SNSで結集した無力な個人投資家たちが、ウォール街のエリートたちをギャフンと言わせる──。2021年の “ゲームストップ株騒動” を元にした「ダム・マネー ウォール街を狙え!」が、2024年2月2日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほかで全国公開。場面写真が到着した。

 

 

コロナ禍まっただ中の2020年。マサチューセッツ州の平凡な会社員キース・ギル(ポール・ダノ)は、ゲームソフト小売りチェーンを展開するゲームストップ社の株に、全財産の5万ドルを注ぎ込んでいた。時代遅れの事業スタイルで業績が低迷し、倒産間近と囁かれていた同社だが、キースは赤いハチマキとネコのTシャツを身につけた “ローリング・キティ” として動画を配信、ゲームストップ株が過小評価されているとネット住民に訴える。

するとその声に共鳴した多くの個人投資家が同社株を買い始め、2021年初頭には株価がまさかの高騰。下落を見越して空売りで儲けようと企んでいた業界の大物たちは、大損害を被る。無力な市民がウォール街の富豪を打ち負かしたこの出来事は、全米で大ニュースに。そしてキースは一躍時の人となるも、思わぬ事態が待ち受けていた……。

 

 

原作は「ソーシャル・ネットワーク」のベン・メズリックによるノンフィクション。監督は「クルエラ」「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」のクレイグ・ギレスピー。当時24歳の息子と同居していた監督は「息子は早い段階でゲームストップ株へ投資していたので、一連の出来事を逐一体験していた」と明かす。

そして「当時のアメリカは、新型コロナウイルスによる孤立感や社会的不安が深刻な問題になっていた。そこに現れた “ローリング・キティ”。ゲームストップ社の株がただ好きな、誠実で謙虚な平凡な男。このヒーローらしからぬヒーローが、世間の人々を夢中にさせ、感情を疲弊させ、ときに陶酔感を与えた。私は息子を通して、ゲームストップの物語のスリルや興奮、恐怖を味わった」「“ゲームストップ株騒動” は単なる株取引の話ではない」と分析する。

 

 

キャストは主人公キースを演じたポール・ダノをはじめ、ピート・デヴィッドソン、ヴィンセント・ドノフリオ、アメリカ・フェレーラ、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、セバスチャン・スタン、シャイリーン・ウッドリー、セス・ローゲンなど個性的な面々。ポール・ダノは「初めて脚本を読んだ時、すごい物語だと思いました。彼には独特のスピリットがあり、彼の動画が一番の決め手でした。初めて見た瞬間『この人と一緒に時間を過ごしたいな』と思い、キャラクターに共感し続けました」と述べている。

所得格差が広がり、投資環境は変化した。そんなSNS時代をパワフルに射抜いた実録マネー狂騒劇だ。

 

 

「ダム・マネー ウォール街を狙え!」

監督:クレイグ・ギレスピー
原作:ベン・メズリック
脚本:ローレン・シューカー・ブラム&レベッカ・アンジェロ
出演:ポール・ダノ、ピート・デヴィッドソン、ヴィンセント・ドノフリオ、アメリカ・フェレーラ、ニック・オファーマン、アンソニー・ラモス、セバスチャン・スタン、シャイリーン・ウッドリー、セス・ローゲン
2023/アメリカ/英語/105分/カラー/5.1ch/ドルビーデジタル/スコープ/原題:DUMB MONEY
字幕翻訳:橋本裕充 提供:木下グループ 配給:キノフィルムズ
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公式サイト:dumbmoney.jp

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