西鶴一代女
さいかくいちだいおんな Life of Oharu,The Gallant Lady- 上映日
- 1952年4月17日
- 製作国
- 日本
- 制作年
- 1952
- 上映時間
- 137分
- レーティング
- 一般映画
- ジャンル
- 文芸
解説
溝口健二監督の「武蔵野夫人」に次ぐ作品で、製作はやはり児井英生。井原西鶴の『好色一代女』に取材して溝口健二が構成を練り、「武蔵野夫人」「大江戸五人男」の依田義賢が脚本を、吉井勇が監修に当たっている。撮影は「唐手三四郎」の平野好美である。出演者は、「稲妻草紙」の田中絹代、「馬喰一代(1951)」「霧笛」の三船敏郎、「結婚行進曲」の山根寿子、「風ふたたび」の浜田百合子、「ある夜の出來事」の宇野重吉のほか、清水将夫、菅井一郎、近衛敏明、市川春代、進藤英太郎、柳永二郎、加東大介などの脇役陣である。
ユーザーレビュー
「西鶴一代女」のストーリー
奈良の町はずれの荒寺の門前にたたずむ惣嫁と呼ばれる売女三人。その中に、老い疲れた顔を厚化粧にかくしたお春の姿もあった。乞食の焚火に明るんだ羅漢堂に並ぶ仏の顔に、お春は過去の幾人かの男の面影を思い浮かべるのだった。--若く美しかった御所勤めの頃のお春に懸想した公卿の若党勝之介は、彼女をあざむいて寺町の中宿へつれ込んだところを、折悪しく役人にふみ込まれた。お春とお春の両親は洛外追放、勝之介は斬首に処された。宇治に移り真葛原の出振舞に踊ったお春の美しさを見込まれ、江戸松平家のお部屋様に取り立てられ、嗣子までもうけたお春であったが、側近の妬みに逢って実家へかえされ、お春の流転が始まった。島原の廓に身を売られ、田舎大尽に身受けされようとしたが、彼が偽金作りと判り、笹谷喜兵衛の家へ住込女中となった。それも前身が判ったことから喜兵衛の女房お和佐に嫉妬され追い出された。扇屋の弥吉の妻になり平和な生活に落着けたのもつかの間、弥吉の急死で、笹屋の番頭文吉の世話になったが、文吉がお春のために店の品を盗んだことが発覚、文吉につれられ駆け落ちして桑名で捕えられた。それ以来、宿屋の飯盛女、湯女、水茶屋の女、そして歌丘尼から、老いさらばえて、辻に立つ惣嫁とまでなり果てたのだった。ふと自分の名を呼ばれ我にかえったお春は、老母ともから、松平家の呼出しを告げられた。もしや自分の生んだ子がとの喜びも裏切られ、お春は卑しい女に堕ちた叱責を受け、永の蟄居を申渡されたばかりであった。やがて嵯峨の片ほとりに草庵を営む老尼の姿が見られた。お春であった。
「西鶴一代女」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
---|
キャスト | 役名 |
---|

「西鶴一代女」のスペック
基本情報 | |
---|---|
ジャンル | 文芸 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 1952 |
公開年月日 | 1952年4月17日 |
上映時間 | 137分 |
製作会社 | 新東宝=児井プロダクション |
配給 | 新東宝 |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | スタンダード(1:1.37) |
カラー/サイズ | モノクロ/スタンダ-ド |
音量 | モノラル |
関連するキネマ旬報の記事
関連記事一覧 | |
---|---|
2016年12月上旬号 | 溝口健二&増村保造映画祭 変貌する女たち 私たちはこの女優たちをいつまでも愛する SIDER-A [再録]田中絹代[女優] 「西鶴一代女」 |
1952年2月下旬号 | グラヴィア 西鶴一代女 |
1952年3月上旬号 | 日本映画紹介 西鶴一代女 |
1952年3月下旬号 | グラヴィア 西鶴一代女 |
1952年4月下旬号 | 日本映画批評 西鶴一代女 |
1956年10月上旬秋の特別号 | 特集 溝口健二氏を偲んで 「西鶴一代女」の感銘 |