解説
林芙美子の同名小説を、「別れて生きるときも」の共同執筆者・井手俊郎と、「慕情の人」のコンビ岡田達門・田波靖男が共同で脚色し、「河内風土記 おいろけ説法」の久松静児が監督した女性文芸編。「東から来た男」の岡崎宏三が撮影した。パースペクタ立体音響。
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ユーザーレビュー
「女家族(1961)」のストーリー
大阪近郊の千里山。滝沢家はその中流住宅街にある。一家は母の雪江を中心に、長女で未亡人の時子とその子供のれい子、次女のるい子、三女の秀子と、女ばかりの五人家族である。夫が死んで十年、女の細腕一つで三人の娘を育ててきた雪江は、るい子と秀子がよき伴侶をみつけて幸福な家庭生活に入ることを望んでいた。知り合いの小畑夫妻から、るい子に縁談がもちこまれた。相手の関孝夫は、小畑の取引き銀行に勤める青年で、大きな鉄工場を経営している家庭の五人兄弟の末っ子である。しかし、るい子は大坪という妻子のある中年男と関係があった。るい子は見合いの席をすっぽかし、大坪に結婚を迫ったが、彼の態度はにえきらなかった。孝夫は、るい子に代って秀子との交際を求めてきた。彼はバーの女給正子と関係のある放蕩児だった。秀子はこの話を同僚の竹田に告げるが、秀子を好きな竹田はもちろん面白くない。るい子は大坪の子を宿した。家を飛び出し、会社の同僚緋佐子の許へ身を寄せた。決断力のない大坪を見て、るい子は子供をおろす決心をした。彼女は再び滝沢家へ戻った。時子は自己本位に物を考え、自由に行動する妹たちに嫉妬していた。商業デザイナーの清川を知った時子は、求婚され体を許した。るい子は会社を辞めた。秀子はるい子につき合い白浜まで出かけたが、そこで芸者遊びにたわむれる孝夫に出会った。秀子は男に対する一つの教訓をえた。家に帰った二人は、時子が子供を置いたまま清川と東京へ行ってしまったことを聞いた。秀子も東北へ転勤になる竹田とともに結婚して家を出ることにした。一生懸命に育ててきた子供たちが母の将来も考えずに離ればなれに散っていくのをみて、雪江は悲しかった。滝沢家には、るい子だけが残った。
「女家族(1961)」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「女家族(1961)」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 文芸 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1961 |
公開年月日 | 1961年5月16日 |
上映時間 | 94分 |
製作会社 | 宝塚映画 |
配給 | 東宝 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
音量 | 疑似ステレオ |
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