「舗道の青春」のストーリー

タクシー運転手ジミー・ドンリンには社交界専門の新聞記者クリフトンが定得意だった。ある日ジミーが富豪フレッチャー家の門前で、クリフトンを待っていると、花嫁衣装の娘がフレッチャー家から彼の車に飛び込んできた。聞くと彼女はエドナ・フレッチャーで結婚が嫌で逃げだしたのだという。頼まれるままにジミーは彼女を自分のアパートに匿ってやった。ところが彼女はエドナではなく、マネキンのメエリー・トレントンという娘で、エドナのために花嫁衣装モデルとして商売に行っているとき、真珠の首飾りが紛失し、その嫌疑を被って逃げだしたのだった。そして翌朝メエリーが着ている花嫁衣装から首飾りが落っこちた。ところがその首飾りは安い偽真珠であった。ジミーは運ちゃん仲間のフィンガースと記者クリフトンに相談して、何とかメエリーの嫌疑を晴らす方法はないかと知恵をしぼる。よく考えてみると、メエリーはフレッチャー家を飛び出すときに社交界の碌でなし青年スチュアートが馴れ馴れしく逃げるのを助けたことを思い出した。社交界通のクリフトンはスチュアートは文無しであることを知っており、彼が本物を盗んで、嫌疑をメエリーに被せようと企んだにちがいない、と推理する。そこでメエリーはスチュアートに相談があるといってジミーの車でドライブし、その間にクリフトンとフィンガースがスチュアートのアパートを捜索した。ところが首飾りはない。一方ジミーはスチュアートを殴り倒して彼のアパートに担ぎ込む。アパートでは怪しんで警官を呼び、一同は拘束される羽目となった。そのときフィンガースが間違えて被ったスチュアートの帽子から首飾りが出てきたので万事円満に解決した。