「雲南の花嫁」のストーリー

中国、雲南省。男手ひとつで育てられたイ族の娘、フォンメイ(チャン・チンチュー)は、優しく誠実な幼なじみのアーロン(イン・シャオティエン)と結婚する。イ族の夫婦には、“結婚後も3年間は同居してはならない”というしきたりがあった。だが、フォンメイは結婚の宴で酔いつぶれ、アーロンの部屋で眠ってしまい、彼女は翌朝、実家に送り返されてしまう。伝統の龍舞を継承する家の息子であるアーロンは、12人の娘龍舞隊の指導を村長から頼まれる。村の名誉を賭けて、龍舞大会に彼女たちを出場させるため、早速コーチを開始。実家を抜け出したフォンメイもアーロンに龍舞隊への参加を直訴するが、しきたりを重んじる彼はそれを認めない。夫婦といえども3年の間は、二人で会うことが禁じられているのだ。だが、アーロンと離れたくないフォンメイは諦めず、ついにアーロンは内緒で彼女を入隊させてしまう。やがて、明るく面倒見のいいフォンメイは他のメンバーから慕われるようになり、龍舞において最も重要な龍頭のパートを任される。ある日、隣村の男子龍舞隊に遭遇したフォンメイたちは、相撲の勝負で見事勝利。ライバルに一泡吹かせたフォンメイは正式に娘竜舞隊の一員として認められる。そしてフォンメイは、彼女に好意を抱いているビジネスマン、アーツォンから踊りに誘われる。仲睦まじい二人の様子にアーロンは嫉妬、ビールの宣伝に娘龍舞隊を使いたいというアーツォンの頼みを断ってしまう。だが、お金が必要なチームメイトを助けるため、フォンメイはアーロンに黙って龍舞を披露し、大切な神龍を壊してしまう。アーロンの父親は、フォンメイを家に帰すよう息子に勧めるが、それは彼女が龍舞大会に出場できなくなることを意味していた。それに気づいたフォンメイはアーロンと喧嘩になり、ついにアーロンは結婚の証である花腰帯をフォンメイに突き返してしまう……。