解説
沖縄からニューカレドニアに渡った移民たちの歴史と、引き裂かれた家族のその後を追ったドキュメンタリー。太平洋戦争によって日本人移民は拘束・追放され、現地の家族や子孫たちと離散。当事者や二世、三世たちの証言を集め、埋もれた歴史を掘り起こしてゆく。原案・監修は、ジャーナリストで著述家の三木健。監督は「はるかなるオンライ山 八重山・沖縄パイン渡来記」の本郷義明。ナレーションを元アナウンサーの山川建夫が務める。2017年7月22日より沖縄・桜坂劇場を皮切りに各地で上映。
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「まぶいぐみ ニューカレドニア引き裂かれた移民史」のストーリー
1904年から始まったニューカレドニアへの移民者は日系人全体で5,581人、うち沖縄からは821人。そのほとんどがニッケル鉱山の鉱夫として働いた。当初の条件とかけ離れ、劣悪な環境の元で働かされた多くの日系沖縄人たちは、ニューカレドニア北部東海岸に逃亡し新天地を求めた。やがて現地のカナック人女性と結婚し、農業や漁業に従事してひとときの安らぎを得ていた。だが1941年12月8日、日本の真珠湾攻撃で始まった太平洋戦争により、敵性外国人として突然逮捕、抑留されてしまう。妻子は土地や財産を没収され放り出され、さらに父親たちは海を越えたオーストラリアに強制収容されるが、終戦と共に日本に強制送還となった。これによってニューカレドニアに残された妻子との再会は困難なものになる……。月日は流れ、日本や沖縄の言葉や文化を知ることもなく残された二世や三世たちは、ようやく自分たちの父や祖父のアイデンティティー探しに立ち上がる。2016年沖縄。第6回『世界のウチナーンチュ大会』。そこには世界中から集まった沖縄系移民の子孫たちが、通りを練り歩き、それぞれの民族衣装で踊っていた。その中にニューカレドニアから参加した二世、三世たちの姿があった。逮捕された父を探して野山を駆け回った娘。面影も知らず想像で祖父を愛し、その痕跡を沖縄の地で掴んだ孫たち。顔もわからない祖父の親族を沖縄で探し当てた者。戦後、兄弟でお金を出し合って父を呼び戻した子供たち。そこには様々な離散家族の姿があった……。
「まぶいぐみ ニューカレドニア引き裂かれた移民史」のスタッフ・キャスト
スタッフ |
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キャスト | 役名 |
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「まぶいぐみ ニューカレドニア引き裂かれた移民史」のスペック
基本情報 | |
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ジャンル | 社会派 |
製作国 | 日本 |
製作年 | 2017 |
公開年月日 | 2018年5月19日 |
上映時間 | 110分 |
製作会社 | 企画・製作:ニューカレドニアからのまぶいぐみ映画製作委員会=シネマ沖縄 |
配給 | シネマ沖縄 |
公式サイト | https://mabuigumi.com/ |
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