解説
「太陽は狂ってる」の山田信夫と「あいつと私(1961)」の中平康が共同で脚本を書き、監督したアクションもの、撮影もコンビの山崎善弘。
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「アラブの嵐」のストーリー
大日本物産社長の孫宗方真太郎は、祖父の死後、彼の犯した失敗の責任をとらされてクビになった木村に会い、初めて温室育ちの自分の姿に気がついた。真太郎は、祖父の遺言にしたがって外国行きを決意した。旅客機で知り合ったゆり子は、パリへデザインの勉強に行くのだが、途中、エジプトで行方不明になった両親を探すという。ベイルートの空港で、一人のアラヤ人が真太郎の鞄をすりかえ、その直後に殺された。その男はアラヤ独立運動のナショナリストで、鞄には重要秘密書類が入っている。ゆり子と共にカイロに向った真太郎は、そこで案内役を買って出た正体不明の日本人中川に逢った。中川の目的は真太郎のポケットの五千ドルである。ピラミッド見物で真太郎は危険に襲われるが、彼はまだ真相がわからない。ナイトクラブの踊り子ライラはナショナリストで、独立運動資金にするため、真太郎から五千ドルを盗みとった。気がついた真太郎は楽屋へ追って行き、そこで帝国主義者とナショナリストの抗争を目のあたりに見て、ようやく自分が運動の渦中にいることを知った。彼が知らずに持っている秘密書のはいったペンダントを、両派で必死にねらっているのだ。色仕掛けで接近するライラたちナショナリスト。砂漠の真中で真太郎と中川の命を奪おうとする帝国派。一方、ゆり子は、父の墓がルクソールにあると現地人の老医師に教えられた。実はこの老医師がゆり子の父で、英軍のスパイだった身を恥じて現地人になりすましていたのだ。真太郎と中川、それにライラもそれぞれにルクソールに向った。ペンダントが独立派のために重要なものだと知った真太郎は、危険を冒してライラに手渡したが、ルクソールの廃墟で真太郎、ゆり子、中川、ライラたちは帝国派に囲まれて危くなったとき、警官隊が駆けつけ、帝国派を次々と逮捕した。しかし独立派には目もくれない。「独立ができる」とライラの目が涙で光った。真太郎たちの顔も感動で輝いた。真太郎は温室育ちを卒業したのだ。
「アラブの嵐」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「アラブの嵐」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | アクション |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1961 |
公開年月日 | 1961年12月24日 |
上映時間 | 91分 |
製作会社 | 日活 |
配給 | 日活 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | シネマ・スコープ(1:2.35) |
カラー/サイズ | カラー/シネスコ |
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