「THE ICEMAN 氷の処刑人」のストーリー
1964年。ニュージャージー州で生まれ育ったポーランド系の青年リチャード・ククリンスキー(マイケル・シャノン)は、思いを寄せていた女性デボラ(ウィノナ・ライダー)と結婚。子宝にも恵まれる。彼は、家族には秘密のまま、マフィアの息がかかったポルノ映画の海賊コピー製造工場で働いていたが、度胸の良さをギャングのロイ・デメオ(レイ・リオッタ)から見込まれ、“命令に従えば、いくらでも稼げる”と裏社会に誘われる。以来、専属ヒットマンとして働き始めるのだった。1970年代半ば。ニュージャージーの高級住宅街にマイホームを構え、幸せな生活を手に入れたククリンスキーは、表向き為替ディーラーを自称し、2人の娘をカトリック系の学校に通わせていた。そんなある日、ドラッグを巡るトラブルに巻き込まれたロイから、マーティ・フリーマン(ジェームズ・フランコ)という男の殺害を指示される。いつものようにその仕事を遂行したものの、目撃者の少女を逃がし、ロイからクビを言い渡される。失業したククリンスキーは、何とか生活を立て直そうと、公園のアイスクリーム売りを装う殺し屋ミスター・フリージー(クリス・エヴァンス)と手を組む。フリージーからシアン化合物を利用した殺害方法を伝授され、次々と殺人を実行し、死亡時刻をごまかすために死体を冷凍庫へ運び込むククリンスキー。1980年代初頭。ククリンスキーがフリージーと組んで密かに殺し屋稼業を続けていたことがロイに知られる。ロイから恫喝され、足を洗おうとしたククリンスキーだったが、報酬の支払いを渋った雇い主レオを衝動的に殺害。更なる窮地に陥り、家族にまでマフィアの影が忍び寄る。怒りと焦りに捕らわれるククリンスキー。さらにこの時、遺体を冷凍して遺棄する手口から“アイスマン”と呼ばれて世間を騒がせる謎の殺人鬼を追う当局は、捜査線上に浮かんだククリンスキーへの包囲網を張り巡らせていた……。