかりなの。くやしい。」と言った時、父さんは「人とくらべると苦しくなるよ、一人一人目標がちがうのだから、それぞれ自分の目標を見つけてがんばることしかできないよ。」と言いました。そんなものかなぁと私は思いました。

十月になり、私は病院を退院して学校にもどりました。一時は、もう自分では歩くことができないかと思っていたけれど、歩いて学校にいけました。学校ではみんなの前で、思いをこめてゆっくりとはっきりとスピーチをすることができました。みんなも「おかえり。咲奈英ちゃん。」と言ってくれました。

十年後の私は、お世話になったお医者さんやかんごしさんやリハビリの先生のように「ありがとう」と言われるようになっていますか。そして、自分でもすなおな心で「ありがとう」と言えるようになっているでしょうか。それから、人を思いやることもできるようになっているでしょうか。入院中は、色々な人が私を思いやってくれました。今度は私が人を思いやるようになりたいです。この手紙を読んでいる私が、そのためにがまん強くがんばれる私でいることをねがいます。

（これは、私が病室で「くちびるに歌を」のえい画のＤＶＤを見て、自分でも書きたくなった未来の自分への手紙です。）

小学校高学年の部
最優秀賞

ジュラシック・ワールドに思う事

関東学院小学校6年生
長谷川大輔

『ジュラシック・ワールド　炎の王国』を観て、一番心に残ったのは、恐竜行動学者のオーウェンと、オーウェンに育てられたヴェロキラプトルのブルーの何があっても揺るぎない信頼関係だ。

僕は、恐竜の子孫である鳥（セキセイインコ）を飼っているが、朝起きてから、夜寝るまで、ほとんど僕と一緒にいる。朝食の時はテーブルの上でパンやシリアルをあげるし、学校から帰ると、一目散にホッピングしながら駆け寄って来る。ピアノを弾く時も、勉強する時も、ゲームをする時も、いつも僕の肩にとまっている。母が僕を叱る時は僕と母の間に割って入り、小さい体をふくらませて立ちはだかり、僕を守ろうとするのだ。まさしく、オーウェンとブルーの関係と同じだ。親友であり、家族でもある。僕の方がお兄さんだが、どうやらインコの方は僕の事を弟と思っているらしいが。

次に、考えさせられたのは、人間の欲と身勝手さだ。ＤＮＡから絶滅した恐竜や死んでしまった人のクローンを造ったり、金もうけのためのテーマパークやオークションを開いたり、生かすも殺すも人間次第だ。

現実でも、人間にとって不都合な獣や虫を「害獣」「害虫」と称して駆除したり、人間による乱獲で激減した生物を「絶滅危惧種」と称して保護している。映画では、強欲な人間に天罰が下ったが、僕たちはどうなるのだろう。

僕の夢は海洋生物学者になる事だが、オーウェンの様に生物と心を通わせ、人間と生物の共存を目指す学者になりたい。

小学校高学年の部
最優秀賞

未来から来た妹

柏市立柏第五小学校6年生
湯浅真叶

ぼくはひとりっ子だ。だから、もしあの時ぼくにも兄弟が生まれていたら、こんな感じだったのかなと思いながら映画を見ていた。

「あの時」とは、ぼくがくんちゃんと同じ４才の時だ。ぼくにも兄弟ができるかもしれないという出来事があった。でも、残念ながらぼくの兄弟は、ぼく達に会いに来てくれる事はなかった。今でもその話をすると、母はさみしそうな悲しい顔をする。

前に一度だけ、もしあの時ぼくに兄弟が生まれていたら、男の子と女の子のどちらだったと思うか母に聞いた事がある。母は迷わず「女の子だったと思う。」と言った。ぼくもそう思っていた。なぜなら、生まれて来る日が祖母の誕生日と全く同じだったからだ。

ぼくの祖母は、映画のくんちゃんとは性別も歳も違うけど、みんなから「くんちゃん」と呼ばれている。祖母は、ぼくが４才の時に突然倒れた。発見があと少し遅ければ助からなかったかもしれなかったが、奇跡的に助かった。まわりのみんなは、ぼくの兄弟が祖母を守ってくれたんだと言っていた。それは、祖母が倒れる数ヶ月前にぼくの兄弟が天国に行ってしまっていたからだ。

祖母は倒れた時の後遺症で、右手足に麻痺が残り、施設に入っている。でも車イスで脱走しようとするほど今は元気にしている。そう、映画のくんちゃんと同じで、ぼくの祖母のくんちゃんもやんちゃなのである。

ぼくは、映画を見終わった後、母に「ねぇおばあちゃんて、もしかしたら未来から来たぼくの妹なんじゃないかな。」と言った。母は一瞬驚いたような顔をしたが、ぼくの手を取り、「そうね、じゃあ明日歳を取った妹に会いに行きますか。」と言ってにっこり笑った。

人の命は過去から未来へとつながっていくものだと思う。でもぼくは過去でも未来でもない今を生きている。だからこそ今を大切にそして楽しく生きて行こうと母の手を強くにぎりしめながら思った。

