青春群像
せいしゅんぐんぞう THE YOUNG AND THE PASSIONATE- 上映日
- 1959年5月30日
- 製作国
- イタリア フランス
- 制作年
- 1953
- 上映時間
- 116分
- ジャンル
- ドラマ
解説
「崖」のフェデリコ・フェリーニの第二回監督作品にあたる旧作。五人の、のらくら者たちの人生が描かれている。フェリーニ自身とエンニオ・フライアーノ、トゥリオ・ピネリ共同の原案をフェリーニとエンニオ・フライアーノが脚色、撮影は「崖」のオテロ・マルテリ、音楽はニーノ・ロータが担当している。出演するのは、「可愛い悪魔」のフランコ・インテルレンギ、「崖」のフランコ・ファブリッツィ、「武器よさらば」のアルベルト・ソルディ、レオポルド・トリエステ、フェリーニ監督の弟リカルド・フェリーニ、レオノーラ・ルッフォ、ジャン・ブロシャール、アルレット・サウヴァージ等。製作ロレンゾ・ペゴラーロ。
ユーザーレビュー
「青春群像」のストーリー
彼らの仲間、五人ののらくら者たちは、何をしたらいいのか生きる目的をもっていない。最年長の色男ファウスト(フランコ・ファブリッツィ)は、仲間の一人モラルド(フランコ・インテルレンギ)の妹サンドラ(レオノーラ・ルッフォ)を妊娠させ、結婚しなければならぬ羽目になる。彼はいやおうなしに聖像や聖画を売る店につとめさせられた。だが、主人の奥さんにたわむれかけたり、妻と映画館に入れば隣席の女に手を出す始末で、仕事は馘になった。しかえしにモラルドと二人で天使の像を盗み出した彼は、それを僧院に売りつけようとしたが、どこでも相手にされない。ついには妻に愛想をつかされ、父に子供の頃のようにたたかれて、はじめて彼は妻と抱き合って泣いた。仲間のアルベルト(アルベルト・ソルディ)は、働き手の姉に小遣いをもらって暮す怠け者だが、謝肉祭の翌朝、その姉は彼と老母をのこして男とかけおちしてしまった。彼をなぐさめるのは、仲間で一番若いインテリのモラルドだった。もう一人の仲間レオポルド(レオポルド・トリエステ)は、詩人であり劇作家志望の男である。しかし彼は、ろくろく机にもむかわず、地方廻りにやってきたおちぶれた老俳優と話をしても、おじけづいてしまう男だ。歌のうまいリカルド(リカルド・フェリーニ)も、みんなといっしょに、カフェーでなすこともなく時を過したり、海辺を理由もなく歩き廻ったりして日日をくらしている。ただ若いモラルドだけが、ある日ひとり深夜の町を歩きまわって、まだ暗い町を仕事にいそぐ駅夫の少年を知った。そして、彼は、仲間たちとこの町での生活からはなれて、一人旅立つことを考えたのだ。「どこに行って何をするの?」という少年の問に、「どうにかなるさ」と答えて、モラルドは早朝の汽車で町をたった。ファウスト夫婦や、レオポルドや、リカルドや、アルベルトたちの、ベッドでのまどろみをあとに、モラルドの汽車は走りさっていった。
「青春群像」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「青春群像」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イタリア フランス |
製作年 | 1953 |
公開年月日 | 1959年5月30日 |
上映時間 | 116分 |
製作会社 | ペグ・フィルム=シティ・フィルム |
配給 | 新外映 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダード |
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