森岡龍監督のロードムービー「北風だったり、太陽だったり」、柄本佑らがコメント

 

服役中の元お笑い芸人のもとへ、かつてのマネージャーが結婚報告をすべく、取り残された元相方を連れて面会へ──。ユーモラスな道中を描く1日だけのロードムービー「北風だったり、太陽だったり」が、12月10日(土)より渋谷ユーロスペースで公開。柄本佑、勝地涼、角田晃広(東京03)、三宅唱監督ら著名人のコメント、および追加場面写真が到着した。

 

 

俳優としても活躍する森岡龍の「ニュータウンの青春」以来約10年ぶりの監督作となる「北風だったり、太陽だったり」。森岡自身の結婚時の環境や心境の変化、そして感謝を面と向かって伝えたいという思いから着想され、16mmフィルムで撮り上げた。

元マネージャーの葉山を橋本一郎(「それぞれの花」「信虎」)、元相方の奥貫を足立理(『重版出来!』)が演じ、川添野愛、フジエタクマ、浦山佳樹、宮部純子、松㟢翔平ら個性的な俳優が脇を固めている。

 

コメントは以下。

東京03 角田晃広
みんなそれぞれの人生を、それぞれの感情で生きているから交わると面白い。この作品を観て、珍しく人と関わりたくなりました。あと単純にこの日のドライブでの経験、ちょっと羨ましい…

柄本佑(俳優)
「ニュータウンの青春」から10年ぶりらしい森岡龍監督作。尺は35分。うん、確かに森岡龍の映画だ。でも明らかに色気が増してる。10年経過するとこんなに熟すのか?監督の描きたいことは変わっていないように思った。でも明らかに奥行きが違う。ゆったりと時間が漂い、監督はどっしりと俳優を見つめている気がした。クソゥ。10年も経ってしまったか。これから2年おきには龍の「熟し」を観たい。欲を言えば長編で。最後に、あの状況下で腰を振って踊ってたのは龍だね。最高じゃんっ。

勝地涼(俳優)
人生に立ち止まってしまってる男がかつての相方に面会をしにいき少し前を向けるそんな1日。カットごとにニヤニヤとしてしまう遊び心を感じる。どのシーンも絵的には寒々しいのだが、温かみを感じる優しい映画だなと思いました。それでも生きていくんだということをわかりやすくではなくそっと背中を押してくれるような森岡龍の人間味が溢れてる、人に会いたくなる映画だと思いました。10代からの俳優仲間であり心友である森岡龍が「今」撮りたかったものに僕も背中を押されました。ありがとう。

いまおかしんじ(映画監督)
こんな一日あったなと、後々思い出す。変な一日。アホらしくてくだらなくてどうでもいいような出来事が、なぜか突然頭の中に蘇ってきて、無性にホッとすることがある。

三宅唱(映画監督)
出てくる人らがみんないい顔をしていて、それをみるだけでなぜだか楽しい気分になる。これはすごいことで、それだけでも必見。『ニュータウンの青春』を越える青春映画の傑作はその後10年まだ誰も作ることができていないが(この10年いろいろあったなあ)、森岡龍が「再会」を題材に新作を作ってくれた。またしても、可笑しみや哀しみがたっぷり詰め込めまれた映画だ。最高だね!

宇田川幸洋(映画評論家)
呼吸がいい。ちんたらしているようでテンポがいい。ダメな人間ばかり出てくるのもいい。役者がみんなとてもいい。もっと長く見ていたい。せめてあと30分。どうか、つづきを見せてくれ!

川村夕祈子(キネマ旬報編集者)
35分の小品なれど、道中は山あり谷あり、雪も降り、十分に劇的。塀の外で息苦しく暮らす男、塀の中にいても笑いのセンスは衰えない男、そこまで深刻でもない男たちの悲哀が16ミリの映像と似合う。
(キネマ旬報12月上旬号「編集部のオススメ映画」より抜粋)

 

               

 

「北風だったり、太陽だったり」

出演:橋本一郎、足立理、川添野愛、フジエタクマ、浦山佳樹、宮部純子、松㟢翔平、島村和秀、秋場清之、嶺豪一、遠藤雄斗、東田頼雄、高木健、北見紬、北見環、森岡龍、飯田芳
脚本・編集・監督:森岡龍 撮影:古屋幸一 照明:山口峰寛 監督補・録音:磯龍介 美術・スチール:上山まい 演出部:佐藤リョウ、山本敦貴、野田麗未 撮影助手:角洋介、西村嵩毅 照明助手:北川泰誠 制作・車両:鹿江莉生、東田頼雄 車両応援:高木健 カラリスト:廣瀬有紀 整音:根本飛鳥 音楽:UCARY VALENTINE デザイン:可児優 WEB:大井健司 現像:IMAGICA
宣伝協力:MAP 配給協力:ミカタ・エンタテインメント 制作協力:SONHOUSE
企画・製作:マイターン・エンターテイメント
カラー/ステレオ/DCP/35分
2022 © マイターン・エンターテイメント
公式HP:https://kitakazedattari.com