巨星クリスティアン・ムンジウが描く、現代ヨーロッパの怖れと狂気「ヨーロッパ新世紀」

 

「4ヶ月、3週と2日」(07)などで世界を震撼させてきたルーマニアの巨星クリスティアン・ムンジウが、6年ぶりの新作として、トランシルヴァニア地方の村を舞台に不穏な群像劇を紡ぎ、第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された「ヨーロッパ新世紀」が、10月14日(土)よりユーロスペースほかで全国順次公開。ポスタービジュアルが到着した。

 

 

出稼ぎ先のドイツで暴力沙汰を起こし、トランシルヴァニアの村に戻ったマティアス。妻との関係は冷え切り、森での出来事をきっかけに口がきけなくなった息子、ならびに衰弱した父との接し方に迷う彼は、元恋人のシーラに安らぎを求める。
ところがシーラが責任者を務める地元の工場が、アジア人労働者を迎え入れたばかりに、彼らを異端視する村人たちは不穏なムードに……。

舞台はルーマニア語、ハンガリー語、ドイツ語、英語、フランス語が飛び交う多民族の村。些細な対立が深刻な紛争へ発展していく複雑怪奇なヒューマンサスペンスは、火種を抱えて分断された現代社会を反映する。村人が一堂に会するクライマックスでは、固定カメラによる17分間の長回しショットを実現させた。

ポスタービジュアルのメイン写真は、マティアスの息子が森で得体の知れない “何か” を目撃する冒頭シーン。その正体は? そしてヨーロッパの孕んだ狂気の行方とは?

 

「ヨーロッパ新世紀」

監督:脚本:クリスティアン・ムンジウ
出演:マリン・グリゴーレ、エディット・スターテ、マクリーナ・バルラデアヌ
原題:R.M.N.
2022年/ルーマニア・フランス・ベルギー/カラー/シネスコ/127分/5.1ch
日本語字幕:関美冬 後援:在日ルーマニア大使館 配給:活弁シネマ倶楽部、インターフィルム 映倫G区分
©Mobra Films-Why Not Productions-FilmGate Films-Film I Vest-France 3 Cinema 2022
公式サイト:https://rmn.lespros.co.jp/