解説
ダム建設によって村が湖底に沈んでしまい、心のふるさとを失いながら湖畔に暮らす人々の心情を、美しく静かな湖の風景に重ね合わせて描いた詩的ドラマ。1992年に『FUJINO 映像 TRIP’99』を主催した監督・三梨朋子が、3年越しの撮影、編集を経て完成させた。自身が居住する神奈川県相模湖の風景や空気感に魅せられ、相模湖建設にまつわる実話に着想を得て作られた。
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「float」のストーリー
昔、小さな村にダムが作られ、そして湖が出来た。美しい田畑や人々の住んだ家は、その湖底に沈んだ。 しばらくして、土地を離れた幾人かの村人が戻り、湖で新しい生活を始めるようになった。青年・圭介(土本将人)のおじいちゃんも、湖畔で小さなボート小屋を営んでいた。湖を遊び場にして育った圭介は、祖父の死後、たった一人になった今でもその家に残り、祖父の遺したボート小屋を細々と続けている。ある朝、ボート小屋に珠子(奥村飛鳥)という見知らぬ女が迷い込む。圭介の幼なじみの優子(あづさ)の心配をよそに、 行き場のない珠子と孤独な圭介の、不思議な同居生活が始まる。圭介は、自分のことを話そうとしない珠子に、こう語る。「この湖の底には、俺の祖父ちゃんが暮らした村が、今も眠っている」。湖の静かな時間の中で、珠子の感性は次第に研ぎ澄まされてゆく。久しぶりに味わう澄んだ光、柔らかな水の音、そして忘れかけた郷愁。しだいに圭介と珠子はぎこちなくも、ゆっくりと互いの距離を縮めてゆく。
「float」のスタッフ・キャスト
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キャスト | 役名 |
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