解説
たくましく生きる難民の少年の姿を通し、アフガニスタンの苛酷な状況を訴えるドキュ・ドラマ。監督・製作・脚本・編集は「ぼくは歩いてゆく」のアボルファズル・ジャリリ。出演は実際のアフガン難民であるキャイン・アリザデほか。2001年ナント三大陸映画祭グランプリ、同年ロカルノ国際映画祭審査員特別賞、国際シネクラブ連盟賞、ヤング審査員賞、同年東京フィルメックス審査員特別賞受賞。
ユーザーレビュー
「少年と砂漠のカフェ」のストーリー
アフガニスタンとの国境に近いイランの小さな町、デルバラン。14歳の少年キャイン(キャイン・アリザデ)は、アフガンの戦火から逃れ、ささやかなカフェを営むハン(ラハマトラー・エブラヒミ)とハレーの老夫婦のもとに流れついた。キャインは、息子のように扱ってくれる彼らに応えるため、草むしりや水汲み、買い出しや給仕の仕事など、一生懸命働く。そんな暮らしの中で今まで味わったことのない愛情を感じるキャインだったが、しかしある日、何者かに襲われてカフェに助けを求めてやってきた警官マハダヴィ(アハマド・マハダヴィ)にアフガン人であることがバレてしまい、不法入国者として逮捕されてしまう。しかし乗り込んでいったハレーのおかげで、キャインは釈放。彼はこつこつ貯めた金をアフガニスタンにいる姉に渡すため、国境まで行き羊飼いの青年に託すが、青年は撃たれてしまう。やがて、新しい道路の完成のため、カフェに向かう道が通行止めにされる。店の危機を感じたハンは、車をパンクさせて困った運転手たちをカフェに呼ぼうと、隣町へ釘を買いに行く。が、カフェに戻った途端、彼は急死してしまった。運びだされるハンの遺体を入れた棺。キャインは新しい道路を走って行き、力いっぱい釘をまく。そしてまた、1人で旅立っていくのだった。
「少年と砂漠のカフェ」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「少年と砂漠のカフェ」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | ドラマ |
製作国 | イラン 日本 |
製作年 | 2001 |
公開年月日 | 2002年3月30日 |
上映時間 | 96分 |
製作会社 | バンダイビジュアル=フィルム・エ・アヴァル=オフィス北野=ティー・マーク |
配給 | ビターズ・エンド |
レイティング | 一般映画 |
アスペクト比 | アメリカンビスタ(1:1.85) |
カラー/サイズ | カラー/ビスタ |
公式サイト | http://www.bitters.co.jp/cafe/index.html |
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2002年6月上旬号 | 日本映画紹介/外国映画紹介 少年と砂漠のカフェ |