「デッドマン」のストーリー
会計士のウィリアム・ブレイク(ジョニー・デップ)は西部の町マシーンのディキンソン鉄工所に就職する予定だったが、到着すると職はなく、社長のディキンソン(ロバート・ミッチャム)にライフルで追い返される。ウィリアムは娼婦のセル(ミリ・アヴィタル)と出会う。二人が寝ているとセルの元恋人チャーリー(ガブリエル・バーン)が闖入、セルはウィリアムをかばって射殺される。ウィリアムは偶然手にした拳銃を発砲、まぐれ当たりでチャーリーを殺して逃亡する。気を失った彼は先住民の流れ者ノーボディ(ゲイリー・ファーマー)に助けられる。セルを撃ち抜いた弾は彼の胸にも達しており、心臓のそばに止まったまま摘出できない。チャーリーはディキンソンの息子で、父は三人の殺し屋コール(ランス・ヘリクセン)、トゥイル(マイケル・ウィンコット)、キッド(ユージン・バード)に息子の仇を追わせる。ノーボディは白人の教育を受けた文学通で、ウィリアムのことを同姓同名の英国の大詩人ブレイクだと思い込む。ディキンソンはウィリアムに公の賞金もかけていた。これが原因で殺し屋たちは仲間割れをし、コールがまずキッドを射殺、ついでトゥイルも彼に食べられてしまう。ノーボディと別れたウィリアムは詩を口ずさみながら拳銃をぶっ放す凄腕のガンマンに変貌、だが体の方は徐々に衰弱していた。ウィリアムはノーボディと再会する。交易所で、ウィリアムは自分が有名犯罪者になっていることを知り、経営者の人種差別的な宣教師を射殺する。ここからは河をカヌーで旅するが、ウィリアムが乗る直前に撃たれる。舟の上で彼の意識は次第に薄れ、先住民の村に到着すると意識を失う。気がつくと、彼は死に装束で葬儀用のカヌーに横たわっていた。ノーボディは微笑みながら、これからすべての魂の故郷に帰るのだという。水面に押し出されるカヌー。ウィリアムは薄れゆく意識のなかで、ノーボディと殺し屋コールが相撃ちで倒れるのを見る。カヌーはそのまま大海原を漂っていく。