「人生フルーツ」「さよならテレビ」などに続く東海テレビドキュメンタリー劇場の第14弾「チョコレートな人々」が、2023年1月2日(月)よりポレポレ東中野ほかで全国順次公開。メインビジュアルとスタッフらのメッセージが到着した。
愛知県豊橋市の街角にある「久遠チョコレート」。世界各地のカカオ、生産者の顔が見えるこだわりのフレーバー、品のよい甘さと彩り豊かなデザインでたちまち人気を博し、今や全国に52の拠点を構え、デパートのイベントの常連になっている。
「久遠チョコレート」は、他のブランドとは一味違っている。代表の夏目浩次さんをはじめとするスタッフは、彼らが作るチョコレートのように、考え方がユニークでカラフル。心や体に障がいのある人、シングルペアレントや不登校経験者、セクシュアルマイノリティなど多様な人が働きやすく、しっかり稼げる職場づくりを続けてきた。
始まりは2003年、26歳の夏目さんが3人のスタッフと開いた小さなパン屋さん。その後、いくつもの事業を展開してきた夏目さんだが、トップショコラティエの野口和男さんとの出会いが大きな転機となる。「チョコレートは失敗しても温めれば、作り直すことができる」。しかもチョコレートはアイディア次第で付加価値が高まる魔法の食材。多様な人々を受け入れる夢の扉が見えた。こうして、新しくて優しいチョコレートブランドの凸凹な物語が始まった──。
鈴木祐司監督がテレビドキュメンタリー『あきないの人々~夏・花園商店街~』(04)の取材で出会った夏目浩次さん(現・久遠チョコレート代表)。彼を15年以上取材して制作した『チョコレートな人々』(21/日本民間放送連盟賞テレビ部門グランプリ受賞)『#職場の作り方』(22)に新たな撮影分を加えて再編集し、映画版として生まれ変わったのが本作だ。
福祉と経済、生きがいと生産性、さまざまな人と共に働く喜びと難しさ──。理想を追い求めるチョコレートブランドの山あり谷あり、きれいなだけじゃない19年を描き出す。
ナレーションを担当する女優の宮本信子、鈴木祐司監督、阿武野勝彦プロデューサーのメッセージは以下。
みんなで幸せに生きて行くために仕事場を作っていく。その夢と希望と情熱の物語をたくさんの人に知ってほしいです。観ると気持ちが柔らかくなって、すごく元気が出ます。本当にいい作品をありがとう。参加できて嬉しく思います。
──宮本信子(ナレーション)
SDGsで全国的な注目を集める夏目浩次さんも、19年前は、脱サラして小さなパン屋を始めた青年でした。
障がいのある人や福祉などについて長年意見を交わしあってきた仲だけに、私のことを信頼してくれていて、本当は見せたくない場面、恥ずかしい場面も撮影させてくれました。
あきらめず、もがくことの大切さ、誰もが輝ける社会とは?みんなにも考えてほしい、そんな願いのこもった作品です。
──鈴木祐司(監督)
チョコレートなんて、食べ慣れている。しかし、誰もその魔法の力を知らない。自由に形が変わるし、様々な食材とマッチするし、人々の働き方まで変えてしまう。どこからともなく聞こえてくる呪文「失敗しても、温めれば、何度でもやり直せる…」。夏目浩次さんは、チョコの魔力で世界を変えていくが、行く手は山あり谷あり。柔らかな気配りと大胆な行動力、そして愛らしい人々の物語、それが『チョコレートな人々』だ。
──阿武野勝彦(プロデューサー)
「チョコレートな人々」
ナレーション:宮本信子 プロデューサー:阿武野勝彦
音楽:本多俊之 音楽プロデューサー:岡田こずえ
撮影:中根芳樹、板谷達男 音声:横山勝 音響効果:久保田吉根、宿野祐
編集:奥田繁 監督:鈴木祐司
製作・配給:東海テレビ 配給協力:東風
2022年/日本/102分
©東海テレビ放送
HP:http://www.tokaidoc.com/choco/