「犬王」の湯浅政明監督、アヌシー国際アニメーション映画祭でゴッドファーザー就任!

湯浅政明(監督)×野木亜紀子(脚本)×松本大洋(キャラクター原案)×大友良英(音楽)といった精鋭が集結し、室町の知られざるポップスター〈犬王〉から生まれる物語を、変幻自在のイマジネーションで描く“狂騒のミュージカル・アニメーション”「犬王」が5月28日(土)より全国公開。

「平家物語 犬王の巻」(古川日出男著/河出文庫刊)を原作に、カリスマ性と歌唱力、そして野心を抱く主人公・犬王を人気バンド〈女王蜂〉のボーカル担当・アヴちゃん、相棒の琵琶法師・友魚(ともな)を俳優の森山未來が演じている。

 

 

昨年9月のヴェネチア国際映画祭でのワールドプレミア、トロント国際映画祭での北米プレミアを皮切りに国内外10カ所以上の映画祭に選出されてきた同作が、先日のアングレーム国際漫画祭での仏プレミア上映に続き、世界最大規模のアニメーションの祭典であるアヌシー国際アニメーション映画祭2022のオフィシャルセレクションとして招待・上映されることが決定。

さらに、これまで同映画祭で最高賞のクリスタル賞、TVシリーズ部門審査員賞を受賞している湯浅政明監督が、MIFAキャンパスのゴッドファーザー(Mifa Campus Patron)に就任することも発表された。

 

 

アヌシー国際アニメーション映画祭では、毎年アニメーション界を代表する人物が若手アニメーターや学生に向けた特別なマスタークラスを開催してきた。これまでに「シェイプ・オブ・ウォーター」「ナイトメア・アリー」のギレルモ・デル・トロ監督、「クリスマス・キャロル」(短編)や「ロジャー・ラビット」で知られるリチャード・ウィリアムズ監督、「ブレンダンとケルズの秘密」「生きのびるために」で米アカデミー賞長編アニメ映画賞に2度ノミネートされたノラ・トゥーミーら世界の名だたる監督たちが任命されてきた大役を、湯浅監督が日本人映画監督として初めて担うことになる。

同映画祭アーティスティック・ディレクターのマルセル・ジャン氏は「アヌシーで最も受賞実績のある監督のひとりである湯浅監督とアヌシー国際アニメーション映画祭の絆は大変強いものです。アートの自由を謳歌する湯浅監督の待望の新作『犬王』を上映できることを光栄に思っています。動きの名手であり、ビジュアルストーリーテリングの革新者である湯浅政明氏の贅沢な世界に飛び込んでみてください」とコメント。また、湯浅監督は「アヌシー国際アニメーション映画祭は私にとっても大切な映画祭です。今年もアヌシーに参加できること、そして、皆さんと最新作『犬王』を一緒に観れることを楽しみにしています。また、MIFAキャンパスのゴッドファーザーとしてお招きいただき有難うございます。若いアニメーターの方に自分の話をするのはあまり得意ではないですが、もし聞きたいと思う方がいらっしゃれば、お話したいと思いますし、逆に皆さんのお話も聞きたいと思っています。そういった機会があることを大変嬉しく思っています」と語っている。

アヌシー国際アニメーション映画祭に加え、新たにウディネ・ファーイースト映画祭のベスト・オブ・ベスト部門、シアトル国際映画祭でのUSプレミア、シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭コンペティション部門への選出も発表された「犬王」。作品の舞台となる京都では、松本大洋によるキャラクター原案の展示が4月21日(木)より行われ、初解禁資料も披露される。

来月の劇場公開に向けて国内外で同時多発的に放たれる“白熱と狂騒”に期待したい。

 

【「犬王」映画祭正式出品】
・第78回 ヴェネチア国際映画祭 オリゾンティ・コンペティション部門 9月1日(水)~11日(土)
・第46回 トロント国際映画祭 スペシャル・プレゼンテーション部門 9月9日(木)~18日(土)
・第26回 釜山国際映画祭 アジア映画の窓部門 10月6日(水)~15日(金)
・第37回 ワルシャワ映画祭 スペシャル・スクリーニング部門 10月8日(金)~17日(日)
・第16回 ブカレスト国際アニメーション映画祭 コンペティション部門 10月8日(金)~17日(日)
・第23回 富川(プチョン)アニメーション国際映画祭 長編コンペティション部門 特別優秀賞受賞 10月22日(金)~26日(火)
・第34回 東京国際映画祭 ジャパニーズ・アニメーション部門 10月30日(土)~11月8日(月)
・第32回 シンガポール国際映画祭 フォアグラウンド部門 11月25日(木)~12月5日(日)
・第51回 ロッテルダム国際映画祭 Filmmakers in focus部門 1月26日(水)~2月6日(日)(上映延期)
・第45回 ヨーテボリ映画祭 ボヤージュ部門 1月28日(金)~2月6日(日)
・第8回 ベルリン批評家週間 2月9日(水)〜17日(木)
・第18回 グラスゴー映画祭 3月2日(水)〜13日(日)
・第48回 シアトル国際映画祭アジアン・クロスロード部門 4月14(木)〜24(日)
・第24回 ウディネ・ファーイースト映画祭 ベスト・オブ・ベスト部門 4月22日(金)〜30日(土) 
・第29回 シュトゥットガルト国際アニメーション映画祭コンペティション部門 5月3日(火)〜8日(日)
・第46回 アヌシー国際アニメーション映画祭オフィシャルセレクション スクリーニングイベント 6月13日(月)〜18日(土)

 


TVアニメ「平家物語」高野文子と映画『犬王』松本大洋キャラクター原案展示
【開催期間】4月21日(木)~6月27日(月)
【会場】京都国際マンガミュージアム2階ギャラリー4(一部)
【料金】大人900円、中高生400円、小学生200円
共催:「平家物語」製作委員会、『犬王』製作委員会、京都国際マンガミュージアム

 

「犬王」

【あらすじ】
室町の京の都、猿楽の一座に生まれた異形の子、犬王。周囲に疎まれ、その顔は瓢箪(ひょうたん)の面で隠された。
ある日犬王は、平家の呪いで盲目になった琵琶法師の少年・友魚と出会う。名よりも先に、歌と舞を交わす二人。友魚は琵琶の弦を弾き、犬王は足を踏み鳴らす。
一瞬にして拡がる、二人だけの呼吸、二人だけの世界。
「ここから始まるんだ。俺たちは」
壮絶な運命すら楽しみ、力強い舞で自らの人生を切り拓く犬王。呪いの真相を求め、琵琶を掻き鳴らし異界と共振する友魚。乱世を生き抜くためのバディとなった二人は、お互いの才能を開花させ、唯一無二のエンターテイナーとして人々を熱狂させていく。頂点を極めた二人を待ち受けるものとは──?
歴史に隠された実在の能楽師=ポップスター・犬王と友魚から生まれた、時を超えた友情の物語。

【キャスト・スタッフ】
声の出演:アヴちゃん(女王蜂)、森山未來、柄本佑、津田健次郎、松重豊
原作:「平家物語 犬王の巻」古川日出男著/河出文庫刊
監督:湯浅政明 脚本:野木亜紀子 キャラクター原案:松本大洋 音楽:大友良英
アニメーション制作:サイエンスSARU 配給:アニプレックス、アスミック・エース
公式サイト:https://inuoh-anime.com 公式Twitter:@inuoh_anime
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