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ロス・ホンゴス
制作年: 2014タイトルはスペイン語で「マッシュルーム(キノコ)」を意味するが、監督によればそれはドラッグ的な幻覚や愉悦ではなく、菌類から連想される腐敗や分解を象徴するのだという。つまり、死から生へ、が本作のテーマである。感受性豊かな二人の青年が、世代を超えた芸術や音楽、そして政治や宗教に囲まれて過ごし、やがて来るべき未来に正対していく様は、なるほどニョキっと地面から頭を出しているキノコに見えてくる。二人の体験を通じてコロンビアの現在が垣間見えるようであり、ドキュメンタリー的な自然体の演出も巧みである。監督は第1作『Crab Trap』(10)がベルリン映画祭で国際批評家連盟賞を受賞し、続いてプロデューサー作の『La Sirga』(13/William Vega 監督)がカンヌ映画祭で上映されるなど、同国気鋭の新進映画人である。第27回東京国際映画祭コンペティション部門上映作品。