中国新世代チャン・チー監督の鮮烈な初長編。夢と現を彷徨する「海街奇譚」

 

中国の新たな才能チャン・チー監督が、寂れた港町を訪れた男が不可思議な事件の数々に遭遇していくさまを鮮烈な映像で紡いだサスペンス「海街奇譚」が、2024年1月よりシアターイメージフォーラムほかで全国順次公開。本国オリジナルビジュアルを使用したティザーポスターが到着した。

 

 

失踪した妻の故郷を、男は捜索のため訪れる。そこは離島の港町で、海難事故による住民の行方不明が相次いでいた。やがて男は、妻の面影を持つ女と出会うが……。

カブトガニの仮面、消えた “仏” の頭、永遠の8月5日、呪われた海──。夢と現、過去と現在を彷徨する迷宮の物語を、1987年生まれでこれが初長編となるチャン・チー監督が、卓越したイマジネーションおよび映像感覚で描き出す。原題の「海洋動物」が示すように、海の生物をメタファーとした演出が施されているのもポイント。

映画は第41回モスクワ国際映画祭審査員特別賞(シルバー・ジョージ)、第18回イスタンブール国際インディペンデント映画祭批評家協会賞(メインコンペティション)を受賞。幻惑の映画世界に没入したい。

 

 

「海街奇譚」

脚本・監督:チャン・チー 撮影:ファン・イー 視覚効果:リウ・ヤオ
音楽:ジャオ・ハオハイ 美術:ポン・ボー
共同脚本:ウー・ビヨウ 編集:シュー・ダドオ
出演:チュー・ホンギャン、シューアン・リン、ソン・ソン、ソン・ツェンリン、チュー・チィハオ、イン・ツィーホン、ウェン・ジョンシュエ
2019年/112分/中国/映倫G/原題「海洋動物」/英題「In Search of Echo」
配給・宣伝: Cinemago
©︎Ningbo Henbulihai Film Productions/Cinemago