小学校高学年の部
最優秀賞

未来のミライをみて

埼玉大学教育学部付属小学校5年生
髙田あゆ子

未来から妹がやってきた。その妹は、自分よりも大きい妹という不思議な話。

さて、私には弟がいた。映画の立場で言うと、私はくんちゃんだ。主役の４才位のくんちゃんには、妹がいて、妹をいじめていた。私もそうだ。病気で生まれた弟が、病と戦っているのにほっぺと引っぱったり、お風呂に入るとくちびるの皮が湯にういているのを文句言っていた。当時私は一年生だったのに、家出すると言って、はだかのままでろうかに行ってしまったこともあった。だからくんちゃんがわがままを言う気持ちも分かる。成長すると出来ることも増えるが、下の子が出来ると、親から甘やかしてもらえなくなっておこってしまう。１人っ子だったらいいなと思ったこともあった。

でもそんなある日悲しい出来事があった。それは、弟が病気にまけてしまったということだ。まるでねているようにベッドにいた。弟が亡くなったということは、家族が一人へる。毎日のように聞いていた弟の泣き声も無い。かわいいあの笑顔も生では見られなくなる。すきとおったまるい目で、いつも見てくれた。だっこすると喜んでいた。お父さんもお母さんも、がんばって泣くのをがまんしていた。私からはがんばろうと前を向いていたように思えた、あの時から生活が変わってしまった。人生で一番悲しい出来事だ。

くんちゃんのように、時空をいったりきたりできるわけでもないが、もしできるのならば、弟がいた時の未来をみてみたい。

今の時代、子供を殺す親や、いじめで、自殺してしまう子供がいるので、この映画で命の大切さ、自分が生きていることを大切に思ってほしい。

命は言うまでもなく、大切でかけがえのない物。人に命の大切さを説明したって、命があるのはあたりまえと思うだろう。でも、神様がさずけてくれた命は最後まで大事にしようと思う。

小学校高学年の部
最優秀賞

代表委員

名古屋市立植田南小学校6年生
水野安珠

私は六年生に進級する時、一つの目標をたてた。それは、学校の代表委員になる事だ。五年生の時は転校して来たばかりだったので、代表委員になるなんて考えもしなかった。だが、小学校生活最後の今年は、学校のために少しでも役にたちたいと思い、立候補した。

緊張しても上手く話せるように、前日には家でスピーチも考えた。選挙の日、スピーチが終わり結果を見ると、二票差で落選だった。とてもくやしくて涙があふれそうになり、一生懸命こらえていた。落選するくらいなら、立候補しなければよかったと、後ろ向きな気持ちになった。そんな時の私の心の中には、何かモヤモヤしたものがあった。そう言えば、テストで悪い点を取った時も、くやしさとイライラで家族にあたってしまう時がある。やっぱり、心の中はモヤモヤしていて、何かが爆発しそうになる。これは私の心の中の小さな「やみ」だった。

「バケモノの世界」に住んでいる九太も、九太をねたみ憎しみをふくらませる一郎彦も、心に「やみ」をかかえている。真面目で勉強家の楓も、時々物事をなげやりに思ったり、何かが胸の中からふき出しそうになるという。

九太も一郎彦も楓も同じ人間だ。九太はやみにのみ込まれそうになるが、熊鉄が「胸の中の剣」となり支えてくれる。そのおかげで九太も救われ、一郎彦も救う事ができた。九太は、自分を育ててくれたたくさんの人達のおかげだと気づき、いつもだれかがかげで、支えてくれていると知る事ができた。

私にもいつもわがままを聞いてくれて、かげで支えてくれる家族がいる。私のイライラを受け取めて、次にどうすれば良いかを一緒に考えてくれる。私が落ち込んだ時には優しく励ましてくれる友達もいる。いつもみんなに支えられている私だが、これからは「人を支えられる人間」に自分もなりたい。
後期の学校代表委員にも立候補しようと思う。

小学校高学年の部
最優秀賞

大切な時間

関西創価小学校6年生
辻成実

私は時間が好きではない。時間は楽しい事はあっという間に過ぎてしまうのに、しんどい時は長く感じる。そのうえ、生き物を亡くす悲しみまで時間がもってくるからだ。

アリスも時間がきらいだった。お父さんを亡くし、いろいろな大切な物を時間がぬすんでゆくからだった。しかし、アリスは大親友であるマッドハッターの病を治すべく、旅に出た。マッドハッターの過去は悲しかった。アリスは一つ一つのマッドハッタ―の過去を見て旅を一回終えたが、マッドハッターの病が重くなっていた。意識のないマッドハッタ―にアリスはあきらめずに話しかけた。昔、マッドハッターが初めてつくったぼうし。それをにぎらせて旅で分かった事を話した。するとマッドハッターは息をふき返したのだ。

私はこのシーンが心に残った。ある病でアリスを信じなくなったマッドハッター。しかし、アリスは負けずにマッドハッターを助けたのだ。アリスはとても勇気があり、誠実な少女だと思う。何事にも負けないアリスのように私もなれたらいいなと感じた。そしてそれからのアリスの時間に対する気持ちは変化した。私も今までは時間は好きではなかったが、貴重な経験や、大切な一秒一秒をくれるのも、時間のおかげだ。時間には限りがあるが、その時間を有意義に使えば最後に思い残す事もないはずだ。

私は今、小学六年生だ。卒業するまでの短い時間で何ができるか考えてみる。そしてまだ目標としている事が達成できていなかったら達成する。そのくり返しで時間を大切にする事ができる。

時間とは何かと考えた時、私は一生そばにいるものだと思う。生まれてから亡くなるまで時間は止まらない。止まらないからいろんな事を思ったり、感じたりする事ができる。時間には限りがあるけれど、時間は限りなく私に「経験」というプレゼントをくれているような気がした。