「地獄の炎」のストーリー

一七五二年のロンドン近郊。「地獄の火クラブ」という秘密結社を作りネザデン卿(A・フォールズ)は宮廷をあやつり、庭の洞穴で酒池肉林の乱行を続けていた。卿の息子ジェースン少年はいとこのトマス少年にそそのかされ父の洞穴での乱行を目撃し鞭で打たれた。母と忠僕ティモシーをつれ逃れた彼を父は追い、馬車が谷底におちて母は死んだ。秘かに逃れでたジェースンは、十五年後サーカスのアクロバットの花形となった。成人したジェースン(キース・ミッチェル)は父の死を聞き仲のいい一座のイヴォンヌ(カイ・フィッシャー)と別れロンドンに出、メリウェザー弁護士に会った。故郷ではトマスが成人してネザデン卿の名をついでいた。偶然助けたトマスの婚約者イザベルの口ぞえでジェースンは召使としてネザデン邸に住みこんだ。そして父の遺言状を発見した。それには前非を悔いてジェースンに家督を譲ると記してあった。が、弁護士の家にいた密偵の口からトマスは、ジェースンの身分を聞き出し、彼を捕えて盗人として告発した。その彼を救ったのは、イヴォンヌらサーカスの仲間たちであった。ジェースンは偽証してトマスに家督を譲らせた数人の宮廷人に自白書を書かせた。政治家ウィリアム・ピットは、トマス一味がフランスと内通しているのを知りジェースンに協力を誓った。事態を知ったトマスはイヴォンヌをサーカスから誘拐した。ジェースンはフランスからトマスのもとにきた密使に化けてネザデン邸に入りこみ、サーカス団員たちの協力で一味を一掃した。そして楽しさを忘れられぬサーカスに一興行だけ出演するためイヴォンヌとともに邸を去った。