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元SDN48・大木亜希子の実録私小説を、深川麻衣&井浦新で映画化「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」

 

SDN48の元メンバーで作家の大木亜希子による実録私小説を、深川麻衣と井浦新の共演で映画化した「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」が、今秋に全国公開される。

 

 

通勤途中に突如、足が動かなくなった安希子。精神を病み、仕事を辞め、大好きだった男を忘れられない。そんな時、友人に勧められたのは、都内の一軒家に一人で暮らす56歳のサラリーマン“ササポン”との同居だった。貯金は底をつき、背に腹は代えられないとばかりに提案に乗った安希子は、程よい距離感で接してくれるササポンとの生活を通し、“日常”を取り戻していく──。

14歳で芸能界に入り、俳優としてドラマに出演、20歳でAKB48グループのメンバーとしてNHK紅白歌合戦にも出場した大木亜希子。彼女が自ら送った日々をもとに、崖っぷちアラサー女子と癒し系おじさんの同居を綴った小説を映画化したのが本作だ。監督は「⽉極オトコトモダチ」の穐山茉由、脚本は「ずっと独身でいるつもり?」の坪田文が担当する。

 

〈コメント〉

安希子役 深川麻衣
原作を読んだ時、結婚や仕事に対してもがいている安希子の姿にとても心を打たれました。
元アイドルという境遇も同じなので、この作品で安希子を演じられる事がとても嬉しかったです。
恋人でも、友達でもない、でも、いつもそこにいてくれるササポン。
お互いに良い影響を与えながら、依存していない関係性はとても理想的な関係性だと思います。
普段、生きていると壁にぶつかったり、ちょっと心が疲れてしまったなという時は誰しもあると思いますが、そんなときこの映画が誰かの心をふっと軽くできたらいいなと願っています。
自分らしさ、自分にとっての幸せとは何かを立ち返らせてくれる作品になっています。
ぜひお楽しみください。

ササポン役 井浦新
脚本を読んで、とてもほっこりと、ゆるやかな空気感のある素敵な作品だと思いました。
ササポンという役は、演じた事のない役柄でしたので、どんなアプローチをしていこうかなとワクワクしました。そして、ササポンの素敵なセリフを、いかに素敵にならない様に、普通のおじさんでいるという事のさじ加減が難しくもありましたが、演じていて面白かったです。
どんな人にでも、無理をしながら、頑張らざるを得ない時があると思います。
映画を観て、安希子にとっての“ササポン”の様な存在を、
人じゃなくても、物や自然でもいいと思いますので、
自分にとっての“何か”を見つけるきっかけになれたら幸いです。

監督 穐山茉由
初めて原作を読んだ時、「元アイドル」が「おっさん」と住むというインパクトのあるお話の裏に、現代に生きる人の悩みが痛いほどリアルに描かれていると感じました。
この作品は女同士の友情やキャリアチェンジといった要素も強く、私自身も会社員をしながら映画監督になった経験を持つため、主人公と等身大の視点で撮影に臨みました。
実話ベースの物語ですが、深川麻衣さん、井浦新さんという素晴らしいキャストによって、新しい安希子とササポンの物語が誕生したと思います。
観た方がどこか自分と重ね合わせられるような、そんな作品になると嬉しいです。

原作者 大木亜希子
この小説を書いた当時29歳の私は何事にも自信が持てず、自分がやりたいことも見つからず、婚活に焦っていました。
他人の視線ばかり気にして、少しでも順調な人生を歩む自分に見られたかった。
最終的に偽りの自分に疲れ、盛大に詰みました。
そんなアキコが、家族でも恋人でもない他人のおっさんと出会うことで再生される過程を描きました。
主人公のモデルは紛れもなく私です。
しかし、あらゆる女性の分身として描いたキャラクターでもあります。
ですから、貴方自身の物語でもあります。
この映画を観てくださった方が「色々あるけど明日も頑張ろう」と思えますように。
私は、私のままで良い。少しでも多くの方にそう思っていただけたら幸いです。

 

 

「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」

出演:深川麻衣、井浦新
原作:大木亜希子「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(祥伝社刊)
音楽:Babi
脚本:坪田文
監督:穐山茉由
製作幹事:KDDI 制作プロダクション:ダブ 配給:日活、KDDI
©2023「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」製作委員会
公式HP:tsundoru-movie.jp
公式Twitter/Instagram:@tsundoru_movie