「コレリ大尉のマンドリン」のストーリー
1940年、ギリシア。牧歌的なケファロニア島にも戦争の足音が近づき、島の医師イアンニス(ジョン・ハート)の娘ペラギア(ペネロペ・クルス)の人生をも巻き込もうとしていた。彼女の婚約者で島の漁師マンドラス(クリスチャン・ベール)は戦争に行ったきり音沙汰もなく、翌年、ギリシアはドイツ・イタリアに降伏する。傷を負いながらも生還したマンドラスはかつての純真さを失い、敵国への憎しみに燃えるその瞳にペラギアは戸惑う。やがて島に占領軍が到着。イタリア兵の行軍を率いるアントニオ・コレリ大尉(ニコラス・ケイジ)は、奇妙なことに背中にマンドリンを背負っていた。この過酷な戦時下でも人生と音楽を愛することを忘れない陽気なコレリと彼の部下たちに、初めは敵意を見せていた島の人々も心を許していく。ペラギアもまた、コレリの誠実な優しさと、彼の奏でる澄んだマンドリンの音色に抗うことはできなかった。次第に惹かれ合うコレリとペラギア。だが時代は二人の恋を祝福してはくれず、凄惨な戦いの末、コレリはドイツ軍によって処刑場へと連行される。そこで奇跡的に命をとりとめたコレリは、マンドラスによってイアンニスの家へ運びこまれ、ペラギアの手厚い看護によって回復する。その後、コレリは島から脱出。そして47年、平穏が戻ったケファロニア島。ペラギアは医学を学んでいたが、ある日、建物が全壊する大震災が起こってしまう。心乱れるペラギア。しかしそんな彼女のもとに、なんとあのコレリが戻ってくるのだった。