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セダ・バラの関連作品 / Related Work
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サロメ(1918)
制作年: 1918二千年の昔ユダヤに咲いた紅薔薇の様な、サロメの奇しくも美しい伝説は、多くの文学者の筆によって様々に脚色されて居るが、本映画の筋はエイドリアン・ジョンソン氏が特にバラ嬢をサロメの性格にあて嵌めて書卸したもの、人口に膾炙せるオスカー・ワイルドの原作とは大分趣きが異って、著しく映画劇化されたものに成って居る。監督は殆どセダ・バラ嬢の全作品を監督したJ・ゴードン・エドワーズ氏で、予言者のジョンにはアルバート・ロスコー氏が、ヘロド王にはレイモンド・ナイ氏が夫々扮して立派な演技を見せて居る。余りに深刻なバラ嬢の演出振りが、米国の検閲官の目に留って或州では数場をカット・アウトされ、又或州では全然上演を禁じられたと伝えられるのに見るも、如何に素晴らしいものかが窺われよう。切に完全な画面の見られん事を祈る。 -
クロイツエル・ソナタ(1915)
制作年: 1915降り積る雪に閉じ込められた陰欝なロシアの物語である。商人ヤコブ・ルソツフの娘ルスと若き将校イワン・ペトロウイツチとは人知れぬ逢瀬を楽しんでいた。その中イワンはルスの父に結婚のことを頼むが頑固なヤコブは家門の汚れと断然これを拒むのでイワンは失恋の自殺を遂げる。ルスはイワンの情を宿したまま持参金付きで貧乏音楽家グレゴール・マスコウイッツに嫁す身となり、はるばる米国へ渡って来る。罪無くして生まれた小児はグレゴールのために虐げられていた。父の一家も米国へ移住して来たが、ルスの妹エステルとグレゴールとはいつしか秘密の恋を囁く間となり、エステルも因果の胤を宿す。これを知ったルスの傷ましい胸は狂わんばかりになった。ついに絶望の極彼女の拳銃は不倫な夫と妹を斃したのであった。