「マリー・アントワネットの生涯」のストーリー

オーストリアの皇女マリー・アントワネット(ノーマ・シアラー)は仏王子ルイ・オーギュスト(ロバート・モーリー)と結婚した。これはルイ15世(ジョン・バリモア)が独断で決めたことで、王子は子供も作れない体であることを彼女に打ちあけた。国王の寵愛を受けているデュバリーの勢力の中で、アントワネットは退屈で不幸だった。そんな時、国王のいとこオルレアン公の煽動から、アントワネットはパリ社交界にうって出た。それからの彼女はオルレアン公相手に人が変わったように快楽を追い始め、デュバリーと対立するまでになってしまった。そしてルイ15世から子供のないのを理由に離婚を言い渡された。彼女はオーストリア大使館に行き、かつてとばく場で知り合ったスウェーデンの貴公子フェルセン伯(タイロン・パワー)に会い、真実の愛を知った。やっと幸福感に浸れた。だが国王が天然痘で死に、オーギュストが16世に即位した。彼女も王位につかねばならなかった。密かにフェルセンに会って苦衷を訴え、一緒にいてくれと頼んだ。が、立派な女王であるためには、公明な生活を送るべきと諭し、アメリカへ去った。やがてアントワネットは王子と王女を生んだ。そして数年後、仏民衆はオルレアン公の煽動にあってフランス革命に突入した。国王も女王も子供らも獄舎につながれた。フェルセンは女王の危機を知って牢獄に駆け付け、脱走計画を実行に移したが、失敗してしまった。ルイ16世はギロチンに消えた。フェルセン公は彼女を救おうと、危険を冒してあらゆる努力をしたが、どうすることも出来なかった。彼女がギロチンにかけられる日、やっと彼女に会った。慰めの言葉を贈るしかなかった。