「EIKEN BOOGIE 涙のリターンマッチ」のストーリー

大木一徹(安川純平)、箕輪俊彦(神永圭佑)、北浦文哉(吉岡佑)、伊賀鷹史(塩田康平)は大学2年の映研仲間だが、一度もマトモに映画を作ったことがない。リーダーの一徹は過去の名監督と自分を比べてしまい撮る気が起きず、高校からの付き合いの同じ映画マニアの俊彦とは映画の趣味や解釈が合わずケンカばかりしていた。唯一の1年生部員・野崎雄司(石渡真修)もそんな先輩たちに愛想をつかし、顔を出さなくなっていた。そんな時、俊彦から高校時代の同級生・相田春樹(天野博一)が入院した話を聞いた一徹は、一緒に見舞いに行く。ボクシングの有望選手だった春樹は高校卒業後すぐプロテストに合格し、勝利を重ねていた。しかし、大腿骨骨肉腫に侵されていることが判明し、手術を受けることになった。転移もなく脚の切断も免れたが、以前のように動ける気がせず、ボクシングへの復帰は難しいと、リハビリへの意欲を失っていた。高校時代、春樹のインターハイのドキュメンタリーを撮っていた一徹は、春樹に生きる希望を持たせるため、もう一度リングに立ちたいという情熱を取り戻させたいと思い立つ。しかし、方法が思いつかなかったが、気分転換に3D映画を観て奇抜なアイディアにたどりつく。それは、春樹の視点から試合を忠実に再現した映像を作って、彼が最も輝いていた試合を追体験させるというものだった。その映像制作のために映研部のメンバーは動き始めるが、完成までにはたくさんの困難が待ち受けていた……。