「ピカレスク 人間失格」のストーリー

文学者になることだけを目指していた太宰治(河村隆一)は、青森の芸妓・初枝と同棲を始めるが、彼女との結婚、実家との絶縁、文学の道の開けないことすべてが重なり、カフェの女給・なつみと心中をはかる。しかし命を落としたのはなつみだけだった。すべての努力を嫌う太宰はやがて強度の薬物中毒にかかり、初枝は他の男と不貞を犯してしまう。それがきっかけで2人は正式に離別する。その後、これまで幾度となく太宰をかばい、助けてきた井伏鱒二夫婦の媒酌で高校教師の佐知子と結婚した太宰だったが、その一方で、彼の女性関係はさらに爛れてゆく……。