「罠 ブルーム事件」のストーリー

'25年、失業者あふれるドイツ。ユダヤ人の大工場主ブルームの脱税を発見し、クビになったと語るブラッツァー(アルノ・パウルセン)は、新聞の求人広告に応募するが、その相手のガブラー(ハンス・クリスチャン・ブレッヒ)は、就職の際の保証金詐欺をたくらんでおり、彼はガブラーに殺されてしまう。やがてブラッツァーの家族から捜索願いが出され、ガブラーが彼の自転車を友人に売っていたこと、また彼の小切手帳を持っていたことにより、逮捕される。警察はガブラーの言い逃れの中で、ブルーム商会の脱税を知り、ユダヤ人弾圧のために社長のブルーム(クルト・エアハルト)をこの事件の殺人犯人にデッチあげる。確かな証拠もないまま裁判にかけられたブルームは、そのまま罪に問われるが、ガブラーの婚約者クリスティーナ(ギーゼラ・ドローヴェ)の証言で真実が明らかにされるのだった。